サイコロジスト101

旧J&PホットラインSIG101opMr.髭が運営。
健康心理学、生理心理学、ストマネを学びましょう!

091130心理学研究法:調査法3:サンプリング

2009-11-30 13:24:00 | Weblog
11月30日の心理学研究法で使った資料です。

先週の課題へのコメントをまず行いました。

強制選択の質問紙では、中間回答の問題がいつも問題になります。

特に日本人。中間回答への応答が多いんです。

そうした理由からか、課題でも中間回答が怪しげな表現の事例が多くありました。

で、本題に入りました。集団の意見を把握するための悉皆調査と標本調査。

いずれもメリット、デメリットがあるんですが、心理学でよくつかわれる調査では、サンプリング調査がほとんど。

集団のおよその意見を反映する標本を選ぶための工夫がランダムサンプリング。

乱数を使うといっても、わからない人が多いとおもいます。

そこで、今日は乱数発生テストをおこないました。100個のマスにランダムに発生させた0から9までの数字を書いていってもらいましたね。

10面体のサイコロがあれば、100回ころがして、出た目を記載していくわけ。

乱数を発生させてくれる装置でも同様。

乱数表というのまであります。

意図性をなくした乱数なら、偶然の確率で目がでます。

1万回くらいの多数回トライしたら、本当の乱数ならばほぼ1/10の割合で0-10の数字の目が出ます。

100回程度のトライなら、いびつなものになるでしょう。

そのいびつさも、ある目は0回なのに別の目が20回といった具合に、頻出数もあれば、まったく現れない数もあるってことになるでしょう。

集団の意見を代表するに足る標本をランダムに抽出することの意味がわかってもらえましたか?

ランダムサンプリングにもメリットとデメリットがあります。

集団を構成する下位集団すべてから、まんべんなくしかも下位集団のサイズに適当な数をサンプルできたかどうかが重要です。

こうした技法について学んでいただきました。

調査用紙の配り方、回収のしかたもお話しました。

最後は、健康支援センターからの依頼調査に協力してもらいました。

調査のやりかたの概略はわかってもらえましたでしょうか?

