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生理心理学7:感情の生理心理学

2010-11-12 22:37:14 | Weblog
11月12日開講の生理心理学「感情の心理学」で使った資料です。

1年次配当の心理学概論7章でも使った資料を前半に入れました。

感情の認知説でシャクターが使った「生理的覚醒」は実は自律神経系の交感神経の興奮状態のことです。

キャノンの逃走ー闘争説を頭において、交感神経と副交感神経が内臓にどう影響するかを学びましょう。

ただしこれは、高校までの知識。大学生理心理学では、ホメオスタシスという概念も重要。

生理心理学固有の感情との関わりについては、ストレスの生理学的背景を学びましょう。これは前期開校ストレスマネジメントでもお話ししました。

大脳の損傷部位と感情認知、表情認知との関係についての神経心理学からの知見も紹介しました。3年次後期開講の神経心理学では更に詳細を学ぶことでしょう。

感情の障害=精神病の生理心理学は、まさに生物学的精神医学、向精神薬開発の経緯とからみます。

統合失調症はドーパミン、うつ病はセロトニン、不安性障害や恐怖症はノルアドレナリンなどの神経伝達物質として働く脳内ホルモンの代謝異常が原因とみます。

臨床現場で働こうとする健康心理士なら、薬理学の基本知識も知っておかなくては。これは前期開講の行動薬理学でより詳細が学べます。

最後に、感情の根源「驚愕反応」について学びました。驚愕反応は大きな音刺激に対する全身の屈筋の収縮=クラウチング(すくみこみ反応)で特徴づけられます。

刺激後40ミリ秒で出現するまばたき反射が最も早い驚愕反射です。生理心理学では驚愕性瞬目反射とよび、私の修士論文の研究はこの先行刺激抑制効果(PPI)の基礎研究でした。途中で時間がなくなりました。次回に継続します。

ちなみに来週11月19日はすでにお伝えしているとおり休講です。
 
11月26日はPPFの話の続きをしたあと、「チャーミングの演出:まばたき」の話になります。楽しみに、テキスト8章を読んでおいてください。

2010/11/12・記

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