楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

終活(4)研究整理

2021-01-24 02:25:14 | 科学

研究

研究の終わりは、国際誌への公開で終わるものと信じて人生を過ごしてきた。

終活の研究活動をどうするか、どのくらいの時間をかけて、するか。

締めくくりとするものは書かねばならない。執筆中のものが3本。それを年度内に・終えなければならない。

1本は  査読後の修正をほぼ終えた。明日投稿サイトへ。地惑星連合大会発表を申し込む。

1本は 3回rejectされているが、それも終えておくのが勤め。元の弟子などになっていただいている方々にも、プロジェクトにも迷惑がかかる。今月末までに投稿する。原稿はできているので、投稿モードへ調整。幸い、さる国際雑誌で関連するテーマ特集号募集が始まったので、そこへ。最近のreviewのいい加減さに少々、腹もたったが我慢の押し切りで。良い指摘もあるので。

1本は 新しいデータのお裾分けで、膨らんでしまった夢をつむいでいる、が、年度末までに最初のドラフトへ。

そして、この執筆過程で使用したデータやサンプルを後世の研究者が、再度研究できるように整理し、永久保存できるようにしてやらねばならない。ここが日本は体制が極めて脆弱。そこは、学界活動としても未来へと繋がねばならない。

今の政権に睨まれているが、日本学術会議の中の地球惑星科学委員会の中にデータ永久保存やサンプル永久保存に関して、集中的に検討して提言を出す小委員会を発足させるという。そちらへのお手伝いも終活として取り組みたいと思っている。これは単に研究者だけの問題ではなく、国の知的財産の根幹に関わる問題だからね。データやサンプルのポイ捨てはいかんからね。

国際誌と記したが、日本の科学にとって避けて通れないのが 言葉の問題。それもどうするのか、終活としてどのような実行とメッセージを残すのか、記しておこうと思う。 (続く)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

終活 (3) 学界と政治

2021-01-22 05:17:17 | 社会

 

学界と政治・アメリカ大統領交代

世相の理解をどうするかは、生き抜く上では欠かせないね。世界の動向・国内の動向、マスコミ情報、SNS情報。身の回り情報。この順序で私も自分の認識を整理し判断を下す。情報収集に当たって身構えるのは、世情の批判に終始するもの言いかな。「そうだ、そうだ!」と同意しやすいのだが、瞬間反応は失敗の因(もと)。三手は読もう。

アメリカ大統領、トランプからバイデンヘ。日本の幕末明治維新直前、南北戦争以来の交代セレモニーに前任者がいないという珍事。あ〜、やはり世界史的時空間転換の時なのだと認識。

今後、世界は米中対立を軸に進んでいく。自然を相手にした科学研究で人生を過ごしてきた経験として、ほぼ揺るがない重要な価値観は、フランス革命じゃ〜ないが、

自由平等博愛 

この順序が大事。「学問の自由」なくして科学に未来はない。先人の業績への揺るぎない評価は批判的検討を超えたときに「真実」として定着する。先人への批判の自由なき世界に未来はない。しかし、その批判に冷静な抑制がなければ悲劇が訪れる。それが歴史の教訓。

ダイバーシティー(多様性)とインクルッシブ(包摂性)そしてオープンネス(透明性)。これが今、自由世界のアカデミーで、科学を前進させるための共通したキーワード。どの流れが時代を前へ進めるか。アメリカ社会は壮絶な競争で、今のところ正しく見える一つの選択をした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

終活 (2) 研究・学界・個人

2021-01-21 17:00:00 | 生活

 物事をどう整理し、次へつなぐか。世の常だが、私も暮らしを3分類している。1)研究に関わる事柄=自然が相手。2)大学、学会や学界など、専門コミュニティーや社会に関わる事柄そして3)自分や家族、同窓会など、個人が関わる事柄。

 研究     

 学界     

 個人     

そして予定表も日記もメモも、その分類に従い色付箋や蛍光ペンを用いている。しかし、分類に多くは中間領域がある。そこに中間色を配置する。

研究と学界の中間

学界と個人の中間

個人と研究の中間

てな具合。

 それぞれの類を更に3分、三角錐ピラミッドを作る。情報には出と入りがある。貯留ー保存をうまくやらないとたちまちに保存能力を超える。

社会の最小単位は個人。個人それぞれのビラミッドの頂点へ向かって、トンネルの道筋にある小部屋に何を残していくか、その小部屋が無数に集まって社会・国家のビラミッドになる。古代エジプトの設計者のような気分だね。その小部屋の空け方まで残しておくと終活完成だね、ピラミッドの頂点から天へ飛翔できる。さてさて、まずは土台作り。やはり自然相手の研究整理からだね(続く)。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世代順送としての終末活動 (1) 残された父の肉声と直筆

2021-01-21 03:00:00 | 生活

 父は34年前に亡くなり、一昨年には兄も亡くなった。母は8年前に亡くなった。そして昨年、実家も畳んだ。父も兄も享年72歳であった。膨大な遺品が残された。

 その父が亡くなる2年前、すなわち70歳の時に録音された声のテープが出てきた。学校教員であった父が、初めての教え子と持った40年目の同窓会の席でのお礼の言葉である。高等小学校の教員となったのは太平洋戦争突入の昭和16年。最初の教え子たちとの集いである。元気一杯で声に張りがある。短い時間に自分の人生も語っている。これから百歳まで生きる決意だ、と。

 しかし、病気したことすらなく、病弱な私から見れば、永遠の命を持つように見えた父は、急性白血病であっけなく逝った。大雪が降り積もる札幌雪まつりを前にした節分であった。走り続けていた父には余命が告知されることはなかった。終末活動が出来ずに逝った父は無念だったに違いない。病院のベット脇には、書きかけた原稿が残されていたという。

 自分も終活を本格的にと再び記し始めたこのブログ。しかし、この世代送りの作業は、自分のことだけではない。どの順番でどう整理するか。膨大な段ボールの山を前に、まず、そのことが課題である。(続く)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チロルの挽歌

2021-01-20 06:39:07 | 歴史

年末にNHKで放映されたということを友からメールで知らされたが、オンデマンドでも見られない。友が録画したビデオを見た。健さんと大原麗子。映画「居酒屋兆治」の前段のようなドラマ。炭鉱が潰れ、北海道の芦別のカナダイアンワールド建設時の時代背景。大雪の中での健さんの赴任から始まる。東京から流れてきた評判の美人人妻。実はそれは自分のところから男と逃げた妻。登場する俳優のほとんどは既に鬼籍。

あまりにも新鮮な画像に、そのことも信じられない。私の子供時代、芦別の市街の音楽教室へバスで通った時代からこのドラマの時代で30年、そのドラマ放映から更に30年。大雪とコロナが荒れ狂う中で、さまざまな人間ドラマがあるのだろうな〜。自分のこともドラマか、と思えば、そりゃ〜そうだ。が描いてくれる作家などいなければ、ここに自分で書くしかないかと思う。 Zoomを使った会議の宿題があったが、このドラマのことが頭から離れず、深夜まで見てしまった。

https://www.nhk.jp/p/ts/P3Z44528Z7/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする