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ふくしま作業員日誌、酷暑の季節

2012年08月25日 | 脱原発

春にもご紹介した 東京新聞の不定期連載コラム記事「ふくしま作業員日誌」。
連日の猛暑に、福島の原発事故現場の作業員の方たちはどうしていらっしゃるのか、気になっていました。
22日は、汚染水タンクの増設をしていた方が亡くなられたということです。25日の朝刊より。





   迷惑考え 無理重ねる
ふくしま作業員日誌48歳男性

 22日、汚染水タンクの増設をしていた作業員が亡くなった。持病があったんだろうか。熱中症だったんだろうか。
 最近、朝早い段階で気温が30度を軽く超える。炎天下、風を通さない防護服に全面マスクでの作業。あっという間に汗だくだくになる。昨年は熱中症の人が出ても、水分や塩分を取れよと言われるだけだったが、今年は慎重。作業効率より、体調に不安があったら休んでくれと言われている。
 でも、みんなに迷惑を掛けたくないと、つい頑張ってしまう。意識がもうろうとしたり、手足がしびれてきたりしても、あと少しで終わると自分に言い聞かせて、作業を続けてしまうこともある。
 給料が減るとか、次の仕事をもらえないのでは、という不安もある。具合が悪い人を出すと、会社全体で仕事を干されてしまうのではないかという意識も働く。
 雇用が安定したら、みんな無理しなくなるのに。

(聞き手・片山夏子)

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浴びた放射線の総量が高くなると、仕事をやめなければならないから、測定器に鉛でカバーをかけていたというニュースもありました。
過酷な現場で、命の危険とも背中合わせで働く作業員の方たちが、雇用の問題で不安と無理を抱えるとは、民主国家とも思えないことです。
国家戦略として、国をあげて推進した原発の後始末をさせられているのです。国として、作業員一人ひとりの仕事をやめた後の十分な手当てや健康問題の補償をするのは当然のことではないでしょうか。
一人の国民として、そう思います。

亡くなられた方には、心よりご冥福をお祈りします。


★アゲハの写真は、「森の父さん花鳥風穴」様よりお借りしました。


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