TOMO's Art Office Philosophy

作曲家・平山智の哲学 / Tomo Hirayama, a composer's philosophy

世の中金ですか・・・

2006年01月24日 | 哲学的考察
 幸か不幸か私はあまり金儲けに興味がありません。もちろんお金はあるに越したことはないのだけれど、ビル・ゲイツみたいな大富豪になりたいとはあまり思わない。妻に「俺はあまり金持ちにはならんと思う」と言ったら、「食うに困るようなら自分が働くからよい」とのこと。頼りにしてます…。

 ただ、幸いなことに、自分はモノを作るのが好きです。作曲しかり、ホームページしかり、オーケストラしかり。自分が作り上げたものを人に見てもらったり、使ってもらったりするとやたら嬉しい。そういう意味では今のSEと言う仕事も、まあ、適職のうちなのかも知れません。「商品やサービスを提供して報酬を得る」ことがビジネスの基本だとすれば、食うに困ることはそうそう無いんじゃないかとタカをくくっています(笑)

 こんな私ですから今回のライブドアショックというのはまるで夢のような出来事。要は金やら株やらを上手く転がして実態のない利益を得たと言うことですよね。自分には金儲けのセンスがないだけに、よくこういうことを思いつくもんだと感心するばかりです。経験がないのでわかりませんが、ゲームのごとくお金が湯水のように湧いてくるというのは思いのほか快感なのかもしれません。まあ、依然として興味はないんですけど。

「『ありがとう』をたくさん集めた企業が勝つ」by ワタミ㈱CEO 渡邉美樹

ホリエモンへの弔辞として、本日の締めとさせていただきます。


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「下手なオケ」論~弦と管の対立編~

2006年01月16日 | 音楽
 今日、帰宅途中の電車の中で、どこかの大学オケの団員と思われる二人の男子の会話を耳にしました。

男子A:あ~あ、何でショス9なんかやらなきゃならないんだよ~。
    第九(ベートーベン)やるならエグモントとかコリオランにだろ普通…

男子B:まあ、そう言うなよ。管の奴らにも配慮してやらないとさ。
    一応、9番つながりってことでもあるし、な

 私は思わず苦笑いをしてしまいました。やっぱりどこのオケでも選曲における管楽器vs弦楽器の対立というのはあるんですね。事実私も大学オケではこの問題によく悩まされました。
 これ、原因は非常に単純なんですが、単純であるがゆえに非常に根深いものなんです。すなわち「自分が演奏しやすく、かつオイシイ(目立つ、メロディがある等)曲」を追求していくと、弦と管の楽器の特性上、曲の好みが偏ってしまうということです。当然と言えば当然なんですが、おかげで選曲会議は往々にして管と弦の「手打ち」の場になってしまうわけ(笑)まあ、オケの宿命と言ってしまえばそれまでなんですが、そんなことでせっかくの演奏会が妥協の産物になってしまうのは悲しいことですね。

 ただ、私の経験から言えることは、「下手なオケ」ほどこの傾向が強いということ。なんとなればすなわち、ほんとに楽器が上手な人は「演奏しやすい」と言うつまらない理由で曲を選んだりしないから。また、そういう人ほど目立たない部分の面白さや、アンサンブルの醍醐味も知っているからです。
 曲のえり好みをしているとどんどん自分の世界を狭めてしまうだけです。特に学生の皆さんにはいろんな曲に挑戦して行ってほしいですね。

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ジョン・ケージ / Four Walls

2006年01月10日 | 音楽
 最近、ジョン・ケージの魅力にはまりつつあります。きっかけは高橋アキさんのCD。ケージの初期のピアノ(+soprano)作品「Four Walls」を取り上げたものです。この曲はケージがマース・カニングハムの舞踏劇のために書いたもの。実際作品を見たことはないのですが、崩壊する家族を描いた作品だそうです。

 ケージといえば、「チャンスオペレーション」や「4分33秒」など、現代音楽に大きな衝撃を与えた作曲家。ともすれば非常に難解なイメージや、極端すぎる表現が先行してしまいがちですが、この曲を聴けばそれもケージの一側面にすぎないと気づくでしょう。
 3度と4度のシンプルで透明な和音に吸い込まれるかと思えば、ミニマルミュージックのようなリズム。時折はさまれる静寂と徐々に移行していく全音階的な和音進行。「現代音楽」なんていう小難しい定義を離れて、「音」と向き合うひとつの作品を感じることが出来るはずです。
 個人的には白鍵だけで書かれているとは思えない表現の幅に感服。自分のピアノという楽器に対する認識の浅はかさに気づかされました。

 そもそも音楽を聴くのに、理論は必要ありません。理論は曲を作るための「道具」であって、作曲家は別に曲の構造を聴いてほしいわけではないですから。まあ、かくいう私もケージの作品に気づいたのはつい最近のことです。調べれば調べるほどとてつもない作曲家であることがわかり、思わず紹介した次第。今後もケージの作品について取り上げるつもりです。

 それにしても、高橋アキさんのピアノは美しいな。こういう音を出せる日本人は他にいないでしょうね。

 

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あけましておめでとうございます。

2006年01月02日 | Weblog
 TOMO's Roomをごひいきにしてくださっている皆さん、今年もよろしくお願いします。

 さてさて、今年で自分はHP開設3年目(社会人3年目)を迎えるわけです。この二年間いろいろと模索を続けてきているわけですが、今年は何か結果を出して飛躍する年にしたいと思います。作曲のほうも段々と自分の世界を作り上げつつありますので、ここらで何かわくわくするようなチャレンジやコラボレーションが出来たらいいな、と思っています。

 あらためて、よろしくお願いします!

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