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ー長い間思っていた尾瀬に、やっと行く事ができましたー
6月30日(土)晴れ 夜夕立
4時自宅発 11時頃「尾瀬第1駐車場」に着くが満車。「尾瀬戸倉温泉ぷらり館」で入浴後併設されている「尾瀬ネイチャーセンター」で時間を潰しながら尾瀬の情報収集をする。
駐車場に戻ると、今年山デビューし百名山制覇を目指して、もう6座登ったという群馬の人(60歳台?)と話が弾む。彼は奥さんを亡くし心の空洞を埋めるため山を始めたと話してくれました。色々ドラマがあります。
7月1日(日) 至仏山(花の百名山) 晴れ
7月1日は山開きで神事が10時から鳩待峠で行われるそうです。
4時半乗合タクシー出発 5時4分鳩待峠着、殆どの人は山ノ鼻から尾瀬ヶ原に。私たちは西の登山口から至仏山に登ります。樹林帯を抜けると東に堂々とした燧ヶ岳が姿を現す。
笠ヶ岳への分岐近くのオヤマ沢田代湿原は一面ワタスゲ。そこを過ぎるとやっと小至仏山が見えてきます。手前のお花畑にはベンチがあり、コバイケイソウ・ハクサンコザクラ・チングルマ・ハクサンイチゲと沢山の花が目を楽しませてくれます。蛇紋岩が現れると蛇紋岩特有の花ホソバヒナウスユキソウ・オゼソウ・タカネバラ等の花に助けられやっと至仏山山頂に着きます。
山頂の沢山の登山者の中でこの山で百名山達成の若者がいて、山名に各々のバッチを付けた百名山手拭を見せてもらう。至仏山が百座目と知ると周りからも歓声が上がり、写真を撮り握手を求める人もいました。
この時間、山頂からはガスで燧ヶ岳は望めず、西側方面はガスが切れてきて山並みが見え始めました。
少し下ると、ガスが切れて尾瀬ヶ原と燧ヶ岳がスッキリと見えてきました。
鳩待峠まで下り、鳩待山荘で昼食を済ませ、山ノ鼻から尾瀬ヶ原に向かいます。
尾瀬ヶ原のニッコウキスゲは鹿の食害で数が激減。それでも所々小規模群生はありました。コバイケイソウ・カキツバタ・タテヤマリンドウが見頃、咲き始めたヒツジグサそして始めて見るトキソウ、おまけはここでは害獣の鹿が姿をみせてくれました。
最初は湿原を楽しんでいましたが、6キロの木道歩きは長く、歩けど歩けど小屋が見えず3時25分やっと原の小屋に着きました。37,000歩、今迄の最高記録かなぁ。
尾瀬の小屋の良いのは風呂が有るところ、私は一人で1番風呂(石鹸は使えません) 部屋も個室でゆっくりできました。1泊2食 9000円、今日は 夏山開きの為、原の小屋から登山バッチをプレゼントされました。
7月2日(月) 燧ヶ岳 晴れ 夜夕立
尾瀬には各所に長蔵小屋が多いので調べたら、燧ヶ岳の登山道を開拓したのが初代 平野長蔵さんで、3代にわたり自然保護に尽力されたとありました。
燧ヶ岳はミノブチ岳・御池岳・赤ナグレ岳・俎嵓(まないたぐら)・柴安嵓(しばやすぐら)の5峰からなる山体の総称です。今回は柴安嵓・俎嵓に登ります。
2年前一部新ルートに付け替えられた見晴新道は、ぬかるみが酷く、見晴らしも花もなく黙々と登ります。ただ1合目ごとに表示があるので励みになります。
8合目を過ぎた辺りから視界が開け、今までとは世界が一変します。俎嵓が見えるようになり、尾瀬ヶ原・至仏山の絶景も、咲き始めたハクサンシャクナゲが彩を添え、眼下には尾瀬沼も姿を現します。
燧ヶ岳の柴安嵓山頂には、平成元年に建てられた燧ヶ岳開山100周年の立派な石柱がありました。360度の展望を堪能した後、一旦鞍部に下り登り返すと俎嵓です。山頂には石祠が祀られていました。(嵓とは、山の上にある岩塊で嶮しい岩という意味)
長英新道を下山。9合目を過ぎるとナナカマド・サンカヨウ・キヌガサソウが咲いていました。7合目を過ぎると表示板はなく展望もないので一体どこを歩いているのかさっぱり分からず、ただひたすら下ります。とても長く感じました。尾瀬沼に出てホッと、14時40分尾瀬沼ヒュッテ着。
尾瀬沼ヒュッテの立派な風呂は男女交代ではなく、時間になれば何時でも入れるのでよかったです。
7月 3 日(火) 晴れ
ヒュッテの周りを散策して6時から朝食。
尾瀬沼に映る燧ヶ岳に別れを告げ、一の瀬に向かいます。一の瀬までの登山道はよく整備され歩きやすいです。一の瀬に着き大清水まであと1時間と覚悟していたら、乗合タクシーの運転手から声がかかり、超ラッキーと8時30分発大清水行きに乗る。一人610円 30分間隔で出るようです。
尾瀬第1駐車場では3日分の3000円を清算して9時45分発。途中、日帰り温泉「望郷の湯」で汗を流します。石鹸の有難さを痛感。途中夕食をすませ19時05分に岐阜に着きました。(往復 約950㎞)
中々縁のなかった尾瀬。待ったかいが有りました。天気に恵まれ、何より至仏山の花のベストシーズンに登れ、記憶に残る登山となりました。