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奈良)御所実、東福岡に1点差惜敗 高校ラグビー
2017年1月6日03時00分
大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開かれている第96回全国高校ラグビー大会で御所実は5日、ともにAシードの東福岡との準決勝に臨んだ。2年前の決勝戦で5―57と完敗した相手だけに、雪辱を果たそうと選手たちは健闘。24―25で惜しくも敗れたものの、その戦いぶりを観客は拍手でたたえた。
前半、主導権を握ったのは御所実だった。4分、ゴール前10メートルのモールから抜け出したウィング南昂伸選手(3年)が先取点のトライ。東福岡に1トライを許したが、14分と24分にモールで押し込み、南選手とロック吉田竜太朗選手(3年)がそれぞれトライし、前半を19―8で終えた。
後半4分にトライを奪われたが、15分にフランカー簗慶匡(やなちかまさ)選手(3年)が敵陣で相手ボールを奪ってトライを決めた。
11点リードの終盤、春の全国選抜大会と全国7人制大会を制して「高校3冠」を目指す東福岡が反撃。大きくサイドを変えるパスやスピードに御所実が追いつけず、2トライを奪われて後半24分に逆転された。
29分には御所実が細かいパスワークで攻めたが、最後に力尽き、ノーサイドとなった。
「東福岡を倒さないと、全国制覇はできない」。そんな思いを胸に、この1年、選手全員が主役になってチームのために最大限のことをやりきる「ワンチーム」をテーマに練習を重ねてきた。
2年前にも出場した北村将大主将(3年)は「リベンジできず、悔しいが、激しいモールと組織的なディフェンスにこだわり、自分たちの形は出せた。後輩には小さな積み重ねを大切にしてほしい」と話した。2トライの南選手は「チーム全員でやりきれたので悔いはない」とすがすがしい表情を見せた。
試合後、選手一人ひとりを抱きしめた竹田寛行監督は「みんなよく戦ってくれた。最後は遠い遠い1点だった。今日の負けは2年前とは意味が違う。下級生が次につなげてくれると期待している」と話した。(石本登志男)
■「ワンチーム」の全力応援 選手の健闘たたえる
御所実の生徒や教員、ラグビーファンで埋まる応援席。チャンスを迎えるたび、「押せ押せ!」と応援団が声を張り上げた。
相手がボールを持っている時は、「御所のディフェンス、低い姿勢で相手に刺さる」と懸命の声援。団長の福田一規君(2年)は「スタンド側もワンチーム。全員全力で応援します」と意気込んだ。
後半、東福岡に逆転された後も、観客は「まだいける」「押し込めっ」と声をからした。わずか1点差で敗れ、あいさつに来た選手たちに対し、スタンドから大きな声が飛んだ。「ありがとう」「がんばった!」
控え選手の竹山晃稔君(3年)の妹、柚唯(ゆい)さん(15)は「悔しい。だけど御所のモールは見せつけられたと思います」と話した。北村将大主将(3年)の母、雅子さん(51)も「前へ前へ押していくプレーがよかった。息子を含め、全員がひとつになってがんばってくれたと思う」と健闘をたたえた。
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