「合成生物学」の未来と懸念

2018年05月17日 | 政治社会問題
思うままに「いのち」をデザインする――人工的な生命を生み出す「合成生物学」の未来と懸念
5/17(木) 10:12 配信

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人類に多大な恩恵をもたらす現代の錬金術か、それとも生命の定義を根源から揺るがすパンドラの箱か――。「生命の設計図」であるゲノムをコンピューター上で設計し、その情報に基づいてDNAを合成したり、改変したりして新たな生物をつくる「合成生物学」の研究が進んでいる。毎日新聞科学環境部記者の須田桃子氏は米国で約1年間、研究の最前線を追い、『合成生物学の衝撃』(文藝春秋)にまとめた。須田氏に、その未来と懸念を尋ねた。(ライター・庄司里紗/Yahoo!ニュース 特集編集部)

ゲノムを「読む」から「書く」時代へ

須田桃子氏。米国に約1年滞在し、合成生物学の最前線を追った

細長いチューブの中で増殖していく微生物の細胞。米国のJ・クレイグ・ベンター研究所のウェブサイトに掲載された動画を見たとき、私は驚きとともにかすかな戦慄を覚えました。そこで細胞分裂を繰り返していたのは、人工的につくられた「新しい生命体」だったからです。

「ミニマル・セル」と呼ばれるその細胞は自然界に存在したことがなかった生命体です。にもかかわらず、私たちと同じように細胞分裂し、増殖することができる。

これは私たちと同じ「生命」なのでしょうか。

工学的発想でゲノム(全遺伝情報)を設計し、新たな生命体をつくり出す──。

この新しい研究領域は「合成生物学」と呼ばれ、その進展は、生命の定義を根源から揺さぶります。だからこそ、これらの研究を「誰が」「どのように」「何を目的に」行っているのかを取材してみたい。そう強く感じたのです。

こう語るのは、毎日新聞の記者・須田桃子氏だ。彼女は2006年に科学環境部の所属となり、生命科学領域の取材に長く携わってきた。2016年9月から約1年間、ノースカロライナ州立大学遺伝子工学・社会センターに客員研究員として滞在。合成生物学を学びながら取材を続け、『合成生物学の衝撃』という一冊の本にまとめた。同書は、合成生物学の現在を紹介しながら、「生命とは何か」という本質的な問いにも迫る。


「ヒトゲノムが解読されたあと、生命科学はどこに向かうのだろう」という疑問を長く持っており、それが今回の取材につながったという

背景には、2003年に完了した「ヒトゲノム解読計画」に伴う、ゲノムの解析技術の進化があります。ゲノムが解読され、コンピューター上のデジタル情報として扱うことが可能になったのです。

例えば、酵母や大腸菌に医薬品や化粧品の原料を作らせたり、藻類の脂質を何倍にも増やしてバイオ燃料を生み出したり。遺伝子組み換え技術やゲノム編集技術など、遺伝子を改変する技術を用いて一部がすでに実用化されています。

「ミニマル・セル」という新しい生命体
そんななか、細菌のゲノムを解析したうえで、生命に必須な最小限の遺伝子だけを選択し、ゼロから人工的に合成したDNAを持つ生物をつくる試みも進められました。そのような合成ゲノムを持つ人工的な生命体の作製に、世界で初めて成功したのが前出の「ミニマル・セル」でした。

作製に成功したのは、米国の生物学者、クレイグ・ベンター氏らのチームです。ベンター氏はヒトゲノム解読に最も貢献した科学者の一人として知られています。


民間企業セレラ・ジェノミクスをつくってヒトゲノム解読に取り組み、いまは自身が設立した研究所で人工生命を研究するクレイグ・ベンター氏(写真:Shutterstock)

ベンター氏らは、ある細菌のゲノムから生命活動に必要最低限の遺伝子を選択し、さまざまなパターンのDNAを合成。それらを近縁種の細胞に移植して、きちんと分裂が始まるかどうか実験を繰り返しました。

合成したゲノムに少しでも問題(エラー)があると、細胞は分裂できずに死んでしまいます。ベンター氏らは試行錯誤の末、細胞が安定して分裂するために必要な遺伝子群の特定に成功。「生命として機能するために最低限必要なゲノム」を持つ人工細菌「ミニマル・セル」が誕生したのです。2016年のことです。

「ミニマル・セル」は、細胞分裂によって自らの遺伝情報をコピーすることができます。つまり、生命の必要条件の一つを満たした「人工生命体」であると言えるのです。


(図版:ラチカ)

