リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

サンマ弁当

2021-09-10 14:20:55 | 日記

今年も秋の味覚サンマは不漁、と新聞やテレビが報じている。

テレビでは初値が一匹千円近いと報じていたが、今はそ値段も落ち着いてきているよう

だが、昔に比べたら高い。

昔はサンマはイワシとともに庶民の魚の代表で、秋になると食卓に上がるため各家庭の台

所から香ばしい臭いがしない日がなかった。

 

私が子供のころお袋が「サンマは脂がのっていて栄養があるんだよ」と口癖のように言い

ながら、焼いてくれたものだ。

弁当にもよく登場した。

アルマイト(アルミ)の長方形の弁当にご飯を詰め込み、その上に尾頭付きサンマが1本

シートベルト(当時はなかったが)のように斜めにたすき掛けで、でんと乗っかっている。

サンマが大きくアルミ弁当に入りきらないときは、魚体を真ん中で均等に切って2本差し

違えて並べていた。

他は梅干しとたくあん、なんとも野趣に富んだ「豪快」な弁当だった。

サンマは炭火で焼いて塩を振っただけ、焼き汁が白いご飯に沁み込んでその部分は「サン

マご飯」になっている。

昼休みにはすっかり冷めていたけど、香ばしさは残っていて美味しかったね。

今から思えばサンマだけの貧しい弁当だけど、ヤマの子は喜んで食べたものだ。

田舎の貧しい農家の子供たちは、秋にはどこの家でも安いサンマ弁当を持たされ、ちょっ

とした秋の風物詩だったように思う。

 

サンマのない時は干しシイタケと卵焼き(これはごちそう)、山村だから時にはマツタケ!

もあったなあ。

卵焼きが入っているときは、弁当時間が待ち遠しかった。

鶏は庭で放し飼いしていたから、運動十分の環境に恵まれ肉は堅かったけど、卵の黄身が

しっかり固まり、割ってもぷっくり盛り上がってなかなかつぶれない。

スーパーで売っている今どきの卵は、殻を割るとぐちゃっとして白身と黄身がだらしなく寄り

添っているが、昔の田舎の卵は黄身と白身はしゃきっとした「健康体」だった。

 

そうそう、家計を助けるために学校方針として、月に1回「芋弁当」もあった。

ふかし芋だけの弁当だけど誰も文句は言わなかったのは、みんな同じような家庭環境だった

からだろう。

今は給食があるから、そんな弁当の思い出はないのは、良いことなのか悪いのか・・・

 

   空はすっかり秋(10日午後写す)   

  ✈ 雲の中に伊丹を飛び立った飛行機 ✈


全てを救えはしない

2021-09-08 12:07:34 | 日記

「神や仏が地球上の人間のすべてを救済してしまった暁には、地球はめちゃくちゃになるだう」

 

冒頭の一文は、読書人に勧められ読んだ村田喜代子さんの名作「屋根屋」(講談社)に出てくる。

神や仏が人間を救済してくれると考えられ広く信仰を集めているが、この小説のように「人間の

すべてを救済してしまった暁」という発想は、全然考えたことはなかった。

冒頭文の後にこう述べているが、少し長いが引用する。

 

  「走る凶器の車は人を轢く前に止まっままで、人間は病気になっても死なず、手足が

  取れてもそのまま平気で、男と女は一度愛し合ったら二度と離れることは出来ない。

  地球の地下のマントルは対流できず、台風は即刻消えねばならず、キリンに噛み付い

  たライオンは口が裂けて死なねばならない」

 

何とも壮絶な世界・・・このような「究極の救済」によって絶望の谷底から引き上げられて幸せ

を得る人もあるかもしれないが、これでは天国どころかまるで地獄じゃないか、そんな世界を創

造する神や仏なら即刻消えてほしい、と私は罰当たりなことを思ってしまう。

禍福は福は糾(あざな)える縄の如し・・・幸福と不幸は変転するもの、より合わせた縄のよう

に表裏交互にやって来る、それがこの世の人生というものだろう。

神仏に頼るのではなく、人が知恵を絞ってお互いに救済できる制度を作るしか道はないのだと思う。

 

「みんな平等でみんな幸せ」は理想社会には違いないが、かつてそれを標榜した人(独裁者)がい

て、理想とは程遠い暗黒社会を作って国家を牢獄化し多数の犠牲者を出し、何千万の国民に塗炭の

苦しみを与えてしまい、見事に?失敗した。

「全てを救う」神になろうとしたのだろうか、なれる筈もないのに。

 

      村田喜代子著「屋根屋」

    

 


感動のパラリンピック 閉幕

2021-09-06 16:04:49 | 日記

東京パラリンピックは閉幕した。

パラリンピックがこんなに感動的だったとは…オリンピックと同様、今回も「ARIGATO」

の言葉を添えて感謝したい。

  

連日テレビの前にくぎ付け、手に汗を握り観戦、声を張り上げ応援した。

最終日の昨日、車いすバスケット決勝でアメリカとの対戦では「行け!行け!行け!」と連呼、大男

がそろったアメリカチームに熱戦の末惜しくも僅差で負けたけど、初めて銀メダルに輝いた日本選手

の誇らしげな顔を見て、思わず涙が。

女子マラソンの金メダルの道下里美選手は称賛に値するが、66歳の西島美保子選手が8位入賞した

のは素晴らしいの一言に尽きる。

国立競技場のゲートでは倒れるのでは、とハラハラしたが42.195キロを完走した時は思わず

「すごい!」

運動機能障がいで今大会初の銀メダルを獲得した水泳100背泳ぎ山田美幸選手の、こぼれるような

笑顔に、多くの人たちの心をとろけさせた。

車いすテニスの国枝選手、ガイドランナーと一糸乱れぬ二人三脚・・・感動の場面が次々眼に浮かぶ。

 

