食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

米大統領選挙①盛り上がっているのは「激戦州」だけ・選挙の仕組みで他州はしらけ/少数派

2024年10月14日 | 東アジア・海外の知識
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/東アジア・海外の知識
Part4 米国
米大統領選挙①盛り上がっているのは「激戦州」だけ・選挙の仕組みで他州はしらけ



■州ごとの「勝者総取り制」のため選挙前に大勢が決している州には力を入れず
民主党ハリス候補、共和党トランプ候補が激突する「米大統領選挙」がもうすぐ行われる。この投稿はどちらが勝つかの内容と違い、ややこしく分かりにくい米大統領選挙の仕組みを3回に渡り投稿する。ここからは、池上彰氏のTV番組などを参考にしました/4年に1度の米国大統領選挙のシーズンになると、我が国のTV報道によって民主党候補者と共和党候補者それぞれの大集会の盛り上がりに凄いと感じる。ところが、全米50の州と首都ワシントン特別区で同様な興奮が渦巻いていると思っている方は間違いだ。選挙の仕組みが全米国民の総数で決するのではなく、飽くまでも「選挙人」538人を選ぶ選挙である。過半数270人以上の選挙人獲得人数によって、雌雄を決する(当落が決まる)。日本と違って、2つの独特の方式によって決められる。①候補者の名前を書いて投票するが、実際は州ごとに「選挙人」と呼ばれる人を選ぶ”間接選挙“である(選挙人は州の人口数によってあらかじめ人数が決められている)。②州単位に集計した勝者が選挙人を総取りする、「勝者総取り制」なのだ。例えばある州の投票結果が民主党候補の獲得票率40%、共和党60%の場合、その州の選挙人が30人(一例)の場合、全員が共和党から選ばれる。選挙人が4:6に割り振られる方式ではない。

従ってハリス候補・トランプ候補とも、「スイングステート」と呼ばれる「州」ばかりに行って集会を開く。スイングステートとは両党の支持率が拮抗し、選挙の度に勝利する政党が変わる州を指す。概ね7州が対象で、ウィスコンシン州(選挙人10人)、ミシガン州(15人)、ペンシルベニア州(19人)、アリゾナ州(11人)、ジョージア州(16人)、ネバダ州(6人)、ノースカロライナ州(16人)。一方、その他大半の州はいつも民主党か共和党が勝利することが決まっている。このようにスイングステートの州の投票結果で大統領が決することが多く、両候補者は限られた州だけを訪れ両陣営が激しくぶつかり合う選挙戦になる。日本ではこのシーンばかりを見せられるので、さすが米国民は選挙への関心が高い!それに引き換え日本では・・・と思ってしまうが、実情はそうでもない。その他の州では、長年、民主党色あるいは共和党色が強いことから、候補者が訪れることもなく地元の活動も緩く、“今、選挙戦やっているの?”という程度だそうだ。



■「合州国」ではなく「合衆国」なのは中国の条約文をそのまま日本語に当てはめた
その他の知識(1)/大統領への立候補資格(憲法)は、①米国生まれ ②35歳以上 ③米国に14年以上居住ーーの3条件が必要。
(2)この項は選挙を離れ、米国そのものの内容。①50の州と特別区が合わさったのに「合州国」ではなく、どうして日本語では「合衆国」と書くのか?理由は1844年、中国・清の時代に米国と清が貿易条約を結んだ条文の中に、「合衆国」と明記されていたことに基づく。その後、日本がそのまんまの漢字を使っているだけ。米国の「州」は一国(states)を指し50の州が合わさったものだから、「アメリカ合州国」のほうが米国名本来の意味から相応しいのではないかの意見もある。
②一般的に「大統領」(国家元首)は、国民が選ぶ国の代表。「首相」は、行政(役所)のトップ。国民から直接選挙で選ばれる大統領は権限が強く、議会(議員)の中から選ばれた大統領は権限が弱い。米国は首相職が設定されておらず、国家元首と首相を兼ねているから絶大な権限を持つ。日本は、国家元首が定められていない世界で珍しい国(天皇は象徴)。<次号に続く>

Ntopkeiji

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ▽曲の伝言シリーズ/リンク表紙 | トップ | ▽[東アジア・海外の知識]少... »
最新の画像もっと見る

東アジア・海外の知識」カテゴリの最新記事