ミニマル・セル・プロジェクトの始まりは1995年。「ヒトゲノム解読計画」の完了より8年も前のことでした。

「ヒトゲノム解読計画」は、ヒトの遺伝情報を「読む」ための試みでした。しかし、ベンター氏は当初から「読んだ後のこと」、つまりヒトゲノムを「書く(合成する)」ことによって人工的な生命体をつくる未来を予見していたのです。

生物兵器開発にもつながる
合成生物学は人類にとって有用な生物をつくり出したりする一方、軍事目的などに悪用される恐れもある。

米国滞在中、須田氏は、ベンター氏をはじめ、合成生物学のトップ研究者たちを精力的に取材。旧ソビエト連邦から米国に亡命した微生物学者で、現在はジョージ・メイソン大学教授のセルゲイ・ポポフ氏からは、旧ソ連で医薬品開発の名のもと、合成生物学的なアプローチで生物兵器の開発が行われていたという証言を得た。

冷戦下の旧ソ連では、大規模な生物兵器開発・製造が行われていたことが明らかになっています。ポポフ氏のいた研究所では、さまざまなDNAの断片を作製し、多様な組み合わせで結合させて細菌などの遺伝子に組み込み、自然界に存在しない新しい病原体をつくり出していたと言います。まさに合成生物学的な手法が生物兵器開発に使われていたのです。


米国での取材資料やノート

すべての科学技術は、人類の発展に貢献するだけでなく、軍事用として活用されうる「デュアルユース性」(軍民両用)を持っています。合成生物学も例外ではありません。

米国の軍部が、合成生物学に強い関心を寄せていると知ったのは、マサチューセッツ工科大学助教のケビン・エスベルト氏とのメールのやりとりがきっかけでした。

彼は2015年に米シンクタンクのウィルソン・センターが発表した「合成生物学の研究資金における米国の傾向」というリポートをもとに「現在、米国の合成生物学研究の大半は軍部から研究資金の提供を受けている」と教えてくれました。

資金を出していたのは、米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)です。DARPAは革新的な新しい技術を生み出す研究機関で、全地球測位システム(GPS)やインターネットの原型となる技術を開発したことでも有名です。


(写真:Shutterstock)

背景には、さまざまな兵器を開発してきた軍事開発拠点としての歴史があります。ベトナム戦争時の枯れ葉剤、また湾岸戦争におけるステルス戦闘機や巡航ミサイルの精密誘導技術の基礎は、すべてDARPA によって開発されたものです。

前出のウィルソン・センターのリポートによると、そのDARPAが、2011年以降、合成生物学研究への出資を劇的に増やしているのです。

「遺伝子ドライブ」で種そのものを駆逐
2014年会計年度には、年間予算の1割に相当する1億1000万ドル(約120億円)を合成生物学研究に対し拠出したDARPA。合成生物学の黎明期の2008年ごろから、既にこの分野で最も優秀な科学者たちへ継続的に研究資金を投じてもいた。

須田氏は2017年1月、DARPAを取材。取材に応じたジャスティン・サンチェス生物技術研究室長は、DARPAの出資目的が「国家安全保障」に根ざしていることを強調し、こう語ったという。

「エボラ出血熱やジカ熱といった自然発生する感染症であっても、その脅威を取り除く技術を持たなければ、安全保障上の課題になる」

DARPAが特に関心を示しているのが「遺伝子ドライブ」です。ある遺伝子が50%を上回る確率で子孫に伝わり、集団の中で連鎖的に広がっていくという、自然界でたまに見られる現象で、遺伝子を効率よく改変できるゲノム編集の技術をうまく使うと、それを人為的に起こすことができると提唱されています。

人為的な遺伝子ドライブは、理論的には、有性生殖で繁殖し、世代交代が速ければ、どんな生物にも適用できます。

例えば、子がすべてオスになるように、ある害虫のオスかメスどちらか一方の遺伝子を改変します。その害虫が交配すると、子はすべてオスになります。この害虫がメスと交配すると、その子はまたオスになる。こうして何世代かを経るうちにメスがいなくなり、結果的にその害虫の集団は消滅します。感染症を媒介する蚊などに有効で、マラリアやエボラ出血熱、デング熱などの撲滅を期待できます。

一方で、生態系への予期せぬ影響や軍事目的での転用も懸念されます。

従来、感染症を媒介する蚊を駆除する場合、放射線の照射で不妊化を施すなど一世代でのみ有効で、種の集団全体に広めることはできなかった。
一方、遺伝子ドライブでは、親から子、子から孫へと目的の遺伝子が100%引き継がれるため、種全体への永続的な効果がある。



(図版:ラチカ)

