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ゆるキャン△の聖地を行く19 その33  千頭森林鉄道の車輌

2021年07月24日 | ゆるキャン△

 宿にて朝食をいただき、部屋にて一時間ほど休んで過ごした後、帰りのバスの時間まで2時間ほどを温泉街の散歩および撮影にあてて有意義に使うことにしました。支払手続きを済ませて、9時過ぎに宿を出発しました。

 

 まず宿のすぐ南にある千頭森林鉄道の保存車輌を見に行きました。バス停のすぐ横ですから昨日も見ているのですが、軌道跡の寸又峡プロムナードコースを歩いた後は、そのルートをかつて走っていた車輌をきちんと見ておきたい気持ちが強まりました。そこで一度じっくり見ておこうと、近寄りました。

 

 保存車輌の覆屋根の天井から吊るされていた木製の説明板です。千頭森林鉄道の概要とデータが簡潔に記されてありました。国内では最大規模の運行区間および対象地域を誇った千頭森林鉄道の説明がこの短文ですから、その長い歴史と実態とを広く知らしめるには不足です。もっと詳しい説明があれば、と思いました。

 なにしろ、ここ寸又峡温泉は、千頭森林鉄道の遺跡探索の前線基地として鉄道ファンや廃線ファンの間では有名です。ここを訪れる人々の何割かは千頭森林鉄道の遺跡探索に向かう鉄道ファンや廃線ファンであり、彼らの聖地の一つとしての側面もかなり大きい筈です。そのあたりにも配慮しての、現地の観光情報の拡充が必要なのではないかな、と思います。

 ですが、ゆるキャン△の今後のアニメ第3期が実現した場合、ここ寸又峡温泉も間違いなくアニメに登場します。そうなると、既に静岡県内ではアニメ聖地にて色々なイベントを仕掛けている実績がありますし、大井川鉄道沿線でもゆるキャンマップが配られ始めていますから、寸又峡温泉でもパネル設置などの動きが出てくるでしょう。
 むしろそちらの方向でコラボを行なって積極的に観光宣伝をしかけたほうが、一般観光客の呼び込みも拡大出来るので、マニアしか知らない千頭森林鉄道の遺跡などは忘れ去られるいっぽうになるでしょう。

 

 保存車輌のうちの客車です。岩崎レール製鋼鉄製といい、最近に修復されて外装も塗り直されたと聞きましたが、千頭森林鉄道時代の本来のカラーではないそうです。

 

 客車は内部も公開されていて、入ることが出来ます。井川線のアプト式列車の客車よりも簡素な造りです。観光用ではなく、森林鉄道の作業員用でしたから、この程度で充分だったのでしょう。

 

 車内後端にある上図の白いハンドルは、ブレーキ機構であるそうです。そういえば、井川線のアプト式列車の客車内にも似たようなハンドルがありました。操縦席かと思っていたのですが、あれもブレーキ機構なのでしょう。

 

 客車を出て、先頭の機関車を見ました。

 

 標札には「機関車」としか書かれていません。協三工業製の4.8トン機のDB12機関車です。千頭営林署所有の機関車の一両で、千頭森林鉄道にて廃止まで使用され、廃止後にここに客車とともに保存展示されています。
 それで、この位置がかつての軌道跡なのかなと思いましたが、後日に調べたところでは、軌道跡とは別の位置であるそうでした。

 

 機関車の内部へも入れますので、運転席にのぼってみました。

 

 この計器や運転レバー類のメカメカ感がいいですね。最近に1/35スケールの牽引機関車のプラモデルを買いましたが、内部もわりと再現出来るみたいなので、こういう実物の運転席の様子が参考になります。

 

 客車の後ろには、木材輸送用の台車がありました。これに伐採した丸太を何本も積み重ねて運んだのです。

 

 横のバス停です。ここから11時22分のバスに乗って千頭駅まで戻る予定でした。現在時刻が9時22分でしたので、あと2時間ありました。この日は天気が良くて青空が広がっていたので、温泉街の景色を撮るにもよいタイミングだなと思い、まず南の観光駐車場の入口から撮ることにしました。

 

 南の観光駐車場には、まだ一台の車も見当たりませんでした。この時期にやってくる観光客はあまり居ないのでしょうか・・・。  (続く)

 


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