ムスカリの花が

下弦の三日月が
明けの明星の出を柔らかな光で迎える
夜明け前の空
キジのけたたましい鳴き声が
静けさを打ち消すように周囲に響く
早朝は寒いが気持ちがいい

庭では
アオムラサキのかわいい花
ムスカリの花がたくさん咲き出した
庭の木々や草花も次々につぼみをつけ始めた

季節を肌で感じ生きていく自然の生き物
人間も本来そういうものだということを
今は忘れ去れつつある

科学文明は
浸ると限りなく
人間を自然からかけ離し
人間本来の機能をロボット化してしまう

小さな虫や
小さな雑草に目を向けていると
自然の声が聞こえてくるかもしれない


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