玄関にカミーユ・コローの絵を飾っています。 もう15年ほど、常に部屋のどこかしらに飾っています。
あ、高価なものではないです。全然・・ 小さな小さなレプリカ。 結婚前にひとりで訪ねた、印象派の画家さんたちの絵画展で、買ったものです。
先週の金曜日、NHK「迷宮美術館」でコローの絵を取り上げていたのです。懐かしさがこみ上げました。
コローさんだ 森を描いていたコローさん
当時の批評家の方々がコローの色彩をこのように表現したとのこと。
「水蒸気が立ち上るような灰色」・・・灰色?すみません。ちょっとぴんとこない私
でも、 「水蒸気が立ち上るような」というのは、ふむふむなるほど、そうですねぇ
ふんわり包み込まれるような森の空気が伝わってくるのです。
日々、目をやることもなくなっていた、玄関にかけてあるこの絵を 改めて、手にとり、眺めたのでした。
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
「ヴィル・ダヴレー風景 」
所蔵 ワシントン・ナショナル・ギャラリー
これは三越美術館での絵画展で購入したものだったなぁ・・・ すごく満足して帰った記憶がよみがえる。
学生時代と社会人の頃、ちょくちょく絵画を見に行った。ひとりで。
今、手元に半券がいくつか残っている。感動した展覧会のものだけ選りすぐってしまっておいたみたいです。(記憶がおぼろげ・・・)
学生時代は本当に時間がたっぷりあったので、「そうだ、絵を見に行こう」と、いきなり思い立ってはふらふらと、ひとりで出かけていました。
平日、昼間の美術館は、ひっそりと閑散としていて、じっくりゆっくり、満遍なく、心ゆくまで、1枚1枚を堪能できるのでした。 贅沢な時間です
社会人になってからは、会社帰りに寄っていたので、人ごみの中、気合を入れて短時間、集中して絵を眺める。 学生時代に比べると、ちょっと疲れる鑑賞でした
当時、私が勤めていた会社は、新丸ビル (6階建ての白いかわいいビルだった頃です)内だったので、東京ステーションギャラリーには、ちょくちょく通った。
こじんまりとあまり知らない画家さんたちの絵画展が多かったような気がするのですが、ギャラリー自体に趣があって、その空間を楽しんでいました。
八重洲方面にあるブリジストン美術館では、「モネ展」を。 壁一面の「睡蓮」の絵がそれは見事に のはずでした・・・が、しかし・・・
日曜日の昼間。 もう、人の頭しか見えない状態で息も苦しいくらい 鑑賞どころではなく、ものの15分ほどで美術館を飛び出してしまったのでした。 あんなごった返した美術館なんて見たことなくて、びっくり&かなりしょんぼり・・・
実は、これは初めて、ダンナと(結婚前に)一緒に美術館に行ったときの出来事です。
そんな訳で、これ以来、一度もふたりで、美術館には行ってない。 美術館はひとり、ふらっと出かけるのがいいな 平日の朝一だったら最高だろうなぁ
あと、記憶にあるのは
池袋TOBU美術館・伊勢丹美術館・三越(新宿)美術館・大丸ミュージアム・Bunkamura などなど。 よく足を運びました。
八王子の奥の方にある東京富士美術館にもはるばる行ったなぁ
こうして思い出していると、あの頃の自分の行動範囲の広さにびっくりです。 しかもひとりで、さくさくと行動し、心ゆくまで楽しんでた
ものすごく自由気ままに、動き回っていたのですね。 何か・・不思議だ
私は、絵画についての知識は非常に浅いです。 だから、深く語ることはできませんが・・・
バルビゾン派といわれる画家の絵が好きなのです。
ある絵画展で、カミーユ・ピサロとカミーユ・コローの名前を覚えました。 この二人の、カミーユさんの絵がそれはもう美しくて、絵の前から動きたくなかった・・
Jacob Camille Pissarro 「エラニーの画家の庭」
1898年
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
《モルトフォンテーヌの思い出》
1864年
© Musée du Louvre/A. Dequier - M. Bard
また、ふらりと美術館に出かけたくなりました。
ただ一人、気に入った絵の前で、ひとしきり、佇んでいたいなぁ
こんな贅沢な時間があったことをすっかり忘れていたのか・・
思い出せてよかった
芸術の秋・・・楽しみにしていよう