人為的な遺伝子ドライブの最大の特徴は、特定の遺伝的性質を永続的に次世代へと受け継がせることができる点にあります。それが不妊化の遺伝子であれば、たった一度、遺伝子を改変した個体を数匹放つだけで、理論的には特定の種を絶滅させることもできる。生態系に重大な影響を及ぼす、後戻りできない技術なのです。

例えば、ですが、もしも蚊に遺伝子ドライブで人体に有害な毒素を生み出す能力を導入すれば、強力な生物兵器になります。あるいは、農作物の受粉を担う昆虫を不妊化させる遺伝子ドライブを設計したら、一国の農業を壊滅させられるかもしれません。

DARPAは自らの合成生物学研究が軍事目的であるとは認めていませんし、米国は生物兵器禁止条約の締約国ですから、合成生物学研究がすぐに世界の脅威になることはないでしょう。しかし、私たち人類の未来を左右するような研究の数々が、DARPAの予算をもとに行われているという事実には注意を払うべきだと思います。優秀な研究者たちが、DARPAの上位組織である軍の意向を忖度したり、間接的に研究成果の軍事利用に加担したりしてしまう可能性はゼロではありません。


米国への長期留学で家族と長期間会えないことに不安もあったが、小学生の長女が背中を押してくれて踏ん切りがついたという

生命という概念が変わる
合成生物学で注目される国際プロジェクトの一つに、「ゲノム合成計画」があります。

当初は「ヒトゲノム合成計画」という名称でしたが、このプロジェクトの目的は、決して人造人間を創ることではありません。

あくまでも、人工的に合成したDNAを持つヒトの細胞をつくることを最終目標にしています。2016年に米科学誌「サイエンス」に発表されたプロジェクトの概要によれば、それらの細胞は移植用の臓器の作製や、高い効率性のワクチン・医薬品の開発に応用できる、と主張しています。

一方で、この計画はヒトの創出につながる危険性があると心配する声もあります。計画の発表直後に開かれたある科学イベントでは、若い参加者からこんな質問も出たそうです。「死んでも誰も悲しまない“完全に消費可能な”人間を軍部がつくることを、どうやって止められるだろうか」


コンピューター上で設計した生命をつくる。それはバイオ燃料の開発など素晴らしい恩恵をもたらすかもしれない半面、これまで述べてきたようにさまざまな問題をはらんでいます。

生物を改変することが当たり前になったとき、生命という概念そのものにも変化が訪れるでしょう。ゆくゆくは、ヒトそのものを改変することに、誰も違和感を覚えない時代が来るかもしれません。私たち人類は今、まさにそんな未来の入り口に立っている。1年間の米国取材を通じて、私はそう強く感じました。

思うままに生命を「改変」し、種の進化に「介入」することが、この先、私たちにどのような影響を与えるのか。日本に帰ったいまも考え続けています。

須田桃子(すだ・ももこ)
毎日新聞科学環境部記者。1975年、千葉県生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。2001年、毎日新聞社入社。2006年から科学環境部に所属し、生命科学、再生医療、生殖補助医療、ノーベル賞などを担当。2015年に『捏造の科学者 STAP細胞事件』で大宅壮一ノンフィクション賞、科学ジャーナリスト大賞を受賞。2016年9月からノースカロライナ州立大学遺伝子工学・社会センターに客員研究員として滞在。そのときの調査・研究をもとに、2018年4月『合成生物学の衝撃』を著した。

庄司里紗(しょうじ・りさ)
1974年、神奈川県生まれ。大学卒業後、ライターとしてインタビューを中心に雑誌、ウェブ、書籍等で執筆。2012~2015年の3年間、フィリピン・セブ島に滞在し、親子留学事業に従事する。明治大学サービス創新研究所客員研究員。公式サイト
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日大“現役”部員が証言「内田監督の指示はあった」

2018年05月17日 | 事件
日大“現役”部員が証言「内田監督の指示はあった」
5/17(木) 17:52配信 Fuji News Network

フジテレビ

[ 前の映像 | 次の映像 ]
関西学院大学アメリカンフットボール部の選手が、日本大学の選手の悪質なタックルを受けて、けがをした問題。
日大アメフト部のグラウンド前から、木村拓也アナウンサーがお伝えします。

柵の向こうの、日本大学アメリカンフットボール部のグラウンド。
17日午後5時ぐらいまでは、各部員がおのおの自主練習をしていたが、午後5時10分現在は、どの部員もいない状況。

アメフト部員15人ほどに話を聞いたが、無言、あるいは何も答えられないという答えが多い中、ある部員は「でも、内田監督が指示したんで」と、その指示を認める発言をした。

そして、ほかの学生にも影響が出ているようで、取材を続けている中、就職活動中の4年生は、「今週末面接を控えているが、100%胸を張って日本大学と言えない」、あるいは「大学の対応の悪さが私、学生にもわかる」などの声もあり、大学全体のイメージにも関わる問題になってきている印象を受けた。

内田正人監督は、17日に取材をしている中ではグラウンドに姿は見えず、学内にいたという情報も入ってきていない。
ただ、内田監督の母が取材に応じ、本件について話はしていないが、うちの子は優しい子なのでそういった指示はしていないと思う、と答えている。

事実の究明はもちろん、同時に大学、監督、真摯(しんし)な対応が求められる。


内田よ逃げてないで出てこい!!

