2008年1月14日のブログ記事一覧-カトカト日記 ~霊園・墓石の株式会社加登 公式ブログ~

成人おめでとうございます。

3連休の最終日、大阪の道路はどこも混んでましたね。
昨日以上に冷え込むなか、晴れ着を着た女性の姿がやたらと目につく朝でした。

昼ごろになって、ようやく今日が成人の日だってことに気がつきまして。
それくらい無関係になってしまったイベント。

切ないス。

僕が成人を迎えた年は東京で学生やってまして、戦火を免れて生き延びたんじゃないかって気配すら漂うオンボロアパートに下宿してました。
部屋の壁がとにかく薄くて、隣の人が水戸黄門観てるな、とかリアルタイムで分かるんですよね。
これだけ薄く作るほうが逆に難しいんじゃないかって思うくらい。

アパートは漱石の遺作「明暗」かなんかにも登場する古い斎場のすぐ隣にあって、今思えばこういう仕事に携わるようになったのも畢竟必然だったのかな。

そんな僕にも新宿区役所から成人の日イベントの案内が届き。
ああそうか僕もいよいよ成人か、なんて感慨を深めたかっていうとそんなことは決してなくて、これまで7千余日生きてきたなかの1日に過ぎないよね、なんてクソ生意気にも思ってまして。

強いて思い出をあげるなら、ゲストが爆風スランプで「runnner」という、当時としても若干古い曲を演奏するのを知って「どうせなら中野サンプラザでやればいいのに」と思ったくらいのものでした。

結局大阪にも帰らず爆風スランプも観ず、僕は凍てつくような新成人でした。
若過ぎて一日一日の大切さを理解できず、ただただわんこそばのように流し込んでるだけだったんですね。

こうして歳を重ね、疾風の如く飛び去っていく時間に持ってかれそうな今、毎日はすごく重くて、僕という存在は相も変わらず軽い。
しっかりつかまってないと飛ばされっちまう。
ぼうっとしてたら、一日はおろかひと月だって一瞬です。


よく噛んで味わって、飲み込んで一回消化したやつをまた戻して噛んで・・・。
牛か! 反芻か!

っていうくらい味わわないと勿体無い。


そんなわけで、今の若い人たちが肩を並べて成人式に赴くのを見てると、何だか羨ましくなります。

新成人の皆さん、おめでとうございます。
13年後くらいに後悔しないよう、日々を慈しんでください。


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