2009/11/30・記

091127生理心理学:健康作りの生理心理学

2009-11-30 03:37:08 | Weblog
11月27日開講の生理心理学「健康作りの生理心理学:病気と性格」でつかった資料です。

前期開講の健康心理学を受講した方には分かりやすかったのではないでしょうか。

日本人の三大死因といえば、がん、心疾患、脳血管疾患。これらだけで60%の死因となります。

授業のテーマはこうした病気と関連のある性格・行動パターンの話。

特定の疾患への脆弱性について、性格や行動特性という心理的要因から解明しようという生理心理学の話。

タイプA,BとC。

どの性格がいいかは、自分で選びましょう。

事故型の性格についてもお話しました。

また最後に、都道府県別の死因死亡率一覧をつけました。

県民性という特性が病気に関係しているかもしれません。

2009/11/30・記



091123医療のヘルスプロモーション:行動変容

2009-11-24 09:23:55 | Weblog
11月23日勤労感謝の日開講「医療のヘルスプロモーション」でつかった資料です。

大きなテーマは、「ライフスタイルを変える」必要のある病気・・・糖尿病(2型)を理解すること。

病因、症状、治療法、そして予防のためのライフスタイル変容。

糖尿病は血糖値管理をしてくれるインスリンの不調。

2型糖尿病こそが行動変容でなんとかなるので、ぜひ予防に力を入れたいですね。

よくわかってはいないものの、親が糖尿病だと子もなりやすいことは事実。

ライフスタイルも含めると、私はきっといずれ糖尿病になるだろうとおもいます。

発症を遅らせるように節制したいんですが、これが難しい。

食行動をいかに変容するかは人類究極の健康への挑戦ですね。

健康心理を専門とする立場からは、なんとか発症を遅らせ、食事療法だけで70%がなんとかなるという資料を信じたいものです。

2009/11/24記

091123心理学研究法:調査用紙設計、項目を作る

2009-11-24 09:14:49 | Weblog
11月23日の心理学研究法で使った資料です。

授業冒頭で、勤労感謝の日の授業について少しばかり愚痴を。

月曜日に休みが集中する日本のシステムのおかげで、勤労感謝の日なのに出勤。なんか変だな・・・

でも多くの学生さんが出席してくれました。素晴らしい大学だと少し感動しました。

今回は、調査用紙を設計する話。

実習として、「生活習慣がよい人は健康になれるか?」を調査法をもちいて調べてみようというもの。

回答形式を、同意を求める3件法としたんですが、けっこう悩んだ人もいましたね。

日本人は中間回答を作ると、最頻値になる不思議があるので、私が作る質問紙は最近偶数回答肢が多いんですが、どうおもいます?

来週はサンプリングについて学びましょう。

2009/11/24記

生理心理学091120装いのまばたき

2009-11-22 15:18:59 | Weblog
11月20日開講の生理心理学でつかった資料でs。

実は、私の専門の話。まばたき関連の話です。

専門の領域の話をするときは、聞く人にとっては意外と面白くないもの。

さてどうでしたか?

目は心の窓。目は口ほどに者を言い。

目は、コミュニケーション場面で、重要な役割を演じています。

目がきょろきょろする人、まばたきが多い人、目が据わっている人。黒目がちな人。流し目の色気。

こうした目の表情は、眼球運動、瞳孔運動、まばたき(瞬目)などが総合的に作り出すものです。

視線はその人の興味の的を表しますね。

ヘスの実験から、瞳孔は興味あるものはより開き、観たくないものは閉じる・・・というのはホントなんでしょうか?

みたくないものならば、目を向けなければいい。目を合わせなくてはならなければ、まばたきすればいい。瞳孔を縮める必要があれば、そうするでしょうが、実際は再現性の高い現象ではありません。

ならば、目の動きをそのまま測定しようというのでアイマークレコーダが開発されています。本学健康心理学科にも1セットあるので、卒論実験などでぜひ使って欲しいですね。高価な機械なので、十分使い慣れないと失敗しますが。

まばたきはもっと簡単に測定できる生理心理学のものさし。

まばたきは瞬目と呼び、反射性、随意性、自発性に分類されます。

どれも研究するにはおもしろいものなんですが、実は私の修士論文は反射性瞬目をもちいた先行刺激効果。授業ではあえてお話さず、自発性瞬目について多くの時間を使いました。

トエッツの大統領選挙テレビ討論時まばたき測定の話は秀逸でしょ。

人前で話す人のまばたきを観察してみてください。多い人はどこか自信なさそうで、神経質そうですね。

いろんな実験で、緊張を引き起こす場面ではまばたきが増えることがわかっています。

その他、疲れても増えます。コンピュータ作業やTVゲーム、携帯画面見続けると、まばたきが増えますね。これは眼精疲労を中心とした、昔のことばではVDT健康障害・テクノストレス。