パラリンピックが日本社会に与えた影響は計り知れないと思う。

コロナの影響でオリンピックに続いて、国立競技場や各競技会場で無観客になったのは残念の極み

たけど、世界の選手たちが持てる力を出し切って、世界に向かって「共生」をテーマにしたパラ精神

を発信できたと思う。

世界的に見てまだまだ障がい者が住みにくいと言われている日本が、これを機会に大きく前進する

ことを望みたい。

 

パラリンピックの感動を一時的に終わらせてはならない。

パラ大会を機に、ハード的には各種のバリアフリーの設備が増えることはもちろん、ソフト面とも

いえる心の中に巣食っている「バリアー」も取り除いて行かないといけない。

私自身も「心のバリアフリー」を前進させないといけない、と改めて思った。

選手の皆さん、感謝を込めて改めて「ARIGATO」

 

  パラリンピック閉幕式(NHKテレビから)

 


懐かしい流し撮り

2021-09-04 15:42:50 | 写真

今日も朝から秋雨が降る。テレビでパラリンピックを見る。

足が不自由になったこととコロナ禍が怖いので外出する機会をほとんど奪われ、日記のネタ

も底をついてきたので、古いアルバムを引っ張り出してきた。

もうカメラを提げて遠出できなくなったが、せめてアルバムをめくって元気になろうか。

4~5年前の「流し撮り」を覚えたころの写真が出てきた。不鮮明で下手だけど、懐かしい。

動きの激しい被写体なのに、SS30~50のスローシャッターで鮮明に撮る難しさに閉口したけ

ど、カメラ初心者は果敢に?挑戦したものです。

 

👆 伊丹空港のスカイパークで。目の前を轟音を響かせ飛び立つジェット機を半日追ったが、

スピードが速くてなかなか捕まえられず、良い構図にならない。

手撮りだからブレブレ、それでも楽しい撮影行でした。

 

  👆 近くの午後の公園で。春の日差しを受けてゆっくり歩む老夫婦、穏やかで暖かい私の好

  きな風景。車いすを押すご主人、何を語りかけているのだろう。

 

  👆パラリンピック「銀」の選手かな?武庫川の西宮河川敷をかなりのスピードで走って

  いた。折しもパラリンピックで西宮出身の大矢選手が銀メダルに輝いたが、同じヘルメ

  ットだ・・・この人だろうか。

 

  👆武庫川河川敷を自転車で集団下校する生徒さんだろうか。

 

  👆園田競馬場で。ドドドドッと走り抜ける馬たちの迫力に圧倒されて、カメラで追うのに

  必死だった。

 

  👆かつての人気新幹線エヴァンゲリオン。もう走っていないから、貴重流し撮り写真?

    👆新幹線も美しい

  いずれも尼崎市武庫川の171国道の大橋から写す。

 

  👆阪急電車 美しいマルーンの車体が映える(神戸線にて)


「三行小咄」で9月スタート

2021-09-02 12:38:13 | 日記

コロナ禍、オリ・パラで気ぜわしくしているうちに、夏はあっという間に過ぎ去りもう9月。

気が遠くなりそうな猛暑、すべての物を流してしまうような大雨におびえた夏もさすがに影

を潜め、秋の気配が忍び寄っている。

もう9月、やっと9月・・・苦しみの程度で分かれる「気分」だけど、これからは涼しい風

と清澄な空気を体いっぱいに吸い込み、実りの秋を満喫したいものだ。

 

今日はちょっと趣向を変えた「3行小咄」。

ばかばかしいお話ばかりだけど、クスッと笑っていただければ嬉しい限り。

子や孫が小さかった時の話が多いのは、子供中心の若い家庭だったからでしょうか。

 

★娘がハサミを探している。

父「これ使ったら」と渡そうとしたら、

娘「鼻毛を切っていたから、嫌や」

 

★上の孫がまだ幼稚園児のころ、自転車の後ろに乗せて賑やかな商店街を走った。

透かし屁(すかしべ)をしたら「ジイちゃん、オナラしたやろ?」と、大きな声

子どもは忖度しないね、それにしてもどうしてわかったんやろ?

 

★小学低学年だった孫は、私が胃がんの手術して摘出された胃壁のことを聞き

「見たかった~~」と泣き喚いた。

ジジの胃は「焼き肉のミノか」・・・

 

★ある高校のキャンパスで、女子高生が雨夜ならぬ昼下がりの男の子の「品定め」

「あの子は右、この子は左だよ」と、ひそひそと・・・

男の子のズボンの前の「ふくらみ」の右や左の方向を言い当てっこしていました。

 

★金メダルを噛んだ市長さんに非難の声がやまない

文珍さんは「金メダルを菌メダルにしてしまった」

さすが高名な噺家さん、うまいことを言う。

 

★下の娘がまだ小学生のころ、とてもかわいかったので

ハグして「ほっぺにチューさせて」と言ったら

娘に「お母さんとしなさい!」とフラれた。

 

★上の娘がまだおむつが取れないときに姫路城に登った

大天守の歴史ある床に、あろうことかお漏らし

「世界遺産におしっこひっかけたのは誰だ」と、時々冷やかす

 

★裕福そうな中年女性に「ご主人に乗ってほしい車は]とアンケート

A夫人「ベンツ」、B夫人「BMW」、C夫人「レクサス」・・・

D夫人は嫣然一笑して「霊柩車!

 

    🌸ムラサキシキブも色づく🌸