雑誌の特集というとタイトルは読者の関心を引くために大袈裟だが内容、ページ数共に読者を失望させるような場合が多い。
然し、以下に紹介する「山と渓谷」4月号の「大人のための登山学」は読者の期待を裏切らないと思います。
一読して、とても有用な情報が提示されているので、できれば購入して保存するに値する一冊であると信じます。
また、昨今、高齢者の山岳事故が多発している折からも、この特集は時宜を得たものと思います。
1.「大人のための登山学」とは関係ないが巻頭写真の空撮「涸沢と穂高連峰」が素晴らしい。
既に登った人には過ぎし日の熱き思いを呼び覚まし、未登頂の人にはいつの日か、踏破したいと言う強い憧れを惹起すると思います。
2. 巻頭記事の、86歳の山岳写真家で現役の登山者でもある三宅 修氏の「山を続ける極意」と題するリポートは、高齢者、特に小生のような後期高齢者の登山愛好家に対する心強いエールとアドバイスを開示している。高齢の大ベテランの言であるから率直で説得力があり、腹にストンと落ちるのが嬉しい。
3.「自分を知る」では“運動能力の低下を直視”、“10歳若返るトレーンング”、“登山中及び登山後のリセット方法”など実用的な方法を提示している。
4.「Over40のためのウエア・装備研究」では体の衰えをウエアや装備品でカバーする具体的な事例と対処方法を提示している。