高天原温泉 野口五郎岳 祖父岳 雲ノ平 縦走登山
4年前 新穂高温泉から入山するコースで水晶岳に登った時、途中の尾根から見た「雲ノ平」「高天原」、そして水晶小屋から見た「野口五郎岳」に何時か行ってみたいと思っていました。
NHKの「金トク」で 内田アナと登山家の田部井さんでTV放映があった「大東新道」「高天原温泉」に絡めて計画して今回の山行となりました。
8月24日(土)
折立に入る料金所のゲートで「多く車入っていますか?」と聞くと、「前日の3時から今日の12時まで 雨で通行止めになっていたから空いていますよ」言われ土曜日なのにガラガラの折立の駐車場に17時30分到着、この日はここで車中泊となる。
8月25日(日)
折立(1354m)→ 太郎平小屋(2334m)→ 薬師沢小屋 泊(1912m)
3時起床、4時30分出発 天気予報は曇りのはずが6時頃から小雨が降ったり止んだり、途中雨具を着る。9時20分「太郎平小屋」に着く。30分位休憩して「薬師沢小屋」に出発する。
木道が終われば急な下り、梯子や橋をいくつか渡るとカベッケ原(カッパという意味らしい)にでる。さらに急な尾根を下ると薬師沢と黒部川上流の合流点にある「薬師沢小屋」に12時20分着。
途中で小屋のアルバイトを終え下山する若者と話をしたが、昼食を頼むとこの若者がいなく人手が足りないので時間的に昼食は無理との事、仕方なく自炊となる。この小屋は沢登り・渓流釣りの人が結構多く、登山も含めてと色んな目的の人が利用している小屋のようです。
8月26日(月)
薬師沢小屋(1912m)→大東新道→高天原峠(2250m)→高天原山荘 泊(2130m)
5時35分小屋出発 目の前に架かる赤い吊橋を渡り終えて下に降り、黒部川右岸の歩きにくい河原を下流に進みA沢を渡ると今日一番の難所に出る。鎖はついているものの靴の幅しかない岩棚をカニの横ばい、緊張して腰が引ける。B沢出合から本流から離れB沢沿いに登り上がり山腹をトラバース C沢・D沢・E沢を渡るとやっと高天原峠に出る。峠から下ると池塘が点在する湿原に入り11時10分水晶岳の麓に位置するランプの宿「高天原山荘」に着く。
薬師沢小屋製「ちまき弁当」とビールとを持って秘湯中の秘湯の露天風呂「からまつの湯」に20分程かけ着く。白濁した温泉には誰もいなく貸し切り状態。湯加減もよく約50分、至福のひと時を過ごす。大満足
8月27日(火)
高天原山荘(2130m)→水晶小屋(2880m)→野口五郎岳(2924m)→野口五郎小屋 泊(2865m)
目を覚ますと雨音がして心配したが、5時40分出発の頃には止んでホッとする。
昨日の木道を少し戻り、夏から秋に移る花を見ながら雪渓の残った岩苔乗越まで登り上がる。
4年前黒部源流の碑から登った時は暑くてきつかったが、今回は早朝という事もあって心配する事もなく登れた。「水晶小屋」までの稜線歩きは気持ちよく、北アルプの眺望が十分楽しめた。
小屋着10時05分、30分のランチ休憩をとって3百名山である「野口五郎岳」に出発する。
「野口五郎岳」までは見た感じとは違い、途中のやせ尾根、花崗岩の岩の塊は思ったより厳しくやっと東沢乗越にでる。ここから山頂までは、穏やかだったが見た目より遠く感じました。
「五郎」の名称にもなった石のゴロゴロを過ぎて「野口五郎小屋」14時30分着。
8月28日(水)
野口五郎小屋(2865m)→祖父岳(2825m)→雲ノ平山荘(2558m)→薬師沢小屋 泊(1912m)
今朝は3度と冷え込む中、着込むだけ着込んで5時30分ガスの中出発。途中ガスも消え気温も上がって、快適な尾根歩きになる、このルートからの眺望は最高ですが「野口五郎岳」は近く見えるが行きも帰りも遠かったです。9時前「水晶小屋」に着く。小屋でホットカルピスを飲んで休憩してから,岩苔乗越から「祖父岳(ジジダケ)」に向かう。幾つものケルンのあるだだっ広い「祖父岳」山頂は眼下に「雲ノ平」全体が見渡せて気持ちがよい。
「雲ノ平」に下る時、バラバラで餌をついばむ5羽の可愛い雷鳥親子に今シーズン初めて出会う。山荘までは近く見えるが木道は長く回り込んで結構遠い、でも花を楽しむにはよい感じ。
12時5分「雲ノ平山荘」着、40分ランチタイム。木道終点より薬師沢への激下り始まる、岩は丸く苔むして滑りそうで緊張・慎重の2時間でした。15時50分に「薬師沢小屋」着。
8月29日(木)
薬師沢小屋(1912m)→太郎平小屋(2334m)→折立(1354m)→車→入浴→岐阜自宅(18:00着)
5時30分「薬師沢小屋」より同じ道を「太郎平小屋」を経て折立に下りる。天気予報は曇りだったがよく晴れ、「太郎平小屋」からの下山は有峰湖・薬師岳・立山・剣岳・富山湾まで望む事ができた。11時30分折立に着く。
今まで3泊4日が最高で、初めての4泊5日の山行で心配しましたが、何とか宿願の北アルプスの空白部分を埋めることが出来ました。
雄大な展望を雲上の別天地で満喫でき、思い出深いフィナーレを飾ることが出来た夏となりました。