こうして私の就職活動は振り出しに戻った。
絞って二社にしたとはいえ、はっきり言って
その二社以外に私が働けそうな会社が無かった。
他の友人は皆希望就職先を提出し終わり、
グループになって面接の練習などしているのに
私の希望就職先は鉛筆の先で空欄のままだった。
それから暫く経った頃、担任がある求人票を持ってきた。
「株式会社○○」
私はそれを受け取って怪訝な顔をしたと思う。
確かにそれは最初から求人票の束の中にあった。
多分誰でも知っている、バカみたいに大きな会社からの
でも私にははっきりと畑違いの求人だった。
給料は確かに求人票の中で一番良かったけど
だからと言って出来る仕事と無理な仕事がある。
お金を貯めるのが目的だけど、お金が貯まる前に
クビになったら敵わない。
私は最初からその求人票を省いた所で就職先を探していた。
それなのに何で今私の手元に
この求人票があるのだろう?
担任は私にこう言った。
「M君と同じ希望でかち合っちゃったんでしょ?
まだ就職先が見つかってないなら、ここはどうかなと思って」
どうかなもへったくれも無いのだが。
だってこの仕事は多分、私には無理だ。
その旨を担任に伝えたのだが彼女は実に暢気者で
大丈夫大丈夫、あなたなら出来ると
気軽に肩を叩いて行ってしまった。
(続)
絞って二社にしたとはいえ、はっきり言って
その二社以外に私が働けそうな会社が無かった。
他の友人は皆希望就職先を提出し終わり、
グループになって面接の練習などしているのに
私の希望就職先は鉛筆の先で空欄のままだった。
それから暫く経った頃、担任がある求人票を持ってきた。
「株式会社○○」
私はそれを受け取って怪訝な顔をしたと思う。
確かにそれは最初から求人票の束の中にあった。
多分誰でも知っている、バカみたいに大きな会社からの
でも私にははっきりと畑違いの求人だった。
給料は確かに求人票の中で一番良かったけど
だからと言って出来る仕事と無理な仕事がある。
お金を貯めるのが目的だけど、お金が貯まる前に
クビになったら敵わない。
私は最初からその求人票を省いた所で就職先を探していた。
それなのに何で今私の手元に
この求人票があるのだろう?
担任は私にこう言った。
「M君と同じ希望でかち合っちゃったんでしょ?
まだ就職先が見つかってないなら、ここはどうかなと思って」
どうかなもへったくれも無いのだが。
だってこの仕事は多分、私には無理だ。
その旨を担任に伝えたのだが彼女は実に暢気者で
大丈夫大丈夫、あなたなら出来ると
気軽に肩を叩いて行ってしまった。
(続)