水路から始終絶え間無く、
さらさらと水の流れる音が聞こえて来る通りは、
赤青白が回転する理容店の看板、
自販機の並ぶ酒屋、高い建家の倉庫と事務所と、
何所にでもありふれた光景が次々と現れる。
上り坂が続いているのに、不思議ときついと感じないけれど、
どうもこの先、左手側に平行して通ってる幹線道路と、
また合流しそうなので、早めに山の方に右折したい。
・・・・・
その山は小学校へ通う道、行きには目の前約5キロ先の前にあり、
夕方になると、標高482メートルの頂上に回転する明りが灯っていた。
高校の頃だったと思う。
毎日のように話をするけれど、
たぶん一度も会うことがなかった、他所の学校の奴。
ある日曜の午後、
「今、何所に居るのか」
と、尋ねたら、
「たかおやま」
と、返事があった。
「何時からいるのか。何があるのか」
と、尋ねると、
「今(頂上に)来た。
何もないから直ぐ帰る」
と、言っていた。
そうか、あの山は、そこそこ簡単に登れるのか。
・・・・・
先日ネットで、調べてみたら登山口は山の裏側の方にあるらしい。
しかし、
山登りは兎も角、未だ麓の辺りの地区に行ったことがないので、
その辺の様子をみに出かける事にした。
麓に沿って通る道路を境に、水田と梨畑に分かれている。
梨畑の中を山の上の方に向かう道は、40度を越えそうな
相当急な坂道で、上の方から小学生らしい女の子が二人、
蚊帳吊草の穂の様な茎を手に振りながら下りて来た。
「周囲に民家もないのに何故」
と、少し不思議に思ったけれど、
梨畑で作業をする大人に付いて来たのだろう。
帰り道は下り坂だから上手くすれば、
家の前まで自転車を漕がずにすみそうだ。
梅雨空の下、緑が一層濃く見える
霧の掛かった山頂は、何度でも仰ぎたくなる。
道路脇に、
「ひまわり畑、
5月6日に種を撒きました」
と、看板が立っていた。
注;東京都八王子市の高尾山ではありません。
さらさらと水の流れる音が聞こえて来る通りは、
赤青白が回転する理容店の看板、
自販機の並ぶ酒屋、高い建家の倉庫と事務所と、
何所にでもありふれた光景が次々と現れる。
上り坂が続いているのに、不思議ときついと感じないけれど、
どうもこの先、左手側に平行して通ってる幹線道路と、
また合流しそうなので、早めに山の方に右折したい。
・・・・・
その山は小学校へ通う道、行きには目の前約5キロ先の前にあり、
夕方になると、標高482メートルの頂上に回転する明りが灯っていた。
高校の頃だったと思う。
毎日のように話をするけれど、
たぶん一度も会うことがなかった、他所の学校の奴。
ある日曜の午後、
「今、何所に居るのか」
と、尋ねたら、
「たかおやま」
と、返事があった。
「何時からいるのか。何があるのか」
と、尋ねると、
「今(頂上に)来た。
何もないから直ぐ帰る」
と、言っていた。
そうか、あの山は、そこそこ簡単に登れるのか。
・・・・・
先日ネットで、調べてみたら登山口は山の裏側の方にあるらしい。
しかし、
山登りは兎も角、未だ麓の辺りの地区に行ったことがないので、
その辺の様子をみに出かける事にした。
麓に沿って通る道路を境に、水田と梨畑に分かれている。
梨畑の中を山の上の方に向かう道は、40度を越えそうな
相当急な坂道で、上の方から小学生らしい女の子が二人、
蚊帳吊草の穂の様な茎を手に振りながら下りて来た。
「周囲に民家もないのに何故」
と、少し不思議に思ったけれど、
梨畑で作業をする大人に付いて来たのだろう。
帰り道は下り坂だから上手くすれば、
家の前まで自転車を漕がずにすみそうだ。
梅雨空の下、緑が一層濃く見える
霧の掛かった山頂は、何度でも仰ぎたくなる。
道路脇に、
「ひまわり畑、
5月6日に種を撒きました」
と、看板が立っていた。
注;東京都八王子市の高尾山ではありません。