TOMO's Art Office Philosophy

作曲家・平山智の哲学 / Tomo Hirayama, a composer's philosophy

ベートーヴェン/ピアノソナタ31番~第三楽章よりフーガ~ 弦楽四重奏版の編曲と楽曲解説

2015年09月22日 | 作曲・編曲依頼
名古屋の盟友からの依頼でベートーヴェンのピアノソナタ31番、第三楽章よりフーガを弦楽四重奏向けに編曲。
今回は自身の勉強を兼ねているので、基本的に原曲に忠実な編曲とする。

【楽曲解説】

ベートーヴェン後期の傑作。蘊蓄や歴史的背景は他の解説にゆずる。
第三楽章は「序奏」→「フーガ」→「嘆きの歌」→「フーガ」の四部形式だが、本編曲では「序奏」部分をカットしている。

冒頭:As-durの3声のフーガ
0:29:第二群フーガ
1:00:第三群フーガ。Bassが半音階的に上昇する。展開部的な捉え方。
1:32:第四群フーガ。Des-durで主唱が始まる。

2:26:本編曲ではカットした序奏の「嘆きの歌」がG-mollで挿入される。

4:39:再びフーガ。G-durで主題の反行形が提示される。(「嘆き」のmollから一転、長調での再現)
5:04:第二群フーガ。G-moll。主唱の拡大形が展開される。(何かが起こりそうな予感!)
5:28:Meno Allegro。縮小形。(早い展開による切迫感と緊張感!)
5:37:第三群フーガ。主調のAs-durに戻る(堂々たる再現!)
→分散和音と段階的上昇で華やかな終結へ


楽譜購入はCreemaにて


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