ショボショボまばたき(瞬目群発)が現れたら、目の疲労のサインとみていいでしょう。

ちなみに、こうした疲労時には、頸肩腕痛も現れます。長時間使用は控えたいものです。

ものごとに集中しているときにはまばたきは抑制されます。

コンピュータ作業中はとくに強く抑制されます。課題が難しいと、抑制効果が落ちます。そして作業が終わると、抑制解除。まばたきが前より増加します。

こうした現象をまとめて、最後の2枚目のスライドができました。

最後のスライドは、トエッツのまばたき二要因説の説明。

喫茶店で向かい合う男女のまばたきを観察してみましょう。まばたきが増えると余りよい関係とはいえないかも。なぜでしょう?二要因説から解釈を試みてください。


2009/11/22・記







懇親会

2009-11-19 00:58:30 | Weblog
2Fラウンジで開催された懇親会には54名の参加申し込みがありました。

学長に代わって私が歓迎のご挨拶。大学の歴史やら健康心理学科設置の意義などをお話しました。

太城先生による乾杯の音頭のあと、けっこうな量のイタリア料理と地ビール、イタリアワインで舌鼓。

自由なる交流の場と化しました。

私は各テーブルへの挨拶周りのあと、同志社や関学などの若手・院生と歓談。

関西心理学会は院生デビューの場。

若手がどんどん積極的に活動できる場を提供できたと自画自賛した次第です。

この写真は懇親会の風景。石田会長がお開きの挨拶をしている場面ですね。

このあとみなさんを玄関口でお送りし、あと片付けを終え打ち上げ会となりました。

35名のスタッフのみなさん、どうもおつかれさまでした。

2009/11/19・記

関西心理学会第121回大会特別講演

2009-11-19 00:46:53 | Weblog
服部祥子先生による特別講演の司会をさせていただきました。

テーマは45年にわたる精神科医としての子どもへの関わりについての回想談。

服部先生といえば、大阪を代表する女性精神科医としてつとに有名。

また、旧ソビエトと米国とを都合8年間わたりあるいた絶妙なるエッセーの執筆者としても有名。

今回のお話は、児童青年精神医学への関わりの歴史を3期に分けて述懐されました。

またそこで関わった人物評伝、その時代で中心であったテーマ(不登校、いじめ、発達障害)を述べられました。

中教審の中心人物としても活躍されたのですが、そのあたりの話はされませんでした。

心理士やワーカーなどコメディカルズとの共労への言及もいただき、ほんとうに精神科医と心理士とのよき時代を思い出させていただきました。

さてこれからの子どもの精神医療はどのようにとらえていけばよいのでしょう。1時間半が瞬く間に過ぎ去った間でした。

2009/11/19・記



関西心理学会121回大会無事開催

2009-11-19 00:29:52 | Weblog
秋の行楽まっただなかの11月15日の日曜日、快晴の中で関西心理学会題121回大会を本学にて開催しました。

