「マスクしている女性はみんな美人に見える」と、ある人は書いている。
以下は私の独断と偏見の「マスク考」。
そうっか、みんな美人に見えるちゅうことは、みんな欠点も隠しているということ
になるのだねえ、とイジワルジジイは勘ぐる。
出っ歯も、大口も、お多福も、団子鼻も、ほうれい線も、口元のシワも、たるみも
隠れている・・・まさに「マスクは七難隠す」ということだねえ。
見えるのはぱっちりした目だけ、これではたいてい年齢不詳の美男美女に見えてし
まうもんね。
「お化粧は目元だけよ、後はスッピンでも外に出かけられる」とテレビの街頭イン
タビューで「マスクの効用」を語っていた人もいる。
マスクは女性から化粧する楽しみを奪って、手抜き化粧を覚えさせてしまったか。
コロナで全国民がマスク姿になったといっても過言ではなく、人類史上初めての「マ
スク世界」出現である。
私のようなうっかり者でも、外出時にマスクをしていなければ慌てて取りに戻る。
とてもノーマスクでは街を歩いたり電車に乗る勇気がない。
忘れて外出してしまった時の用心に、ポシェットに予備のマスクを忍ばせている。
つい最近まで「マスクをしている人は銀行強盗に見える」と、日本人のマスク姿を皮
肉った外国人がいた。
それがどうだ、全国民のマスク義務化を法律で強制する国が欧米で相次いでいる昨今
ではないか。
七難隠すマスクの効用?がある一方、マスク越しに話をするすると発音がはっきりせ
ず聞きづらい。こちらはマスクの弊害と言えようか。
私のように少し耳が遠い者には、マスク越しに話しかけられると何回も「え?、え?」
と聞き直すことになり、困っている。
マスクの人相手のテレビインタビューでは、画面に字幕が付くのはこういった聞きづ
らさを考慮しているからだろう。
マスクをして国会審議したり、マスク姿で執務する大統領なんて誰が予想しただろう。
マスク文化(こんな言葉が適当かどうか…)の下では、社会の在り様も大きく変化せざる
を得ないのだ。
たかがマスク、されどマスク、である。
おしゃれ川柳「マスク」から拾った。
出番来るアベノマスクで鍋つかみ
電車内いっそマスクに広告を
マスクよりチャックつけたい妻の口
マスクしないと街を歩けない