漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

何ゆえ、この曲を選んだ?!

2010年06月13日 12時53分18秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 少年モーツァルトさんのコンサート演奏曲目が変更になり、
3コマ目4コマ目の描き変えが必要になったため、
土曜日更新が予定通りにはできませんでした。

 最初、演奏する第1曲目は、
現在、 「 ピアノ協奏曲第3番ニ長調 」 と呼ばれている曲になっていて、
3コマ目がその曲の構成についての説明に当てられていました。

 ところが、その曲は、モーたんが1767年の11歳の時に書いたのだという事が、
分かりました。
1765年までに楽譜出版されていた、
ドイツ語圏の作曲家の作品を編曲した曲だったのを、
モーたんの作曲年と勘違いしていました。


 それで、3コマ目をこのように修正しようとしましたが ―― 。

              ▼




 …何か、凄くぎうぎう感がするし、
4コマ目もそのまま使用しようとしたけど、
モーたんが何の楽器を弾いているのかが分かりにくいので、
上の2コマ目までを切り取って、新しい原稿用紙に貼り付け、
3・4コマ目を全く新たに描き直ししました。

 当時、ピアノはすでに発明されていて、
家庭用楽器として富裕層で普及していたようで、
英国は製造の先進国だったとの事だそうです。

 …ただ、モーツァルト家のメンバーが、
渡英中にピアノを弾いたという記録がないのだそうです。
そして、ピアノが公開コンサートに登場するのも、
クリスティアン・バーク ( 1735-1782 ) さんが、
1768年に使用したのが最初だったとの事でした。

 という訳で、モーたんは、ヴァージナル型スピネットという、
鍵盤楽器を弾いているらしいのですが、
ハリソンさんが着席している側からの見え方に
近い姿で描き直しました。

 「 リラブレロ 」 は、 「 トリストラム・シャンディ 」 の
トゥビー叔父さんが、何か釈然としない事があった時に、
よく口笛で吹いている曲なんですが、
世間の流行り物を気にする、モーパパのレオポルドさんが、
ロンドンの聴衆に対して、
ヘンに気を使って選んだんでしょうかね?

 …まぁ、この曲に関しては、また今話の終了後、
「 トリシャン・カノ紳Version.3 」 で特集しようと企画していますが ― 。


 続きは、明日か明後日か明々後日までにはできたら…いいなぁ…。