午前中のセッションは10時からとはいえ、スタッフは8時から準備をはじめていました。

受付には大学院生、学部生に交じり、卒業生たちも。幾分緊張の様子で大会参加者を待ちました。

10時の発表セッションスタートはスムーズに。

私はうろうろ、4つの会場巡りをするばかり。この写真はB601教室での様子。

けっこう活発な議論がどの会場でもなされていました。

というのもこの学会では、院生デビューの場ということで、発表奨励賞を授与するために審査員を各会場に配置。

受け答えなども採点項目に入っているので、議論白昼となるわけです。

おかげでどの会場も時間はオーバー気味。

午前のセッションのあと、理事会。午後のセッションは1時半から。

午後は生理の部門の教室に張り付きました。

院生の発表もあり、インフルエンザで発表できない院生に変わっての代役もあり、たいへんでした。

発表も無事済んでこんどは服部先生の特別講演。

そして総会、最後は懇親会。後片付けが終わったのは8時半過ぎだったでしょうか。

最終集計によると、学会には148名の出席を得たようです。

くたくたになりながらもスタッフ一同は、伝統ある学会運営を無し終えた喜びで出席者をお送りした次第です。

翌月曜日は朝から授業がありましたが、くたくた。

学会の話をすることすらしんどい一日でした。

で、今日、大教大に出講途中、偶然にも学会長の石田先生とばったり。

「運営ご苦労様でした」というねぎらいのことばを頂戴しました。

また、「スタッフの愛想がよく、またきちんと対応していただきありがとうございました」とお褒めのことば。

おもわずにたっとしたのはいうまでもありません。

ほっと一息つける余裕も出た次第。

2009/11/18・記





医療のヘルスプロモーション091116

2009-11-17 09:49:56 | Weblog
昨日11月16日開講「医療のヘルスプロモーション」でつかった資料です。

プライマリー医療、プライマリーケアの担当者について主にお話しました。

英国なら、医療制度のもとに、決まった行政区画ごとにプライマリー医師が開業していて、病気だとおもったらまずかかる。

プライマリー医から総合病院や専門病院に送られてはじめて専門的な治療をうける。

癌などの専門的な治療では、見立てや治療方針が異なることがあるので、いくつかの選択肢を選ぶことになります。

こうしたときにもプライマリー医と相談することになるでしょう。

日本ではさしずめ、近所のかかりつけの開業医さん。

自分のことを子どもの頃からよく知っているし、過去のカルテもあるのでいいですね。

過疎の村や途上国では、こうした制度ができていないので、看護師がプライマリー医療をおこないます。

心の悩みや病も同様。専門の医師ばかりではなく、心理士の役割も大きいです。

英国では、心理士が国家資格をとって認知行動療法をつかってうつ病の診断や治療をおこないます。

治療費は無料。すべて国の経費でまかなえる。回数は決まっていますが、薬をつかわない認知行動療法だけで生計をたてる人も多くいます。

日本では残念ながらこうした制度はまだありません。

2万人にのぼる臨床心理士(協会資格)のうち、認知行動療法をしっかり学んで実践できる人は一握りなので、英国のマネをすぐすできません。

日本でも医療の場で実際に役立つ心理士を本格的に作ろうとする動きがあります。

ただ問題は、どんな人がこうした医療の現場に適しているかという点。一つ間違えれば、怪しげな偽医者を作ることになりかねませんから。

英国や米国では病院でも、チーム医療として多くの心理士が活躍しています。

今回はこうした観点から、プライマリー医療やチーム医療の場に対する適性について勉強してみました。

医療の行動科学2の8章が元本です。主たる対象はナースですが、これからの医療心理士と置き換えて考えましょう。

興味あるかたは、元本を読んでください。

2009/11/17・記

心理学研究法6:091116>調査計画

2009-11-17 09:43:43 | Weblog
11月16日の心理学研究法第6回でつかった資料です。

まず、いろいろな調査の種類を説明しましたね。

マーケティングリサーチ(市場調査)の例をあげて、今回の話は組立っています。

横断的研究法と縦断的研究法があること。今回は横断的研究法の実際をイメージしてもらいました。

クロス表をつかって、複数の要因の関係を調査するのが目的です。

試しに、指向性と嗜好性という同音異義の2つの性向を調査してみようというはら。

若者が求めるものと被服の色や形との関係がわかれば、ユニクロの開発部は大いに助かります。

企業に入って、新製品開発の戦略をたてるにも、こうした調査は役立ちます。

いろいろなことを考えて、仮想調査を計画してみてください。

2009/11/17・記

関西心理学会121回大会いよいよ明日

2009-11-14 11:00:38 | Weblog
関西の心理学関係者が集まる年に1度の会議が明日、本学で開催されます。

詳しくは

http://www.ohs.ac.jp/contents/sinri/

をご覧ください。

個別発表は午前と午後。会場は4カ所です。
 午前:10時-12時15分(記憶・言語、社会、性格・教育)

 午後:13時15分-15時半(記憶・言語、臨床・障害、行動、生理・情動)

15時45分から17時15分までには特別講演。

 講 師:服部祥子先生(本学名誉教授)にお願いしています。
 テーマ:精神科医としての45年~児童・思春期をテーマとして~

 精神科医と心理スタッフとのよりよい関係の45年間をお話いただきます。

 関西心理学会講演として、歴史に残るお話がうかがえるのではないかとおもいます。

もちろん当日だけの参加も可能です。


以下に大会長のことばを掲載しておきます。

伝統ある関西心理学会の第121回大会を、大阪人間科学大学で開催させていただく運びとなりました。本学は、摂津市に居をおく唯一の大学で、開学9年目の新参ものです。
母体は「敬・信・愛」を理念とする、傘寿直前の薫英学園。健康心理学科は2005年に開設し、今年3月に初の卒業生を送り出したばかりです。

健康作りに活かす心理学、福祉と共生する心理介入、もの作りや働く人に役立つ心理学をめざす、新しい理念の心理学科です。関西心理学会は、基礎から応用までの幅広い分野で活躍する心理学者の集団です。年次大会は、私もそうでしたが、大学院生のデビューの場。他地域から赴任した人には恰好の交流の場。発表形式が口頭発表だけというのも、この学会を特徴づけるものでしょう。

