東京新聞を読まれている方は、すでにご覧になっているかもしれませんが、今朝8日の1面コラム「筆洗」が面白かったので。
イギリスの作家クリストファー・ロイドによる全地球的な歴史を記した労作『137億年の物語』最終章。
2008年に書かれた版では、「化石燃料から、再生可能エネルギーと原発へ」が、未来のエネルギーのキーワードだった。しかし、3.11のあと原子力への疑問をもって、その部分を書き換えた。大事なので重ねて書きます。
それは、一般常識として、そう考えるのは人として当然である、という前提のもとの考察だ。原子力が世界を救うなんていうのは、まやかしであったと、3.11以降大方の日本人は気づいたはずだ。一度事故が起これば、失うものの大きさは、どれほどのものか。たとえ事故が起きなくとも動かせば、危険な核のゴミは増え続けるだけで処分のしようもない。
しかし、今の安倍政権に、そんな一般常識はないということだ。
インチキみたいな選挙制度で、政権与党になり、常識とかけ離れた狂ったような判断を優先する、そんな政党は、日本にあった。
それは、ブレーキのきかない車で突っ走る「自民党」、人類史上、稀有の党になりそうだ。
英国の作家クリストファー・ロイド氏は二〇〇八年、宇宙創成から現在までの歴史を俯瞰(ふかん)した労作を世に問い、その最終章に、こう記した▼<原子力と再生可能エネルギーに劇的な水準での投資をしなければ、エネルギー供給をめぐる全地球的な紛争のために、化石燃料に依存しきったうつろな現実など、あっという間に消え去ってしまうことだろう>▼本は世界的なベストセラーとなったが、一昨年に邦訳『137億年の物語』(文芸春秋)が出版されるのを機に、ロイド氏はこの一節を大きく書き換えた。東日本大震災と福島第一原発の事故は、世界史を変えうる事件だと考えてのことだった▼<原子力が世界を救うという考えは、果たして正しかったのだろうか。このような大惨事に直面して、原子力発電を推進しようとする政党など、日本にあるだろうか。これほど地震が多い国で、原発が安全だと信じる人がまだ残っているだろうか>▼この災禍を経験した日本こそは脱原発と脱化石燃料の両立という難題に取り組み、エネルギー産業の未来図を指し示しうるのではないか。そういう期待感をロイド氏は持っていた▼だが今、政府は原発を再び動かそうとしている。その方針に沿う形で鹿児島県知事と県議会はきのう、川内原発の再稼働に同意した。政治家たちはどんな未来図を心に描き、事を進めようとしているのか。
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イギリスの作家クリストファー・ロイドによる全地球的な歴史を記した労作『137億年の物語』最終章。
2008年に書かれた版では、「化石燃料から、再生可能エネルギーと原発へ」が、未来のエネルギーのキーワードだった。しかし、3.11のあと原子力への疑問をもって、その部分を書き換えた。大事なので重ねて書きます。
原子力発電を推進しようとする政党など、日本にあるだろうか。
これほど地震が多い国で、原発が安全だと信じる人がまだ残っているだろうか。
これほど地震が多い国で、原発が安全だと信じる人がまだ残っているだろうか。
それは、一般常識として、そう考えるのは人として当然である、という前提のもとの考察だ。原子力が世界を救うなんていうのは、まやかしであったと、3.11以降大方の日本人は気づいたはずだ。一度事故が起これば、失うものの大きさは、どれほどのものか。たとえ事故が起きなくとも動かせば、危険な核のゴミは増え続けるだけで処分のしようもない。
しかし、今の安倍政権に、そんな一般常識はないということだ。
インチキみたいな選挙制度で、政権与党になり、常識とかけ離れた狂ったような判断を優先する、そんな政党は、日本にあった。
それは、ブレーキのきかない車で突っ走る「自民党」、人類史上、稀有の党になりそうだ。
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安倍さんには、思考力というものが、だいぶ足りないのかもしれませんね。