相馬原駐屯地は相馬原演習場が隣接しており、陸自と米軍が双方のオスプレイを投入した共同訓練を日常的に行うことが可能だ。
相馬原駐屯地は群馬、栃木、長野、新潟の4県を担任地域とする陸自第12旅団が司令部を置き、12旅団は師団・旅団の中でCH47輸送ヘリを重点配置する唯一の空中機動旅団だ。
榛東村議会は6月19日、相馬原演習場でのオスプレイを使った日米共同訓練や自衛隊へのオスプレイ配備に「理解を示す」とした決議案を可決している。
◇
陸上自衛隊相馬原駐屯地がある群馬県榛東村の阿久沢成実村長の一問一答は次の通り。
--自衛隊と米軍のオスプレイの配備を政府から打診された場合の対応は
「納得できるものであれば、村として受け入れる」
--納得できるものとは
「安全・安心の確保だ」
--オスプレイの抑止力上の意義をどう考える
「画期的な輸送機だ。国民を守る国防と災害派遣の観点で優れている。加えて沖縄の基地負担軽減という観点で、ここの自衛隊(相馬原駐屯地)に配備したいということなら受け入れる」
--沖縄の負担軽減で村議会決議の意義は
「決議後、沖縄に行った群馬県内の国会議員3人から『よくやってくれた』『すごい決断をしてくれた』という反応があったと聞いた。インパクトはあったと思う」
--オスプレイ配備に住民の理解を得る手応えは
「ある。東日本大震災のとき、自衛隊のCH47輸送ヘリなどが災害救助で活躍したことを村民は理解している。今年4月に群馬県内で発生した山林火災でも自衛隊は連日、消火活動にあたり、騒音が続いたが、苦情はなかった。村と自衛隊は共存共栄でやってきた」
--デメリットは
「オスプレイの危険性が他の航空機に比べて特段高いというのなら問題だが、そういうわけではない。オスプレイの安全性について国に何度も説明を求め、その都度、誠意ある回答があった」(大橋拓史)