作品紹介ばかりでツマラン!というメール、お葉書、伝書鳩、が多数寄せられた為、
ちょっと休憩。
数日前、久しく訪れていなかったローリング寿司屋へ顔を出した。
この寿司屋、何よりも『声がデカい人間』を毛嫌いしている自分が贔屓にする店である、
威勢の良さとアドレナリン任せな「いらっしゃいませっ!」で威嚇する職人では無く、
気の抜けた「へ(ひ)らっひゃいまへ(ひぇ)~♪」という、
少しは表記する側の苦労も考えろ!と言いたくなるウエルカムっぷりの職人さんがいる店でもある。
水木しげる氏が描く『メガネ出っ歯な人』を食中毒ダイエットさせたような見た目であることも好ましい一因だ。
さて。久しぶりに訪れたその店には変化が押し寄せていた。
『店名ロゴ』に始まり『店舗の内・外装』、『職人ズの制服』と言った『見た目的な要素』とともに
『メニュー構成』も様変わりしていた。
端的に言えば、『とても美味いモノを出すとは思えないノー・センスなローリング寿司屋』から
『高級感は無いが清潔感を醸し出すちょっとは期待出来そうなノー・センス・ローリング寿司屋』になった。
なにをどうやってもセンスが悪いところが微笑ましい。
新しくなったメニューに『貝三味』という一文をみつけた。
旬の貝が3種類/3貫で1皿になっている、
〈普段は嫌いなのだが寿司ネタに限っては貝が好き〉という自分には夢のような一皿だ。
でも・・・なにか心がザワつく、、、、。
これって、、、「かい さんみ」?、、、。
・・・「かい ざんまい(貝三昧)」の誤字なんじゃね?、、、。
幸か不幸かこの日はレーンから遠く離れたテーブル席に通されており、
オーダーは全て「はひぃに(紙に)はいへ(書いて)おははひふははぃ~(お渡し下さい)」と言われている。
素直に「貝三味/ワサビ有/1皿」と書いた紙を女給さんに手渡した。
オーダーを読み上げる女給さん :「かいざんまいサビ有りーっ♪」
それに応えるメガネ出っ歯食中毒:「はぃよ~(あいょ)、ふぁい(かい)ひゃんまいぃ(ざんまい)ひゃびありぃ~(サビあり~)♪」
想像以上に美味しかった貝ザンマイを食べながら、
新しくなったばかりのメニューを作り直さなければならないであろう苦労を思い、涙した。
いやいやメガネ出っ歯、いくらなんでもワサビ入れ過ぎだぞコレ。