狐火

　毎年１２月の初め頃、仕事帰りに峠道で見る事が出来る。
急に寒くなって、そして暖かくなった日の夕方で、
１日か２日に限り、向かい側の山に無数の明かりが見える。

　今年は木曜日に上手い具合に、カメラを持っていたので撮ってみた。

　最適な撮影モードを選択してなかったのと、
コンデジの３倍ズームでは、明かりまでの距離がまだ遠くて、
毎度ながら、手ブレと小さい写真で不鮮明だけど、
取り合えず↓見たいなのが撮れた。

photo by jh5eux from OCNフォトフレンド

　実は、この明かりの場所には変電所が在り、
無人らしく日中は人影も無く、普段の夜は真っ暗。

　そして、この日は写真を撮るため、わき道に車を止めたのだけど、
カーナビを見ると、そこから棚田の中を下る道が、
変電所に近付きながら、何時もの通勤路に合流することを発見。

　それなら、もう少し大きい写真が撮れると、
普段は眼下に眺めている棚田の中を、少しワクワクしながら走った。

　しかし残念ながら、あっという間に、
　　もう周囲は真っ暗になり、風景を楽しむことも出来ず、
　　　山陰から再び変電所付近が見通せる所に辿り着いた時には、
明かりは全て消えて、何時もの真っ暗に戻っていた。

・・・・・

　都会の何百万ドルとかの夜景だとか、
煌びやかなクリスマスイルミネーションは兎も角、

山間に点在する民家の明かりや、ひとつだけの街灯でも、
１２月は一年で一番、夜の明かりが綺麗に見える様な気がする。