小中学校で吹奏楽や金管バンドの活動が盛んな生駒市で、市が総勢142人の市民吹奏楽団を結成した。3チームで構成され、6月には合同の演奏会を開く。幅広い世代で吹奏楽を楽しめる「音楽のまち」を発信していく。

 新たに結成されたのが、社会人や学生が中心の「生駒ウインドオーケストラ」(52人)と、子育て世代が中心の「いこまファミリア吹奏楽団」(33人)。そこに、これまで独自に活動してきたママさん楽団「いこままブラス♪」(63人)が加わった。楽団員全体で女性122人、男性20人。

 ウインドオーケストラの指揮者にはオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ(旧大阪市音楽団)楽団長の三宅孝典さんが就いた。ほかの2楽団の指揮者は県吹奏楽連盟理事長の福島秀行さんが務める。運営は団費でまかない、市の補助金はないが、練習会場の確保や定期演奏会の主催などで市が支援する。

 ログイン前の続き市内の小中学校の吹奏楽部や金管バンドは長年、全国や関西の大会で活躍してきた。市立生駒中は、全日本吹奏楽コンクールで8回金賞を受賞。今年度も関西大会で金賞に輝いた。市立俵口小は、今年度の全日本小学校バンドフェスティバルで銅賞に選ばれた。こうした「吹奏楽熱」を卒業後も生かせる場を設けようと、福島さんが昨年3月、市に「生駒に吹奏楽団を」と提案したのが結成のきっかけだ。

 市が7月に団員を募り、メンバーは10月から毎週練習を重ねている。今月14日には市図書会館で結成記念式典を開き、ポップスやミュージカルの曲を奏でた。

 ファミリア吹奏楽団の粟田由美子さん(50)は「ずっと音楽に関わりたいと思っていた。仲間をたくさん増やしたい」と喜ぶ。ウインドオーケストラの西浜信さん(42)は「レベルの高い演奏をし、子どもたちが卒業後に入りたいと憧れるような楽団を目指す」と話した。

 合同演奏会は6月25日。近鉄生駒駅前のたけまるホールで開く。(