会員各位は、研究成果発表の場として楽しく一日をお過ごしください。活発な議論こそが至福の秋日を彩ってくれることでしょう。健康心理学科教員一同、我が国唯一の健康心理学科のお披露目に絶好の機会と心一にして準備に励み、滞りなく大会運営を果たす所存です。多くの方のご参加・ご発表を得ますことを摂津の地より祈願する次第です。

生理心理学091113「感情の生理心理学」

2009-11-14 10:41:38 | Weblog
11月13日開講の生理心理学で使用した資料です。

感情とはなにか、感情はどのようにして形成され、脳のどこが関与しているのか。

これらのことが、生理心理学で学ぶべき内容でしょう。

私が子どものまで講演をしたときに、最前列にいた小学生が北島康介のガッツポーズをみて発した言葉。

「おっちゃん、なんで怒ってるの?」

が起題。

感情が乏しいからなのか、共感スキルがないからか、感情表現スキルがないからか、それとも感情のことばを持ち合わせていないからなのか。

いくつもの考えがあるでしょうが、生理心理学では、感情成立の学習説を基盤として、神経系・内分泌系・免疫系の役割と、それらを束ねる脳の認知機能に重心をおいて考えます。

シャクターの認知説をお話ししました。生理的覚醒の帰属からくる認知的ラベリング。

こうした理論の背景になる生理過程として、自律神経系(交感vs副交感)の働きを学びましょう。

いろいろな臓器の働きが、自律神経系によって支配されています。

表情を作ることは、他者との良好なコミュニケーションの重要なファクター。表情筋の動きは脳でコントロールされています。

他者の表情認知も、脳の役割です。

いずれも右半球が大きな役割をしていることは確かなようですね。

左半球の前頭葉も表情認知に使われているようです。

表情筋は右半球体性運動野の役割のようです。

豊かな感情を育むには、脳を大切にしなくてはならないようですね。とくに右半球かな?

