録音編集加工も、なおじい宅に先生を来ていただき、完成しました。
先生方お疲れ様でした。
😌🌃💤寝るぞ。
「朝食メニューと成績」の意外に密接な関係 IQが高い子は「菓子パンよりご飯」
中学3年生の受験生を持つ、真紀子さん(45歳)は、最近朝食を玄米に変えました。それは、朝食の内容が勉強の効率を左右すると知ったからです。
「子どもの学力を上げるためにできることが少しでもあるなら、やってみようと思ったのです」
子どもの成績を上げるために、「勉強をしなさい!」と言うよりもよっぽど効果的な方法があります。それは、朝食に気をつけることです。
朝食は成績と密接な関係があります。子どもの成績を上げたいなら、一度朝食についてじっくり考えてみてもよさそうです。
文部科学省が行った調査でも、朝食を食べているかいないかで、成績に違いが出ていることが示されています。また、イギリスのカーディフ大学をはじめ、数々の研究機関で、「朝食を毎朝必ず食べる子どもは、朝食を抜いている子どもに比べて、学力が高い」ということが明らかになっています。
朝食が大切な理由はどこにあるのでしょうか。それは「脳へのエネルギー補給」にあるというのが、私の考えです。
私たちの体は、摂取したエネルギー(ブドウ糖)を、体に貯めておくことができます。余ったブドウ糖は脂肪として蓄積され、必要となった時に使うことができます。
しかし、脳にはそのような機能がありません。そのため、脳は血液中から「常に」ブドウ糖を取り入れ続ける必要があるのです。
特に成長著しい子どもの脳は、大人の2倍ほどのブドウ糖を必要としています。朝食を抜いてしまうことが、大人よりもずっと子どもの脳にとってダメージが大きいのはそのためです。
朝食が子どもの脳にとって必要な理由は、次の2つです。
・脳が活動するための十分なブドウ糖を補給する
・次の食事まで、ブドウ糖を補給し続ける
では具体的には、どのようなメニューが、脳のコンディションをよい状態に整えてくれるのでしょうか。
まず「十分なブドウ糖を補給する」という側面を考えると、「朝食抜き」は論外です。ブドウ糖というのは、脳が活動するためのエネルギーです。朝からエネルギー切れでは、1時間目から4時間目までの授業も、頭に入らなくなってしまいます。これは非常にもったいないことです。
次に「ブドウ糖を補給し続ける」という面を考えてみましょう。
糖尿病などの治療と関連して注目されている数値で、血糖値の上昇の度合いを表す「GI(Glycemic Index グリセミック・インデックス)」という表示があります。食事をすると、私たちの血中のブドウ糖の量(血糖値)は増加し、一定の時間が経つとブドウ糖の量は減少します。その血糖値の増減を数値化したものがGIです。ブドウ糖を直接口に入れたときの血糖値の上がり方を100として、その度合いが急激であればあるほどGIは高く、緩やかであればGIは低く表示されます。
GIが高い朝食の例は、菓子パンです。菓子パンを食べると血糖値は一気に上昇します。そしてあっという間に下がります。これでは脳にブドウ糖を補給し続けることはできません。
逆にGIが特に低い主食は、玄米やライ麦パンのような食品です。これらの朝食は、血糖値を穏やかに上昇させ、それが長時間保たれます。言い換えれば、血液中にじわじわとブドウ糖が流れ込み、そしてゆっくり減少する傾向を持つ食品なのです。
子どもの脳のコンディションを考えるのであれば、血糖値がじわーっと上がり保たれる食品のほうがいいのです。目安は、茶色い食品です。白米より玄米、白いパンより茶色いパンがお勧めです。
精白米や食パンなどの過度に精製された「白い食品」は、菓子パンほどではないにせよGIは高めです。一方、玄米や五穀米、全粒粉のパンやライ麦パンなどの「茶色い食品」のGIは、白い食品に比べて約半分~3分の2ほどに下がります。
このように考えると、本当は白いご飯より玄米などのほうがいいのですが、それでも砂糖をふんだんにつかった菓子パンよりはいい、ということが言えます。同じパンでも、菓子パンよりは食パンのほうがいい、ということになります。子どもは白い食品が好きですし、それほど大きな差ではないので、無理に玄米に変える必要はありません。
実際に私たちの研究では、朝食でごはんを食べている子どもたちは、菓子パンを食べている子どもたちに比べて、IQが高いという結果が出ています。
もし、少し気をつけられるのであれば、きちんとおかずを用意してあげることで、GIを下げることができます。ごはんや食パンであれば、お味噌汁やスープ、卵や肉・魚などのタンパク質がセットになります。そうすることで、自然と栄養バランスが整い、GIも下がります。
あるお母さんは、「今までは食パンだけということも多かったのですが、最低でもチーズをのせるようにしました」とおっしゃっていました。忙しい朝の時間ですが、このようなちょっとした努力が、後々大きな違いとなって表れてくるはずです。
まずは難しく考えずに、「朝食抜きを避ける」「菓子パンだけの朝食にしない」という2つを守ることからスタートしてみましょう。すでにこれをクリアしているのであれば、「おかずを必ずつける」「週末は玄米を炊いてみる」など、次の段階へ。
ブドウ糖を2倍も使う子どもの脳の成長はすさまじく、親の生活習慣を整えるといった頑張りが生きるのはこの時期でもあります。子どもの脳の成長をよい方向に変えられるのは、ほんの一時のことなのです。
子どもの脳のコンディションを守れるのは、親しかいません。朝食のメニューを変えることで、子どもの成績が上げられるかもしれない。最新の脳科学はそんなことを私たちに教えてくれているのです。
(構成:黒坂真由子/イラスト:伊藤ハムスター)
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2016年8月23日