レスリングのあの禿と同じで逃げだな!!!

どう仕様もない連中だ。


それから関西学院の監督は<<大酒飲みだろう>>人相で分かる!!

どう仕様もない運動部。馬鹿野郎どもの集まり。


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フィリピンで新車を買う話(3)

2018年05月17日 | フィリピン永住生活、、天国か地獄かな


フィリピンで新車を買う話(3)


先週、木曜辺りにスズキディーラーで、コンパクトカー=セレリオとか言うのを買うと決めたが「オートマで気に入りカラーがない」ので取り寄せだ。

3日でマニラから来るという話だが、、相手はフィリピン人なので話半分。

すると、エレクションの関係か?マニラのほうがドウノコウノで送れ<<現在、船に乗ってるそうだ>>ボロフェリー沈没するなよ。

どうせ急がないから良いが、、、、


一昨日、ビックスクーターで、モロ立ちごけした(生まれて初めてだ)ゲートの前が多少の低さがあるが、、明らかに体力が落ちてる。

昨年からのリウマチ発作と腎臓破壊で意識混濁、寝たきりで2月中頃に漸くベットから立てるように成る。

3月に入り松葉杖で歩行少し出来た。

現在は、簡易杖で歩行が出来るが<<左膝の強烈なっリウマチ痛みなどで=その後も有った>>左足が僅かに短くなったのだ@!!妻に話すが信じないで笑う。

手も老街で、特にアコーステックギターはcやFなど抑えできない。エレキは奏法が異なるのでなんとか弾ける。

最早、ギターも子供に譲ろうかと考え、自分のを貸している(1本ずつ貸して種類を研究させてる)


そういうことで、クルマが安全快適と買ったわけ。

これが初めてではなくフィリピンで4~5台目で最後は日産だったがメンテなど面倒で売った。以降、バイクとなり家族に1台ずつSCOOTER。

しかし酷暑でバイクはきつい、、、昼間など出れない!!


エアコン車でラクラクとなる、、、、新車なので心配はない。

中古は履歴がわからんので駄目、、整備記録がない、、、原住民使用は程度が悪い!!

バイクも車も新車しか買わない事にしている。


ビックスクーターは3年で2300キロしか使わない。

スズキのSCOOTER125は、家族が乗り18000キロ走行<<日本でこんなに走行してのは高校時代のハスラー250くらい>>

糞ホンダはスズキより後に買う、、現在8500キロ走行だが<<クソホンダなのでステアリングヘッドボールレースの締めすぎ、ヘッドライト不点灯など、バッテリーは3回忌烏桓した>>やはりホンダは粗悪だ。

ヤマハが一番!!


昔は、車で島をドライブなどしたが、もう、どこも同じ景色で行く気がしない。

まあ、用事が有る時にクルマで遠出するくらいだ、、後は買い物くらい。

妻と子供がライセンス有るのでクルマの運転を教える(車両保険も入ることにする)








 
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実録!ベトナムで家賃1万円、一食15円のインスタントラーメンと1キロ100円の米で暮らした20代の若者の経験

2018年05月17日 | 旅行
実録!ベトナムで家賃1万円、一食15円のインスタントラーメンと1キロ100円の米で暮らした20代の若者の経験
5/17(木) 8:10配信 ファイナンシャルフィールド
実録!ベトナムで家賃1万円、一食15円のインスタントラーメンと1キロ100円の米で暮らした20代の若者の経験
実録!ベトナムで家賃1万円、一食15円のインスタントラーメンと1キロ100円の米で暮らした20代の若者の経験
経済成長が著しいベトナム。物価の安さや食べ物のおいしさで、観光地としても人気の国です。

