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医療のヘルスプロモーション091116

2009-11-17 09:49:56 | Weblog
昨日11月16日開講「医療のヘルスプロモーション」でつかった資料です。

プライマリー医療、プライマリーケアの担当者について主にお話しました。

英国なら、医療制度のもとに、決まった行政区画ごとにプライマリー医師が開業していて、病気だとおもったらまずかかる。

プライマリー医から総合病院や専門病院に送られてはじめて専門的な治療をうける。

癌などの専門的な治療では、見立てや治療方針が異なることがあるので、いくつかの選択肢を選ぶことになります。

こうしたときにもプライマリー医と相談することになるでしょう。

日本ではさしずめ、近所のかかりつけの開業医さん。

自分のことを子どもの頃からよく知っているし、過去のカルテもあるのでいいですね。

過疎の村や途上国では、こうした制度ができていないので、看護師がプライマリー医療をおこないます。

心の悩みや病も同様。専門の医師ばかりではなく、心理士の役割も大きいです。

英国では、心理士が国家資格をとって認知行動療法をつかってうつ病の診断や治療をおこないます。

治療費は無料。すべて国の経費でまかなえる。回数は決まっていますが、薬をつかわない認知行動療法だけで生計をたてる人も多くいます。

日本では残念ながらこうした制度はまだありません。

2万人にのぼる臨床心理士(協会資格)のうち、認知行動療法をしっかり学んで実践できる人は一握りなので、英国のマネをすぐすできません。

日本でも医療の場で実際に役立つ心理士を本格的に作ろうとする動きがあります。

ただ問題は、どんな人がこうした医療の現場に適しているかという点。一つ間違えれば、怪しげな偽医者を作ることになりかねませんから。

英国や米国では病院でも、チーム医療として多くの心理士が活躍しています。

今回はこうした観点から、プライマリー医療やチーム医療の場に対する適性について勉強してみました。

医療の行動科学2の8章が元本です。主たる対象はナースですが、これからの医療心理士と置き換えて考えましょう。

興味あるかたは、元本を読んでください。

2009/11/17・記

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