次回は「装いの生理心理学」。

2009/11/14・記

医療のヘルスプロモーション091109

2009-11-10 02:09:38 | Weblog
11月9日の授業では、医療モデルが変化してきた経緯から歯科検診の話まで。

「残念でした、手遅れです。こんなになるまでほっておいて、もう少し早くきてくれたらなんとかなったものを。」

これは藪医者がよく使う常套句。

薬を処方して快方にむかえば医師の処方のおかげ、治らなければ手遅れのせい。

医師の責任にはなりませんね。

治らない医療、高額医療も同様で、もっと早く手当てすればひどくならず、また安くすんだのに・・・と言われる始末。

感染症が中心だった時代から、生活習慣病が死因の多くを占める現在への変化に答える医療サービスは予防医学でしょうね。

そんな話のなか、多くの医療従事者との共労が必要となってきました。

そこで、歯科検診の大切さを、お話しました。

歯周病という、歯槽膿漏といわれていた歯茎の病気の早期発見早期治療の大切さをWeb資料からお話しました。

歯周病チェックをしてみましょう。2つあるかどうか。

驚きは、成人の80%が歯周病であること。

半年に1度は歯科検診を受診したいのですが、保険がきかない自己負担。

歯周病菌を知り、この菌と闘う毎日の工夫も忘れずに。

そして、歯周病が糖尿病などの生活習慣病と関係していることも重要ですね。

ライフスタイルを改める第一歩は歯磨きからでしょうか。

2009/11/10・記



091109心理学研究法5:集団の心理を調べる研究法

2009-11-10 01:25:32 | Weblog
11月9日の心理学研究法でつかった資料です。

前回の相関分析のフォローとして、双生児研究による遺伝と環境要因の影響を調べる話をしました。

そして本日の本題、集団の心理を調べる話に入りました。

研究の動機には2つあります。

真理追求型か実践型かの二つです。

文献を調べるところから第一歩が始まります。

いろいろな文献データベースをもちいて、関心のある資料にあたりましょう。

まず要約をし、およそを知った上で現物のコピーを手に入れたいですね。

pdfファイルでオンラインで手に入れることが可能な文献もあります。

コピーを入手したら、しっかり読んで、記載通りの方法で追試を行います。

外国の論文であれば、調査用紙を日本語に翻訳します。日本で同じ意味、ニュアンスになるように翻訳するのには一工夫がいります。

そして、日本人を対象として追試の調査を行います。

ところで、集団の心理を調べるには、質的な研究と量的な研究法の2種があります。ほんとはどちらも必要です。

質的なものにはインタビュー法、観察法があります。

量的なものには階層化サンプリングを経ておこなう質問紙を用いた調査法やインタビュー法があります。

選挙における投票行動を予測するためにおこなう世論調査、支持政党調査など具体例をあげてお話しましたね。

次回は調査法の詳細を実習風におこないましょう。

2009/11/10記

091106生理心理学5回目:睡眠とリズム

2009-11-08 13:18:51 | Weblog
11月6日開講の生理心理学資料です。

みなさんからの睡眠にまつわる悩みなどをまずおみせしましたが、プライバシーにかかわるかもしれないので割愛しています。

まとめだけしていますので、授業中のノートを参考に。

最初の話題は、よく寝る人は健康かという問い。調査によると、9時間以上眠る人は3時間以下の人並みに6年後死亡率は高いという話題。

長く眠る人の睡眠構造をみると、浅い睡眠段階1・2が多い。惰眠が多いだけということですね。

朝起き、晩になると寝る。こうした規則正しいリズムについて考えていましょう。

生物にはいろんなリズム現象があるんですが、その中でも大切なのは、人の睡眠-覚醒リズム=概日リズム。

このリズムの周期は、フリーラン生活下での観察から、およそ25時間と判明しています

身体のもつ生物時計が刻むおよそ一日の時間は、実は24時間じゃなくて25時間。

生物時計では、一日に1時間ずつ長いわけです。

朝起きる都度、この1時間はやく進んだ時計を1時間戻さなくてはなりません。

時間調整を助けてくれる外部要因としては、朝になると日が昇り明るくなることが挙げられています。

授業中話すのを忘れましたが、実は、この光が調整因子になっていることが重要なんです。

朝起きたらすぐ窓のカーテンを開けて光を入れ、まぶしいライトを身体全体に浴びましょう。

気分もすっきりしますが、脳の中の概日リズムを刻んでいる中枢(視神経交叉上の視交叉上核)が光を合図として時計を調整するようです。

それでも、朝になるとばしっと目覚めて朝から調子がよい人と、午前中はだめ夜になると元気という人がいますね。

こうした朝型ー夜型のタイプについて、直腸温を連続測定すると、朝型の人は昼に体温最高、夜型の人は夜最高になる概日リズムを示すことがわかっています。

1時間ごとに舌下温を測ってみてください。あなたの体温は何時頃最高になるでしょう。これであなたが朝型か夜型かがわかることでしょう。

朝型の人は夜の仕事が苦手、夜型の人は朝早い仕事が苦手。

将来の仕事選びに合わせて自分の型をコントロールできればいいですね。

さて、こうした規則正しい睡眠-覚醒リズムは、3歳くらいからととのってきて学齢期には完成。

昼寝をしたくなるほど、午後にも眠気が増すこともありますが、徐々に昼寝も減って一日に1度夜眠る習慣が確定します。

大人になったら、夜眠って朝起き、昼間働いている間は眠らないという生活習慣でくらしていきます。

ところが年をとると、昼寝がち。夜すぐ眠くなるのに、中途覚醒で短い睡眠の繰り返し。

朝は早く目がさめてしまい、昼間うとうと。睡眠感は余りよろしくありません。

みなさん、自分の睡眠時間を調整し、目が覚めたときに心地よい気分を味わえる、そんな素敵な眠りを自分で演出してください。

2009/11/08・記