今回は、そんなベトナムに20代のころ単身で訪れ、現地で仕事をしながら生活を送ったTさんにお話をお伺いしました。

現在、Tさんは30代前半。当時のTさんのベトナムでの生活は、決して楽な暮らしではありませんでした。

しかし、生き方のモデルがない中、四苦八苦して道を切り開いたことでしか得られない貴重な経験と、多くの出会いは何物にも代え難い財産のように感じられたと言います。

大学院卒業前にベトナムホーチミンへ。月収4、5万円、家賃1万円の生活
Tさんは日本の教育系の大学院生時代に休学して、約1年間ベトナムのホーチミンを訪れました。

留学する蓄えもなかったため、ホーチミンの郊外にある私立大学で日本語の講師をして収入を得たそうです。

時給は約500円(それでも当時、現地の日本語講師の時給としては破格)、コマ数も少なく、月給は3万円程度でした。

足りない分を補てんするために民間の日本語学校での夜間アルバイトを掛け持ちしていましたが、その分の収入を合わせてもひと月の稼ぎは4~5万円ほどだったと言います。

Tさんは、大学教員の紹介で、大学近くにある(ホーチミン市中心から車で約20分の郊外)家賃1万円ほどの部屋を間借りしました。広さの12畳くらいのワンルーム。

クーラーはなく、ファンと年代物のテレビや冷蔵庫、室内設備にはトイレとシャワーがあったそうです。

ベトナムでの食生活。お米1キロ100円、インスタントラーメン10~15円
当時の支出のほとんどは家賃と食費。これをどう切り詰められるか。当時のベトナムではお米1キロが数十円~100円ほどで買えました。

袋のインスタントラーメンも1個10~15円ほどで売られていたので、ガスコンロを購入して、インスタントラーメンを食べた後のおつゆでおかゆを作りよく食べていたそうです。

外食は外国人向けの飲食店ではなく、ローカルの食堂を利用しました。

ベトナムの麺料理フォーは100円ほど、フランスパンを使ったベトナム風サンドイッチ(バインミー)は40~60円ほど、移動式屋台での簡単な食事(チャーハン、揚げ物、パンなど)は20~30円ほどで食べることができたそうです。

ローカル生活に慣れてしまえば、ベトナムでは外食をしても、安くすむところが大きな魅力です。

遊ぶお金がなかったTさんは、時間だけはあったので、暇なときは片道1時間ほどかけて市内の中心まで往復したり、自力でベトナム語を学んだりしました。

間借りしていた家の一階が洋服の仕立て販売をしていたため、そこの従業員としどろもどろになりながら筆談をしたり、発音を教えてもらったりしながら、少しずつ話せるようになりました。

また辞書を購入し(英越・越英・日越・越日が各数百円)、新聞や書籍を訳して読み込むなどしました。結果的にこのとき学んだベトナム語がその後のベトナム生活を大きく左右しました。

大学院卒業後、ベトナムでビジネスマンに。生活は一転。それでもローカル生活が大好き。
Tさんはベトナムで暮らした経験から、大学院卒業後もベトナムで働きたいと考えました。

日本に帰国した後の就職活動は、ベトナムで仕事ができる会社に絞り、入社後、実際にベトナムへ出向し、働いたそうです。

日本語講師として暮らしていたころと比べ、お金に困ることはなくなりましたが、それでもローカル生活が好きだったTさん。ホーチミンの中心に位置する日本人街の一角にあるバーの上の部屋を間借りし、バーの従業員とのコミュニケーションを楽しんでいました。

その後、転職して、ホーチミンにある日系のオフィス用品通販企業に現地採用され、約3年間働きました。

営業の仕事の際は、会社のハイエースでの移動以外に、ローカルバスを使うときもあったそうです。現地のバスは10円ほどで、中心から郊外まで数キロ~数十キロの移動が可能でした。

現地採用時には、破格の評価で一般的な日本での給与とほとんど変わらない額をもらいましたが、やはりローカル生活が好きで、ホーチミン市中心から車で5分ほどの部屋を間借りしました。

家賃は2万円で、広さは6畳ほど。シャワー、ベッド、クーラー付きで、築4~5年の意外ときれいな物件だったと言います。

当時は20代後半から30代前半、日本語講師時代と比べてお金に困ることはありませんでしたが、ローカル生活の中で支出をおさえ、貯蓄もできました。

30代で日本へ帰国。小学校の教員としてベトナムで得たものを子どもたちへ
30代になったTさんは、ベトナムに土着した暮らしに、将来の不安を感じるようになり、日本への帰国を決めました。

最後の半年間は、さらに郊外(市内中心から車で30分ほど)にある会社近くのマンションに引っ越し、ローカル生活を満喫しました。

家賃は4~5万円ほどで70平方メートルあり、日本人がまずいない郊外ならではの物件でした(同じマンションにもう一人いたといううわさもありましたが、一度も会えなかったとのこと)。

