食品のカラクリシリーズ
こんにゃくゼリー2/健康食品
メーカーはこんにゃくゼリー死亡事故を全て消費者の責任にした
改善策を講じなかったため次々と22人の子供や高齢者が亡くなった
玉こんにゃく/こんにゃくゼリーは、これと同じようなものと考えるべき
当内容は、2009年・前身ブログに掲載したものです。しかしメーカーの無責任さや所轄官庁の怠慢さから、多くの方が死亡しました。やっと改善策が取られましたが、この事件や無念にも亡くなった方を忘れないために、そのまま掲載します。
■私達消費者はこんなメーカーやこんな製品は買わないこと
「こんにゃくゼリー」の危険性についての2回目です。前号のように、こんにゃくゼリーを食べた幼児や高齢者が、喉に血詰まらせ22人が窒息死しました。事故は、お年寄りが食べたり、運悪く親がちょっと子供から目を離した隙に起こりました。しかしこんにゃくゼリーの死亡事故を、高齢者本人や親の責任にするのは酷です。子供やお年寄りは、ポーションタイプのため普通のゼリーの感覚で飲み込んため死亡しているのです。子供やお年寄りが死んでも、買った消費者が悪いとするメーカーの姿勢は断固改めるべきです。
メーカーの悪質さは全て親側(消費者)の責任にして、さらなる拡販主義を優先させているのです。このメーカーには、倫理観や道徳性は微塵もありません。また若い方中心に、被害者や親の自己責任にする風潮は問題です。若い方は自分の感覚で、高齢者や小さな子供を見てはいけません。残念ながら、どれだけ親が子供に神経を遣っている日常が分かっていません。これは親の自己責任ではなく、こうした製品を販売したメーカーの重大な責任なのです。
メーカーがこんな態度なら、私達消費者が、こんな製品は買わない強い姿勢が必要です。某TV局のキャスターも、「子供や高齢者は絶対に食べないこと」と表示していることに異議を唱えていました。メーカーの責任としていくら、絶対食べてはいけない表示をして責任逃れをするのではなく、ゼリー状の菓子である以上、安全に食べられる容器なり食感に改善すべきと言っています。(世間の批判や官庁の指摘を受け、メーカーは10年以上を経て、やっと改善した)
■ご家族と社会全体で小さな子供や高齢者の誤飲を防ごう
諸外国は行政側が厳しく企業などをチェックし、子供の事故を未然に防ぐ対策をしているのです。しかしこんにゃくゼリーに限らず、日本の官庁やメーカーは、消費者への安全対策が能天気過ぎます。親の自己責任を主張する若い方は、ご自分が大きくなるまでどれだけ両親の気遣いが大変だったか、現在のあなたは感じるべきです。あなたが生きているのは、たまたま運が良く、親が目を離した際に異物を飲み込まなかっただけです。あなたも親になれば、絶対自己責任とは言えなくなるでしょう。
因みに2006年・内閣府のデータによる、幼児から高齢者まで含めた窒息死の資料です。古くても、大規模にまとめたデータがないため使用します。同年4,047人が、食べ物によって窒息死しました。そのうち救命救急センター(病院)への救急搬送も、残念ながら死亡した378例の原因10を表示します。餅91人、パン43、菓子29(うち飴6・こんにゃくゼリー3)、米飯28、肉類28、果物27、魚介類(寿司含む)25、芋・でん粉19(うち、こんにゃく8)、団子15、粥11人です。当データや下記の生活用品の誤飲もかなりあり、幼い子供を持つ親は大変です。申し上げたかったのは、こうした状況にも関わらずメーカーは子供や高齢者が誤飲(喉に詰まらせる)しやすいような形状のものをわざわざ作るな!ということです、
食べ物だけではなく、生活用品の誤飲事故も目立ちます。
乳幼児(5歳以下)の家庭用品の誤飲事故の内訳(日本中毒情報センター調べ・2012年)
化粧品18.3%、たばこ関連品14.1%、乾燥剤・鮮度保持剤11.4%、洗浄剤10.5%、文具・芸術工芸用品7.7%、殺虫剤7.2%、芳香剤・消臭剤・脱臭剤5.1%、保冷剤4%、電池3.2%、肥料2.2%、防虫剤2.0%、おもちゃ1.8%、その他12.6%
※事故の発生は、家事で子供から眼が離れやすい朝や夕方が目立つといいます。
前号/こんにゃくゼリーで22人死亡も改善せず拡販を優先させたメーカーの悪質さ
乳児の“パン喉詰まり死亡事故”2年後もまだ売っていた「かぼちゃとにんじんのやさいパン」