2017年に入りインフルエンザの推定受診者数は増加が見られました。学校の冬季休暇が終了する1月中旬以降は更に急増し、流行は本格化していくものと予想されます。今後ともインフルエンザの患者発生の推移には注意が必要です。

流行のようす

 薬局サーベイランスによると、2017年第1週(1月2日〜8日)の全国のインフルエンザ推定受診患者数は425,809人であり、前週の推定値(331,971人)よりも増加しました。第2週の月曜日(1月9日)の推定受診者数は休日の影響もあって32,709人と少ないですが、全国の大半の学校で冬休みが終わる1月10日以降は患者数が急増し、流行は本格化していくものと予想されます。

都道府県別情報

 人口1万人当たりの1週間の推定受診者数は、福井県、北海道、徳島県、秋田県、広島県、栃木県、岐阜県、大分県、静岡県、東京都、三重県、富山県、岡山県の順となっています。

年齢別情報

 今シーズン累積の推定患者数は1,755,373人で、日本の人口推計値(2016年11月1日現在、1億2695万人)で換算すると、累積の罹患率は1.38%となります。

 年齢群別では10〜14歳(3.72%)、5〜9歳(3.52%)、15〜19歳(2.72%)、0〜4歳(2.36%)、20〜29歳(1.75%)、30〜39歳(1.45%)、40〜49歳(1.27%)、50〜59歳(1.10%)の順となっています。

 冬休みの影響によって第1週は5〜14歳の年齢群の割合が低下していますが、学校等の再開によって今後は急増していくものと思われます。

ウイルスの型

 国立感染症研究所によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは、A/H3(A香港)亜型が89.3%と大半を占めており、次いでA/H1pdm 7.8%、B型2.9%の順となっています。