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奥野和彦

タナゴ小宇宙

2013-11-29 19:55:57 | 写真
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先に言っておくけれど食べる為の釣りではない。
少し、話が長くなるかも知れない。なるべく熱くなり
過ぎないようにしようとは思っている。
が、興味のない方は全く無視してもらって構わない。

タナゴを釣りたいと書いているけれど
現在、この近辺で釣る事が出来るのは
タイリクバラタナゴ。ペット売り場で一番ポピュラーに
売っている、バラ色に輝くやつだ。タイリクの名の通り
戦前、中国から移入して来た。

繁殖力が強く全国的に一気に増え
数釣りが出来るのでファンも爆発的に増えたのが
昭和40~50年代。その陰で日本固有のタナゴ種は
減っていった。
さらにその後、今度はブラックバスやブルーギルが
勢力を増したのでタイリクを含め小魚全体にプレッシャー
がかかり、さらにさらに住宅地やショッピングモールが
郊外に押し寄せて、田んぼや用水路や川が整備されて
魚が棲めなくなった。 現在の川の整備というのは
底、両岸をコンクリートで固める為、土の底がなくなる。
二枚貝がいなくなる。全タナゴは二枚貝の中に産卵をし
稚魚は二枚貝の中から出て来るシステムになっているので
タナゴの減少に関してはブラックバスより、水質汚染より
人間が何でもかんでも自分たちばかり暮らし易いように
お金を儲ける為にもとあった環境をいじくり回して
しまう事にあるように思う。

私は釣りが天才的に上手いので
タイリクバラタナゴはまだ生きている場所を見つけて
釣ることができるが、 釣りたいのは実はそれ以外の
タナゴで日本固有種のヤリタナゴ、マタナゴ、アカヒレタビラ
それらを探している。釣り雑誌にはでていない場所で
どこかにひっそりと残っているお友達に会いたい。

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これより備考  タイリクバラタナゴ 
ご覧の通り、小さくて口もおちょぼ口なので
釣るのに結構テクニックがいる。だから釣り人の間で
専門的に道具が生まれ、技術が生まれた釣りでもある。
その上に、その魚の居場所を探す、というテクがもう一つ
加わった。 居場所をネットや雑誌などに載せようものなら
たちまち、釣り人があふれ、近隣は迷惑し魚はすぐに枯渇
する。よってタナゴ類は特に釣り場の紹介をされない釣りである。