はぎやまのりへいの日常

読書、映画、美術展、そしてキャリア教育。
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Vol.266 簿記検定の試験ができなくて、センター試験の廃止の話題について考えてみた

2013-06-10 22:49:25 | お勉強
簿記は学校とかに通わないでただひたすら過去問題集をやるという方法で勉強した。
昔から、僕はそういうやり方をしていて、それで簿記2級も合格したし、個人情報保護士もCDAの筆記試験もクリアした。もう20年も前の話ではあるが、過去問題集をやり続けただけで簿記の2級は1回のチャレンジで満点合格だった。

最初は答えを見ながらであっても、答えを暗記しちゃうくらいまで問題集をやり続けると、なんとなく傾向と対策が見えてくる。
1級は商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算と4科目あってボリュームもあるので時間が掛かりなかなかそのレベルまで達しない。
何年経っても先が見えないので、今回思いきって申し込んじゃうことにした。

申し込んだら仕方なく勉強するだろうと思ったら、その通りで、確かにいつもよりは勉強をした。
試験前日の2日間は10時間ずつくらい勉強した。最後は直近3回の過去問に絞って繰り返し解いたので、それぞれ7割~8割は解けるようになった。ただし、時間がかかり過ぎるのと、ケアレスミスが多いことが課題だった。それでも過去3回と同様の問題が出題されれば何とかなるかなと甘く考えていた。
過去問10回分を勉強してきて、商業簿記は決算整理後残高試算表の問題が出る確立が高いと考えた。決算整理後残高試算表の問題ならば、パーフェクトは無理にしても7割はかたい。会計学は「のれん」の計算か有価証券だろう。社債の問題は苦手なので出なきゃいいな。工業簿記は原価差異。原価計算は「割引キャッシュフロー」の計算。とそれぞれ予想を立ててそこに特化して勉強した。
過去問をただひたすらやるやり方でしか勉強していないので、やったことがない問題が出てしまうとアウト。ちゃんと理解していればやさしい問題であったとしても僕には手も足もでないのである。そしてまんまとその通りの状況になってしまった。
商業簿記の問題が決算整理後残高試算表じゃないなんてね。工業簿記は原価差異の問題で原価計算はキャッシュフローの問題には違いなかったけど、いつもある原価係数の表がない。勝手が違うよ。

何のために簿記の試験はあるのか。

会計に関する理解度を測定するため。
傾向と対策で効率よく学習して点数を取れても実践で使えなければ仕方がない。きちんと理論と方法を理解していないと解けない問題というのは、実はそれは良問なのだろう。過去の対策だけじゃなくて未来の対策もしないといけないとしたら、学習方法から見直さなくてはならないのだから。


大学の入学試験って何のためにあるのだろう。

大学に入ってからろくに勉強しなくても、その大学に入ってさえしまえば将来何とかなる、という時代だったから、公平でさえあれば選抜方法なんて何でも良くて、入学定員まで絞ることこそが入試の役割だったのかも知れない。だとしたら一発勝負まぐれやアンラッキーもありのマークシートのセンター入試で良かったのだろう。大学で学ぶことよりも入試それ自体が目的になってしまって、高校時代は大学入試に向けての勉強をする時間になってしまった。そうした薄っぺらな試験勉強が本当の意味で勉強と呼べるのかどうかはわからないけれど、少なくとも努力をしたかどうかは測定できる。
高校や中学の時間を無駄な時間にしないように、学びの質をあげるために、大学入試が変わる必要がある、そういうことなのだろう。
だから到達度テストの傾向と対策みたいなものが表れて、効率の良い学び方を予備校や塾が教え出しちゃうと、それは思っているところと違うところにいっちゃう。

簿記だったら1級の先に税理士試験や会計士試験があって、そうした次のステージに進む基礎ができているかどうかを測る意味がある。
ただ単に試験に通りさえすれば良いのではなくて、学んできたことをこれから実践で使って行くプロフェッショナルになるのだから、まぐれで合格されては困る。

大学入試にもそういう意味がないわけじゃない。
大学で学んで行く上で学ぶために必要な基礎的能力があるのかどうかを測るということは意味がある。
理系の大学にはそういうところは多分にあるだろうし、上位の大学、リサーチユニバーシティに属する大学でも、ちゃんとしっかりと基礎学力のある学生を入学させなければ入学後に勉強についてこれないという状況がおこるだろう。

一部の大学は入試は成立するだろうけど、きっと多くの大学にとって入学試験は不要なものになる。入試が不要なら高校生は勉強しなくなるのだろうか。
そんなことはないだろう。お受験なんかなくたって小学生はちゃんと勉強する。しかも楽しく。
諸問題の解決策が到達度テストなのかどうかはわからないけど、コンセプトや意味がしっかりと多くの人に伝わるようにしつこく丁寧にきちんと説明してくれることを期待しよう。

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