少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.110
ROUND8 コロナ禍・猛暑下の東京五輪開催の過ち検証編 2
猛暑五輪・ジョコビッチ選手は暑さに競技時間変更要求、他競技選手は一時意識を失う
7/26付しんぶん赤旗
■世界に「東京の暑さ」(温度と湿度)を知らせなかった都と組織委は極めて罪深い
「ROUND5/猛暑マラソン編<選手や観客に熱中症死の危険>」では、マラソンを主体に他の競技の猛暑の影響について、かなりのスペースを使って選手や観客の熱中症の危険を訴えてきました。加えて2010年から、毎年、東京五輪の開催期間(元々は7/24~8/9)と同じ日程の気温・湿度と暑さ指数をまとめて表にしています。環境省などがこの時期は激しい運動を禁止にしているにも関わらず、東京五輪は例外のごとく完全無視の日程を組んでいます。案の定、あまりの東京の暑さ、蒸し暑さから、記事のようにテニスのジョコビッチ選手が、試合時間の変更を求めました。それは当然です。またロシアのアーチェリー選手が熱中症で倒れ、一時、意識を失ってしまいました。それでも東京の暑さはまだ序の口で、8月に向けてどんどん厳しさを増していきます。サッカーなど炎天下の競技、札幌のマラソンも危険が伴います。失礼ながら今頃になって選手が東京の暑さに怒り出すとは、事前に知らされていなかったのでしょうか? やはり組織委員会が、積極的に東京の猛暑を各国と国際競技団体に伝えていなかったようです。
その背景には新聞記事にあるように、東京の招致PRに「この時期は温暖で理想的」と国際的なウソを書いたためです。投稿者が、“組織委員会が出鱈目組織“と認識したのは、8年前の招致後早々にこのことを知ったからです。かつて組織委が言っていた「アスリートファースト」を進めるなら、正直に東京の暑さを伝えるべきだったのです。選手が熱中症で死ぬ危険や、選手生命を断たれる可能性は大なのです。ましてやパラリンピック出場の障害者は、障害の部類によっては危険度が増します。東京都と組織委は、極めて罪深いものです。もしかして各国や国際競技団体は独自に「東京の気温」を把握したとしても、湿度がこれほどしんどいことを認識していなかったと思われます。MLBダルビッシュ投手は、かつて気温45℃のアリゾナで平気に投げていました。湿度が低いからでしょう。そうした外国の環境から見れば、35℃はたいしたことはないと判断したのかもしれません。もっと言うなら、そもそも真夏の開催を求めるIOC(米国TV局NBCの言い成り)、何よりも東京の猛暑を知っていながら隠した東京都と歴代知事、その外郭団体組織委員会・支援する政府、過酷な東京の夏でも強引に招致活動を推し進め五輪を政治利用した安倍首相(当時)らが元凶です。暑さが勝者を決めてしまう東京五輪に、何の価値があるのか? 甚だ疑問です。
■コカ・コーラ社は競技見学の生徒・屋外アルバイトに自社以外の飲料持ち込みを禁じている
別の記事では、競技を見学する小中学校生徒と五輪会場の屋外作業をするアルバイトには、大手スポンサー・コカ・コーラ社の飲料以外の持ち込みを禁じ、かつ同社製でも750ミリ・リットル以下の商品と指示が出ているのです。なぜ750ミリ・リットル制限なのかは、それ以上に飲む人は場内自販機の同社製飲料を買わせる趣旨なのです。一方、生徒が見学する際は、熱中症対策で十分な水分を摂るよう指導されています。厚労省の熱中症予防マニュアルでも、暑い中で作業する際は、20~30分ごとにカップ1~2杯の水分を摂るとしています。これらに背くことになり、生徒はお金の問題、作業員は仕事上自販機まで買いに行ける余裕はなく、熱中症を誘発するものです。五輪の商業主義、大手スポンサーの横暴・スポンサーファーストの極みです。ここまでやるか!と思え、哀しいほど大手スポンサーの割に度量が小さいですね。組織委もやすやすと受け入れてしまい、国民を熱中症から守ることよりも明らかにスポンサーを守ることを優先しています。ここでも、誰のための「五輪」かと言わざるを得ません。
なお大会終了後に、毎年行っている(2020年は割愛)期間中の東京の気温・湿度・暑さ指数、男女マラソン走行中の札幌の気温・湿度変化の一覧表をお伝えします。
投稿者によって、タイトル付けを行いました。
ROUND5/猛暑マラソン編の前号
