科学の最も苦手とすること、それは未来予測。しかし、最も求められることも未来予測。工学的な事柄は自然の一部を切り取った法則を使って、その枠内で忠実に再現できるので極めて役に立ち、産業革命以来、大ブレークした。しかし、自然現象そのものの未来予測は全くおぼつかない。かろうじて天気予報。しかし、長期予報はほとんどあてにならない。地震予知など夢の夢。しかし、その夢に向かって科学者の努力は続く。昨日は、その迫られる未来予測のからむ会議が終日。10万年や100万年まで考えろという。かろうじて10万年程度の自然の未来なら少し見える。でも考えると、1万年前は原始時代。2000年前はローマ帝国、漢帝国。1000年前は日本でいうと平安時代。500年前は戦国時代。その時の流れを考えると、人類社会は予測不能。10万年後は本当に絶滅しているかもしれないね。でも自然現象はおそらくそんなに変わらない。山がちょっと高くなったり、低くなったりする程度。人類消えて山河あり、なんてね。しかし100万年などはおぼつかない。山の形も海の形も大きく変わってしまうしね。生命の進化を遂げているし。
それなのに、そんな未来まで科学で予測せよ、と迫る。なんなのこれ?
それなのに、そんな未来まで科学で予測せよ、と迫る。なんなのこれ?