北朝鮮の国営メディアは4日午後3時(日本時間同3時半)、「特別重大報道」を発表し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に「成功した」と伝えた。事実とすればICBMの発射実験は初めて。この報道に先立ち、アメリカ太平洋軍は声明で北朝鮮が発射したのはICBMではなく、中距離弾道ミサイルだったとの見方を示している
北朝鮮が米独立記念日の7月4日、新たな弾道ミサイル実験に踏み切り「大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した」と発表した。この発表が事実かどうかは現時点では明らかではないが、急ピッチでミサイル開発に突き進んでいる北朝鮮が、米本土に届くICBMを開発するのは時間の問題ともみられている。日本が憂慮すべきは、これにより米国が日本に提供してきた「拡大核抑止(核の傘)」が揺らぎかねないという厳しい事態である
北に約150キロにある尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺では、領有権を主張する中国の公船が領海侵入を繰り返している
昨年3月28日に創設された与那国駐屯地では約160人が任務にあたり、沿岸監視隊が周辺海域で活動する艦艇をレーダーで警戒、監視を続ける。それまで沖縄本島から西側は宮古島に航空自衛隊のレーダーサイトがあるだけだった。初動対応に直結する陸自の“目”が国境の島に置かれた意義は大きい
与那国沿岸監視隊長の塩満大吾・駐屯地司令(39)=2等陸佐=は「防衛力の空白だった南西地域で実効性ある抑止力が担保された」と強調する
陸上自衛隊与那国駐屯地官舎の敷地内に設けられた遊具で、近くの地域の子供たちも元気よく戯れる=7月1日、沖縄県・与那国町(高木桂一撮影)
配備から1年余を経過した陸上自衛隊与那国駐屯地の正面=6月30日、沖縄県・与那国町(高木桂一撮影)
日本最西端の島、沖縄県・与那国島(与那国町)に陸上自衛隊の駐屯地と沿岸警備隊が創設されて1年余が経過した。中国の海洋進出をにらんで南西諸島の防衛力を強化するものだ。住民に溶け込んだ自衛隊の存在は過疎化が進む町に「安心」だけでなく「活気」ももたらした。「国境の砦」の島は大きく変わった