日本に戻ってからは、大学時代に目指していた小学校教員になるため、教員採用試験を受け、今では小学校の教員として働いています。

ベトナムで生活をした20代後半の頃を振り返ると、ベトナムでレールのない人生を切り開いてきたことで、後悔しないために、何事に対しても「自分だったらこうしたい」という自分の考えを持とうとするようになりました。

また、自分で学ぶことの大切さも身をもって感じたそうです。

流ちょうでないながらもベトナム語を使うことにハードルを感じなくなっていたため、ローカル社員との打ち合わせや、飛び込みの営業、電話でのアポ取り、社内外のメールなどもベトナム語でチャレンジすることができました。

ベトナム語のカラオケが大好きだったため、社員やベトナム人の友人たちとローカルのカラオケで歌い、数十人~数百人が出席する現地の結婚式でも必ず一曲以上歌い、場を盛り上げていたと言います。

小学校では、自分の体験をそのまま子どもたちに話すことはしていませんが、英語以外の外国語であるベトナム語を教えたり、自分たちとはまったく異なる暮らしがあるということを話したりしています。

今でも懇意にしている元上司にお願いして、ベトナムからビデオレターを送ってもらい、授業で使うこともあります。ベトナムでの生活があったからこそ、今の仕事もあると感じているそうです。

Tさんは良い出会いに恵まれ、多くのベトナム人、日本人と交流できたと言います。「彼らに支えられて、今の自分がある」そう語る姿は、とても生き生きと輝いていました。

Text:FINANCIAL FIELD編集部

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歌を勘違い?しがみついた男性を1.5キロ引きずる

2018年05月17日 | 事件
歌を勘違い?しがみついた男性を1.5キロ引きずる
5/17(木) 11:55配信 テレ朝 news

All Nippon NewsNetwork(ANN)

[ 前の映像 | 次の映像 ]
 口論になった男性を車で1.5キロにわたって引きずるなどしたとして、男女が逮捕されました。

 小久保彩菜容疑者(21)と関勇太容疑者(22)は15日、東京・足立区で、車の窓に男性(36)がしがみ付いた状態で1.5キロにわたって車を走らせた疑いが持たれています。警視庁によりますと、運転していたのは小久保容疑者で、助手席にいた関容疑者と窓を開けた状態で歌っていたところ、すぐ脇を自転車で走っていた男性が文句を言われたと思い、窓ガラスにつかまって声を掛けました。小久保容疑者らは男性を振りほどこうと車を急発進させ、時速50キロほどで蛇行運転したということです。男性は転倒し、頭に全治10日のけがです。小久保容疑者らは容疑を認めています。
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アシュケナージユダヤが支配するアメ公、、、

2018年05月17日 | 国際紛争 国際政治 
開き直り発言頻発、国連で米孤立…協調より主張
5/17(木) 9:27配信 読売新聞
 【ニューヨーク=橋本潤也】多国間交渉の舞台である国連で、米国が各国との協調より自らの主張を優先して孤立する場面が増えている。

 「親イスラエル」「反イラン」の方針を掲げるトランプ政権は、自国中心的で、開き直ったような発言も多い。本来は調整の場であるはずの安全保障理事会での合意形成も難しくしている。

 国連安保理は15日、パレスチナ自治区ガザで在イスラエル米大使館のエルサレム移転に抗議するデモ隊にイスラエル軍が発砲し、多数の死傷者が出たことを受け、緊急会合を開いた。各国からは市民に発砲したイスラエル軍を非難する声が相次いだ。だが、米国のヘイリー国連大使は「米国民を代表し、安全保障理事会で、建国70年の偉業を達成したイスラエルの友人たちをたたえたい」と述べ、演説を締めくくった。

 ヘイリー氏は「きょうの会合の目的は中東での暴力だ」とも指摘。イランや、その支援を受けるイスラム主義組織ハマスが地域を不安定化させているとして、「米大使館の移転決定前から、ハマスが暴力を扇動し続けてきたことを思い出してほしい」とまくし立てた。会合冒頭の犠牲者への黙とうに参加せず、終盤のパレスチナ自治政府の国連大使の演説にあわせて議場を立ち去った。


アシュケナージユダヤが支配するアメ公、、、、

イスラエルの仲間である。

元々、エゲレスが第一次大戦で嘘を付き、アラブ側とイスラエル側に聖地などをエゲレスに味方すればやると約束をした問題。

エゲレスのアラブに対する大嘘は酷いものだった。

それが現在、問題化している。



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大型トラックは運転席を丸ごと前倒しできるって知ってました?【新型スカニア・R450】

2018年05月17日 | モーターサイクル整備関係

大型トラックは運転席を丸ごと前倒しできるって知ってました?【新型スカニア・R450】
5/16(水) 18:31配信 clicccar

乗用車のエンジンをチェックする場合、運転席足元のレバーなどを引いてボンネットフードを開けますよね。では大型トラックではどうやってエンジンをチェックするかご存知ですか?