都民やメディアは札幌五輪マラソンに難癖付けるな!温度差は歴然
ROUND8 コロナ禍・猛暑下の東京五輪開催の過ち検証編 2
猛暑五輪・ジョコビッチ選手は暑さに競技時間変更要求、他競技選手は一時意識を失う
7/26付しんぶん赤旗
■世界に「東京の暑さ」(温度と湿度)を知らせなかった都と組織委は極めて罪深い
「ROUND5/猛暑マラソン編<選手や観客に熱中症死の危険>」では、マラソンを主体に他の競技の猛暑の影響について、かなりのスペースを使って選手や観客の熱中症の危険を訴えてきました。加えて2010年から、毎年、東京五輪の開催期間(元々は7/24~8/9)と同じ日程の気温・湿度と暑さ指数をまとめて表にしています。環境省などがこの時期は激しい運動を禁止にしているにも関わらず、東京五輪は例外のごとく完全無視の日程を組んでいます。案の定、あまりの東京の暑さ、蒸し暑さから、記事のようにテニスのジョコビッチ選手が、試合時間の変更を求めました。それは当然です。またロシアのアーチェリー選手が熱中症で倒れ、一時、意識を失ってしまいました。それでも東京の暑さはまだ序の口で、8月に向けてどんどん厳しさを増していきます。サッカーなど炎天下の競技、札幌のマラソンも危険が伴います。失礼ながら今頃になって選手が東京の暑さに怒り出すとは、事前に知らされていなかったのでしょうか? やはり組織委員会が、積極的に東京の猛暑を各国と国際競技団体に伝えていなかったようです。
その背景には新聞記事にあるように、東京の招致PRに「この時期は温暖で理想的」と国際的なウソを書いたためです。投稿者が、“組織委員会が出鱈目組織“と認識したのは、8年前の招致後早々にこのことを知ったからです。かつて組織委が言っていた「アスリートファースト」を進めるなら、正直に東京の暑さを伝えるべきだったのです。選手が熱中症で死ぬ危険や、選手生命を断たれる可能性は大なのです。ましてやパラリンピック出場の障害者は、障害の部類によっては危険度が増します。東京都と組織委は、極めて罪深いものです。もしかして各国や国際競技団体は独自に「東京の気温」を把握したとしても、湿度がこれほどしんどいことを認識していなかったと思われます。MLBダルビッシュ投手は、かつて気温45℃のアリゾナで平気に投げていました。湿度が低いからでしょう。そうした外国の環境から見れば、35℃はたいしたことはないと判断したのかもしれません。もっと言うなら、そもそも真夏の開催を求めるIOC(米国TV局NBCの言い成り)、何よりも東京の猛暑を知っていながら隠した東京都と歴代知事、その外郭団体組織委員会・支援する政府、過酷な東京の夏でも強引に招致活動を推し進め五輪を政治利用した安倍首相(当時)らが元凶です。暑さが勝者を決めてしまう東京五輪に、何の価値があるのか? 甚だ疑問です。
■コカ・コーラ社は競技見学の生徒・屋外アルバイトに自社以外の飲料持ち込みを禁じている
別の記事では、競技を見学する小中学校生徒と五輪会場の屋外作業をするアルバイトには、大手スポンサー・コカ・コーラ社の飲料以外の持ち込みを禁じ、かつ同社製でも750ミリ・リットル以下の商品と指示が出ているのです。なぜ750ミリ・リットル制限なのかは、それ以上に飲む人は場内自販機の同社製飲料を買わせる趣旨なのです。一方、生徒が見学する際は、熱中症対策で十分な水分を摂るよう指導されています。厚労省の熱中症予防マニュアルでも、暑い中で作業する際は、20~30分ごとにカップ1~2杯の水分を摂るとしています。これらに背くことになり、生徒はお金の問題、作業員は仕事上自販機まで買いに行ける余裕はなく、熱中症を誘発するものです。五輪の商業主義、大手スポンサーの横暴・スポンサーファーストの極みです。ここまでやるか!と思え、哀しいほど大手スポンサーの割に度量が小さいですね。組織委もやすやすと受け入れてしまい、国民を熱中症から守ることよりも明らかにスポンサーを守ることを優先しています。ここでも、誰のための「五輪」かと言わざるを得ません。
なお大会終了後に、毎年行っている(2020年は割愛)期間中の東京の気温・湿度・暑さ指数、男女マラソン走行中の札幌の気温・湿度変化の一覧表をお伝えします。
投稿者によって、タイトル付けを行いました。
ROUND5/猛暑マラソン編の前号
都民やメディアは札幌五輪マラソンに難癖付けるな!温度差は歴然