暗殺未遂事件から一夜明け、トランプ前大統領は、自身が正式に候補として指名される共和党大会の開催地ウィスコンシン州に到着しました。
現地の状況をFNNワシントン支局・中西孝介記者が中継でお伝えします。
規制エリアに指定されている地域では、警察関係者の見回りや持ち物検査のほか、鉄の柵も続々と設置され、厳戒態勢となっています。
暗殺未遂事件から一夜明けた14日、トランプ氏は共和党大会が開催されるウィスコンシン州ミルウォーキーに到着しました。
警備について共和党大会の主催者は「すでに最高レベル」と強調していますが、アメリカメディアは警察の増員などさらに強化する可能性を報じています。
事件を巡っては、銃撃したのがトーマス・クルックス容疑者と特定され、現地メディアは車と自宅から爆発物の材料が見つかったと報じました。
FBI(連邦捜査局)は単独犯とみていますが、動機の解明は日常生活でのトラブルなどは報告されておらず難航しています。
また、事件では1人が亡くなりましたが、現場の州知事は、被害者が50歳の男性で、家族を守ろうとして命を落としたことを明らかにしました。
アメリカ バイデン大統領:
忘れてはならないのは、我々は意見が違っても敵同士ではない。
バイデン大統領は演説で、「アメリカに暴力の居場所はない」と事件を改めて非難しました。
事件は今後の大統領選挙の情勢にも影響を及ぼしそうです。
FNNプライムオンライン
米メディアによると、トランプ前大統領暗殺未遂事件のトーマス・クルックス容疑者(20)は介護施設で働き、高校時代は理数系科目の成績優秀者として表彰される一方、友人は少なく、いじめられていたとの証言もある。射撃部に入ろうとしたこともあったという。
ペンシルベニア州ピッツバーグに近いベセルパークで育った。事件現場となった同州バトラーからは車で約1時間の距離で、中流階級の家庭が多い地域だ。
「昼食時は1人で座り、服装をばかにされていた」。高校の同級生は、容疑者が毎日のようにいじめられていたと振り返った。別の同級生は「人の悪口を言わないいい子で、こんな事件を起こすとは思えなかった」と話した。
犯罪歴は確認されておらず、介護施設の幹部も声明で、採用時の身元調査で問題はなかったと語った。
17歳の時に民主党系組織に寄付した一方、18歳で共和党員として有権者登録していた。 (共同) 産経新聞
米東部ペンシルベニア州バトラーで13日開かれた共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)の選挙集会は、演説中のトランプ氏が銃撃されて大混乱となった。当時の状況を米メディアが目撃者の話を通じて伝えた。
米ABCニュースによると、11月の大統領選と同時に行われる連邦上院選に臨む同州共和党候補のデーブ・マコーミック氏は会場の最前列におり、7、8発の銃声を聞いたという。さらに人々はパニックになり、皆が地面に伏せたと緊迫した状況を振り返った。
CBSニュースによると、トランプ氏の背後で演説を聞いていたというマイク・ケリー連邦下院議員は「隣にいた女性が撃たれ、他の人たちも撃たれた」と語った。
また、現場にいた救急医はCBSの取材に「発砲音を聞き、最初は爆竹だと思った」。救急医は「あそこで撃たれた」と叫んでいた方向に向かったところ、頭を撃たれて血だらけになった被害者がいたと証言した。
【ワシントン西田進一郎】 毎日新聞