機能満載! カッコいいスカニアトラックの他の画像はコチラ。

ハイエースなどのようにシートを跳ね上げて下を見る? いいえ。正解は運転席を含むキャビンを丸ごと持ち上げる、でした。何とも豪快ですが、確かにこの方法でないと10リッターを優に超える排気量のエンジンをチェックすることはできません。

ではどうやってキャビンを前倒すのか、紹介しましょう。題材として登場してもらうのはこのたび21年ぶりのフルモデルチェンジを受けたスカニアの新型・R450(セミトラクター)です。

まずはフロントの大型パネルをガバリと開けます。

次にキャビン操作用の有線リモコンをパネル内部に接続します。

続いて操作ボタンをポチッと押します。するとキャビン全体がまず垂直方向に数十cm移動した後、フロント前端を支点に前方へ倒れこんで行きます。

後は電動油圧回路がキャビンを全開位置まで移動させるのを待つのみです。

スカニアでは新型Rシリーズ(等)にこの電動オープン機構を採用しましたが、従来モデルは手動でジャッキを作動させる形だったそうです。ジャッキは油圧で作動しますので操作力自体は重くはないのですが、全開状態にするまでには約150回も上下にストロークさせなければいけなかったそう。

今回のモデルチェンジは大型トラックを操作する人にとって、大変朗報でしょう。

大型トラックは運転席を丸ごと前倒しできるって知ってました?【新型スカニア・R450】
思わず「運転したい!」と思わせる、機能美なコクピット。
ちなみにスカニアでは、この運転/整備する人への配慮を施した設計を、随所に施しています。例えばインテリアはキャビン部寸法は前モデル同様ながら室内容積を大きくししました。

運転席も人間工学に基づいた操作しやすい環境としています。

日本の規格タイプ(全社共通)ものとは違う、スウェーデン製ならではの粋なデザインが特徴のテールライトにも気遣いはあります。

標準モデルではLEDとなるこのテールランプですが、通常の電球バルブ式も選択可能。なんでわざわざ電球選択式?と思う方もいるでしょう。道具であるトラックにおいては、万一損傷した場合の補修部品の安さというのも非常に大事な要素なのです。そこで交換部品が安い電球タイプを用意してるというわけなんですね。

(写真/小林和久・ウナ丼 動画&文/ウナ丼)



四トン、10t車を所有してたが極めて整備生が良い。

1ボックスは、まず、フルに整備しようとすると「シートなど下の板もすべて外す必要があり大変面倒だ!これも所有してたことがある。

因みにスクータの整備性も極めて悪い。3台所有してるが自分ではやらないで修理屋にやらせている。

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中国の「一帯一路」、日本が最も警戒すべきは? 他国を借金漬け、経済侵略の声も

2018年05月17日 | 国際紛争 国際政治 
中国の「一帯一路」、日本が最も警戒すべきは? 他国を借金漬け、経済侵略の声も


5/13(日) 17:10配信 NIKKEI STYLE
中国の「一帯一路」、日本が最も警戒すべきは? 他国を借金漬け、経済侵略の声も
中国が進める一帯一路のイメージ
 中国が、欧州、アフリカまで陸と海でつなぐ新シルクロード経済圏構想「一帯一路」を進めているようね。親中国圏を広げようとしているみたいだけど、現状や今後の行方はどうなのかな。一帯一路のいままでとこれからの動きについて、飯野克彦編集委員に聞いた。(ニッキィの大疑問)

中国の「一帯一路」、日本が最も警戒すべきは? 他国を借金漬け、経済侵略の声も
中国は安定成長を続けるため、企業の海外進出を推進している(安徽省のセメント工場) 写真はイメージ
――そもそも中国の構想はどんなものですか。
 習近平(シー・ジンピン)国家主席が2013年に提唱しました。陸路で中央アジアを経て欧州に続く「シルクロード経済ベルト」を「一帯」、南シナ海からインド洋、欧州・アフリカへ向かう「21世紀の海上シルクロード」を「一路」と呼びます。

 沿線は約70カ国とされます。インフラ整備を軸にヒトやモノ、カネ、情報の動きを活発にし、経済と社会の発展を促すアイデアです。南太平洋や北極圏も含まれ、中南米も取り込もうとしています。

 国際秩序は従来、米国が主導してきましたが、中国が新たな秩序づくりを進める考えを示したといえます。反腐敗を掲げ国内での権力基盤を強めた習主席にとって、国際社会で存在感を高めることは政権の正統性を確かなものにすることにもつながります。中国の経済成長は鈍化傾向にあるので、海外への投資で中国企業の収益や雇用を確保するねらいもあるでしょう。

