YASUKOの人生珍道中

2006年秋、新しく始まるYASUKOの人生はブリスベン!この先どうなることやら…珍道中

東野圭吾

2015-08-09 19:31:39 | Weblog
すっごい良かった!!

最後なんか、、、ちょっと涙出ちゃったよ、私。

ボケちゃったおばあちゃんと、その息子、そしてまたその息子が繰り広げるストーリー。

もう、そういう年頃の私。
そして、自分の両親の介護経験、実際にデイサービスでの介護経験、、、と、いろいろな場面と本の内容が混ざって、
本当に考えさせられました。

『あれが今の日本家庭の一典型だ。
社会が高齢化していることは、何年も前から分かっていた。
それなのに大した準備をしてこなかった国の怠慢のツケを、個人が払わされてるというわけだ』

『ただ言えることは、老人の内面はきわめて複雑だということです。
自分の死を意識しているからこそよけいにね。
そんな老人に対して我々ができることといえば、彼らの意見を尊重するぐらいしかない。
どんなにばかげて見えることでも、本人にとっては大事なことだったりするんです。』

『どういう風に死を迎えるかは、どう生きてきたかによって決まる。
あの人がそういう死に方をするとしたら、すベてあの人の生き様がそうだったから、としか言えない。』

『忘れてはならないのは、老人にだって、いや老人だからこそ消えない心の傷があったりするってことだ。
それを癒す方法はそれぞれだ。周りの人間にはなかなか理解できないわけだがね。
だけど大事なことは、理解できなくても尊重することだと俺は思う。』

と、心に響く言葉がいっぱいいっぱい詰まっています。

ずっと私は思ってる(言ってる)んだけど、
今の世の中、幼児教育にはとても力を入れてるように思える。
でも、いくら頑張ってよい子を育てようとしても、一緒に暮らしている親たちがその親たちを大事にしていないと、、、
何を教えなくても、子供は親の背中を見て育つ!
だから今まで私たちを助け、教え導いてくれて来た人たちがボケちゃったからって、子ども扱いしたり、粗末に扱ってると、、、
いずれは自分たちがその子供たちに同じことをされる。

両親を大切にしていれば教えなくてもその思いは子供に伝わっている。
と、私は信じます。

こんな風に老人の介護について考えながら新聞をめくってると、、、



老人の介護施設の広告が目につきました。

こんなことを商売にしちゃあダメでしょ!
って言いたいんだけど、、、
どこの国もおなじなんだよね、きっと。

こういうことを考え始めると、、、終わりがないんだけど、
そんなことを真剣に考えさせてくれる素敵な本でした。