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「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ゆるキャン△の聖地を行く19 その32  寸又峡温泉郷の朝

2021年07月23日 | ゆるキャン△

 7時25分、寸又峡プロムナードコースのゲートをくぐって温泉街に戻りました。付近にまだ人影は無く、静かな朝の雰囲気は6時の行きの時のままでした。

 

 千頭森林鉄道の大間駅跡のすぐ隣にある旅館「求夢荘」も静まり返っていました。原作コミック第11巻110ページに出ている、この旅館の飼い犬の姿も見当たりませんでした。

 

 しばらく周囲を探しましたが、見当たりませんでした。聞けば、自由にあちこちへ行って行方不明になる事も珍しくない犬だそうです。昨日も「さとう」の女将さんが「今日も全然見なかったねえ、どっかで放浪してんのよお」と笑っていましたが、こちらは一度でもいいから本物に出会ってみたいので、放浪してほしくないなあ、と思いました。

 

 その「さとう」の女将さんに声をかけられました。70代から80代ぐらいのようですが、陽気でお喋りな方でした。

「あらー、お兄さん、夢の吊橋行かれましたんですか?・・・お早いお帰りですねえ・・・」
「お蔭様で、素晴らしい景色を堪能いたしました。千頭森林鉄道が通っていた頃とあんまり変わっていないのでしょうね・・・」
「いいえぇ、かなーり変わりましたよ、ウチがここに来て間もなくの頃に何度かあの辺に遊びに行きましたけどねえ、ちょうど鉄道が廃止になるすぐ前でねえ、線路の下の道歩いて吊橋渡ってダムまで行ってね、それから夢の吊橋渡ってね、向こう岸に行って大間川沿いの道歩いたのよねえ・・・」
「昨日話して下さった遊歩道の事ですね。あれさっき確認しました。観光案内板の裏に道の跡が見えましたよ」
「んだろ?昔は線路のところは歩けなかったからねえ、みんな下の道を行って行き来していたもんね・・・」
「つまり、いまのプロムナードコースは、鉄道廃止になるまで歩行禁止だったのですね。下の道というのはプロムナードコースの下にあったわけですか?」
「そうだよ、線路が廃止になった後もしばらく使われてたんだよ。そっちのほうがね、眺めが良くってね、大間ダムだって近くで見られたからね。ダムまで行く途中に滝があってねえ、吊橋渡りながら滝を見たの。ああいう道は残しとけば良かったのにねえ、廃止になっちゃってねえ・・・」
「その遊歩道ですが、一部だけでも残っていないわけですか?」
「ああ、一部ならいまも使われてるね。いまの道(寸又峡プロムナードコース)のダムの横から夢の吊橋へ降りて行くところがあるでしょ、下っていく道・・・」
「ああ、吊橋へ通じる坂道ですか」
「そうだよ、あれが昔の遊歩道の名残だね。昔は大間ダムの横からずーっと繋がってたからね・・・」

 このお話によって、かつて千頭森林鉄道が運行していた時期には、その軌道の下に歩道があって、通行者や観光客はそれを通って大間ダムや夢の吊橋、そして飛龍橋の下にあった寸又峡キャンプ場まで行き来していたのだそうです。そして鉄道の廃止後もしばらく使われていたが、軌道跡の寸又峡プロムナードコースへの整備にともなって廃止されたということです。大間ダム管理施設の横の階段下から夢の吊橋までの間のチンダル湖畔の下り坂部分が、その歩道の現存部分にあたるそうです。

 そして「ちょっとさあ、あの犬、今日もまだ見てないんだよねえ。いつもは朝早くからそのへんうつろいてるんだけど、昨日から全然見てないのよ・・・」と急に「求夢荘」の飼い犬の話になりました。
「たぶん、いまも放浪中なんでしょうね。その犬を一度見たかったんですが・・・」
「そんなら、ウチに写真があるんだよ、見ていって下さい」

 

 その写真は、お店の奥の壁に立てかけてありました。まさしく、原作コミック第11巻110ページに出ている犬の姿そのままでした。この犬が「求夢荘」の飼い犬でした。

「これ、夢の吊橋のたもとで撮ったんですか?」
「そうですね。ウチが撮ったんじゃないで、いつやったか、お客さんに頂いたものですよ・・・」
「この犬は、放浪しながら夢の吊橋まで行くんですか・・・!」
「そういうのは時々ですよ。もっと遠くまで行っちゃうこともあったしねえ・・・」
 なかなかの放浪癖のある犬のようです・・・。聖地巡礼で出会った方は幸運だと思います・・・。

 

 そういえば、犬だけじゃなく、今回はニホンカモシカにも出会わなかったなあ・・・。残念。

 

 相変わらず静かな温泉街でした。コロナ禍下の観光客減少の影響もあったのでしょう。

 

 物見やぐらの真下の道路わきの水車だけがカラカラと音を立てて回っていました。

 

 来た道を引き返して、「晴耕雨読」の店舗の辻を曲がりました。この上図の道が千頭森林鉄道の軌道跡だとされていますが、昭和22年の米軍撮影の航空写真では少しずれた位置に軌道らしき線が見えます。その線の位置はこの道路の左手の低いところにあたります。軌道跡の正確な位置に関しては、もう少し検証してみる必要があるでしょう。

 

 7時36分、宿の「翠紅苑」に帰り着きました。5時50分に出発しましたので、散策全部に1時間46分を要したことになります。
 行きは時間節約のために早めのペースで歩きましたが、飛龍橋を過ぎてからは時間に余裕が出来たために景色をのんびり眺めながらゆっくり歩きました。全コースを早めのペースで歩き通せば、1時間半にも満たなかっただろうと思います。

 

 玄関口に掛けられた九曜紋の暖簾です。私の家の家紋と同じなので、普通にこの暖簾が欲しかったです。

 

 朝食を8時に頼んでありましたから、まだ20分余りの余裕がありました。散策後の短い入浴を楽しみました。

 

 8時2分、朝食をいただきました。急な登りを含む約一時間半の散策ですっかり腹ペコになっていましたので、ことのほか美味しく感じられて良かったです。

 翠紅苑、温泉も良かったし、夕食も美味しかったし、ゆったり過ごせました。何よりも、ゆるキャンの聖地の一つですから、もう最高でした。ファンは必ず一度はここにお世話になりましょう。  (続く)

 


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