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心理学研究法最終回資料

2010-02-01 15:49:27 | Weblog
ファイルを入れ替えました。

学生さんからの指摘で、3枚目のスライド中の文字訂正をしただけです。

ーーーーーーーーーーではがんばってDLして勉強してください!



心理学研究法も本日が最終回。

実験計画法の話の2回目となります。

医学や薬学の分野はもちろん、臨床心理学の技法が他と比べてどれくらい有効かを実証するためには、実験計画法がもちいられています。

本日の話はまさにその点について極めつけのキーワードが出てきます。

無作為に被験者をグループに割り当てる作業が一番大切です。

患者さんをランダムに、新薬投与群と偽薬群(既存の薬群)とに割り当てるわけです。

新薬が本当に有効だとわかっているのなら、全員に新薬を与えたいところですが、まだ有効性が実証されていない段階では、ランダムに、さいころを振るようにして両軍に患者さんを割り当てます。

統制群に割り当てられたら、なんだか損をしたように感じますね。

そのあたりも、治験の前に十分説明を受け、承諾書にサインしたうえで協力してもらうわけ。

ちなみに、こうした作業を、インフォームドコンセントといいます。informed consent。

実験や治療についての方針を、医師や実験者が患者や被験者に正しく説明します。

そして、患者や被験者は正しく情報を得た(伝えられた)と納得した上で、治療や実験を受けいれます。

もっというと、病院や大学研究機関に設置されている研究倫理委員会に研究計画を提出し、許可を得た研究においてのみ、RCTを用いた治験は行われるべきです。

つぎに、RTCの下位概念として、二重盲件法とカウンターバランスについて説明します。

実験計画の目的を十分理解してください。そのうえで、こうした用語の使い方を勉強してください。

患者は一般に、権威ある医師の治療をうけたほうが、そうでない医師によるよりも治りやすいのです。

薬は、最新の科学の粋の結晶である新薬で、その薬効が注目されている場合のほうが、そうでない既存の薬よりも効きやすいのです。

薬を処方する側も、その薬が新薬で、期待が高いほど、そうでない既存の薬を処方するときよりも自信に満ちているのか、結果はよろしいようです。

こうした薬や治療法の真の効き目以外のバイアスを極力抑えたうえで、有効性を偽薬や既存の薬と比較するのが実験計画法に基づいた実証法なのです。

カウンターバランスについては、2年前期で学ぶ実験実習のおりにしっかり学び直してください。

では、来週の試験がんばってください!


2010/02/01・山田冨美雄

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