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日常・民話など

民話・善根の功徳

2020-12-21 08:54:25 | 昔っこ・民話

昔ある村に、人相を見る坊さまがおった。有る時村1番の金持ち爺さまが、寺に行って

人相を見てもらったと。すると坊さまは 爺さまの顔をまじまじと見てから こう言った。

「気の毒にのう。来年の3月までの命という相が出ておる」

それからというもの。爺さまは屋敷の草取りをしたり、息子に田畑の境界を教えたり 

いつ死んでも良いように したくして暮らしたと。 そんなある日、爺さまは墓参りに行ったんだと。

 

すると、すぐそばの木で 女が二人 首を吊ろうとしている。あわてて止めると年上の

女が泣き泣き話し出した. 「オドが死んで銭っこに困った時、金貸しから1両借りたもの。

だども、返す銭っこに困っていたら 今日、金貸しがやってきて、明日まで返せねば 娘を連れて行くし

残りの米も 味噌も全部持って行くって。明日返す銭っこなのねぇもの。だから オドの墓の

そばで、死ぬことにしたんだす。どうかこのまま死なせてたんせ」

 

爺さまはたまげて

「なんとたかが1両で・・・。ここにちょうど2両ある。利子を合わせてもこれで 十分だべ。

これを持って行け。余ったら暮らしの足しにせばいい。」と懐の2両を渡してやった。

「ああいいことをした。どれ、お寺の坊さまにも あいさつしていこう」

爺さまが寺に行くと 坊さまは爺さまの顔を見るなり 「おや、長生きする人が来たな」

と いうでねえか。金持ち爺さまはこれを聞いてすっかり ごしゃいで(怒って)しまった。

 

「何を言うか このクソ坊主。この前は3月までの命と言っておいて、今更長生きもないもんだべ」

すると坊さまは涼しい顔をして 

「なに、人は善根を積めば人相も変わって 長生きの相になるものよ。爺さまも何か

いいことをしたんでねえか」

そこで爺さまが墓地での 出来事をしゃべったば 坊さまは

「それじゃ、それじゃ それが善根の功徳というものよ」

と 語ったんだと。良いことをすれば よい報いがあるという話。

 

とっぴんぱらりのぷう        -北秋田に伝わる民話-

                            

*功徳といえるかどうか、わからないですが、父の弟(叔父)二人のお葬式をやってあげました。

 連れ合いに先立たれ、県外で孤独̪死していた叔父、現地で火葬し、お骨で連れ帰り

 自宅でお葬式を。 もう一人は、施設で亡くなった叔父ですが、火葬場に やっと山梨から

 駆けつけた従弟に代わり 亡きがらを引き取り 火葬に関する、役所関係の手続きなどを。 

 坊さまは、ミルクさんは、功徳を積まれたので、きっといいことありますからと おっしゃいましたが

 いいことが、あったとも思えないですが・・・ 

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          昨日

           雪景色は きれいですけれど・・・