――どのようなプロジェクトが動いていますか。
 例えば隣国のパキスタンでは、13年に運営権を取得した南西部グワダル港で、約4億1千万ドル(約430億円)を投じた第1期工事により総延長660メートルのコンテナターミナルが完成しました。グワダルでは工業団地も建設しています。ほかにも港湾整備や原油・ガスのパイプライン建設などが目につきます。2300億ドルを投じ、北京とモスクワを高速鉄道で結ぶ構想もあります。

 資金面の裏付けとして、中国政府は政府系の投資ファンド「シルクロード基金」を14年に設立しました。中国主導で15年にアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立したのも、その一環といえます。

中国の「一帯一路」、日本が最も警戒すべきは? 他国を借金漬け、経済侵略の声も
中国の経済成長は鈍化傾向だが
――進展に伴う副作用や問題点はありますか。
 強権的ともいえる中国の発展モデルを他国に輸出しようとしている、といった警戒感が出ています。日米欧などに比べると、投融資先の民主化の度合いや透明性、環境保全などに配慮していないとの指摘が多いのです。スリランカ南部ハンバントタ港の整備では、スリランカ政府が返済に行き詰まり、港の運営権を99年にわたり中国に譲渡しました。いわば借金漬けにする経済侵略のようなやり方です。

 中国のインド洋への進出を警戒するインドは、スリランカやパキスタンの港湾などを中国が軍事利用するのでは、と強く危惧しています。米国や日本、オーストラリアも中国の軍事的な存在感が高まることを警戒しています。だからこそ安倍晋三首相やトランプ米大統領は「自由で開かれたインド太平洋戦略」を唱えているのです。

 エチオピアの首都アディスアベバでは今年、スパイ疑惑が浮上しました。仏有力紙「ルモンド」によると、アフリカの地域協力機構であるアフリカ連合(AU)の本部ビルで、建設した中国がビル内のコンピューターなどを利用してスパイ活動をしてきたというのです。一帯一路は情報通信インフラの整備にも重点を置くので、懸念を抱く国は少なくないでしょう。


――これからも勢いは持続しそうですか。
 最終的には中国の経済成長の持続力にかかっているといえます。一帯一路の提唱時に比べ、目ぼしい計画が出ていないという見方もあります。中国国内では需給の見込み違いから「鬼城(ゴーストタウン)」が生まれていますが、国外で頻発しても困ります。

 日本はAIIBに不参加ですが、政府が2月、一帯一路について日中の企業が第三国で協力する構想をまとめました。日本に限らず、事業ごとに協力するかどうか慎重に吟味して決める「是々非々」の対応が求められそうです。

■ちょっとウンチク 資金力に期待集まる
 アジア開発銀行(ADB)の2017年の報告によると、アジア太平洋の途上国がこれまでのような経済成長を続けるなら、30年までに26兆2000億ドル(約2700兆円)のインフラ投資が必要という。各国独自の財政支出や、ADBなど既存の国際金融機関の融資などでまかない切れる規模ではない。

 新たに、しかも急速に台頭する中国マネーへの期待は大きい。一帯一路が提唱された当初、「中国版マーシャルプラン(西欧の復興計画)」といった見方が浮上した。懸念される副作用や問題を最小限に抑えて構想を前に進められれば、歴史に刻まれるかもしれない。
(編集委員 飯野克彦)[日本経済新聞夕刊 2018年4月9日付]


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全ては邪悪な中国共産党の習近平の指示である。

2018年05月17日 | 国際紛争 国際政治 
北朝鮮の主張に同調=米韓軍事訓練を批判―中国
5/16(水) 20:39配信 時事通信
 【北京時事】中国外務省の陸慷報道局長は16日の記者会見で、北朝鮮が米韓軍事訓練を理由に南北閣僚級会談を中止し、米朝首脳会談の取りやめも示唆したことを受けて「半島の(緊張)緩和の勢いを持続・強化するため、各国は互いに刺激して緊張を誘発する行動を避けるべきだ」と米韓に自制を促し、北朝鮮の主張に同調した。 





全ては邪悪な中国共産党の習近平の指示である。

北が韓国に取り込まれてアメリカに取り込まれると中国が不利になる。あくまで北を支配して中国の防波堤にしておきたいのだ。

北など下っ端で、総本山は悪魔の中国共産党だ!!コイツを壊滅しないと大変なことに成るが核武装してるので糾しが出来ないし、経済目的で中国共産党に利用される欧米日本などの経済実態がある。
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