その(1)からの続きは
大展望の山旅編です。
明け方3時過ぎに 外へ出てみると、漆黒の夜空には 満天の星が輝いています。
我が家からは はっきりしない天の川も くっきり見えていて、今にも流れ出しそうなほど
でも、こと座のヴェガも わし座のアルタイルも、どれなのか もうすっかり忘れてしまっていて
わかるのはオリオン座だけという お粗末さ
次は、一夜漬けでもいいから、お勉強してこなくちゃ・・
4時半を過ぎると 空は次第に明るくなってきて
夜明け前のこんな空が たまらなく 好き
5時10分、安曇野を覆った雲海から 太陽が顔を出し始め
穂高岳から槍ヶ岳へ連なる峰々が 赤く染まりました
なんだかんだと手間取って、出発したのは かなり遅めの 6時10分過ぎ
瞑想の丘からは、これから向かう常念岳が見えています
ここから見える常念岳は 緑が濃くて
そこまでの道程は、そんなに厳しくは見えません。でもね・・・
蝶槍までは
左手に パノラマを望みながら進みます。
明るくなって その全容をあらわにした 槍ヶ岳は
何度眺めても 見飽きることがないほど
途中で 振り返ると
蝶ヶ岳へと続く 二重山稜が見えました。
その左手に見えているのは、大滝山でしょうか。
前方に 蝶槍が見えてきました
蝶槍からは いっそう眺めがよくなって
槍ヶ岳から東鎌尾根、喜作新道へと続く 表銀座がすっかり見渡せました。
昔々 あの稜線を歩いたのね まるで覚えていないけれど・・・
右に目をやれば、樹林帯のピークの奥に常念岳と前常念岳
ここまでは、昨日の夕食時にお話をした
ゴルフ仲間だという おじさま3人連れと
写真を撮ったり撮られたりしながら
のんびり歩いてきましたが
気がつけば、もう7時ではありませんか
この調子では、今日のうちに下山するのは とてもおぼつかないと
ちょっとだけ ピッチを上げます。
蝶槍から下り始めると すぐに樹林帯へ入り、15分ほどでお花の咲く 鞍部へ
ここからの登りでは、鮮やかなピンクのシモツケソウがきれいでした。
この頃には 日射しが強くなってきて、日向の登りは暑くてたまりません。
3時に起きているのですから、やはり もっと早くに出発するべきでした。
先程見えていたピークに着くと、蝶槍の左に 蝶ヶ岳が
さらに次のピークを目指して進みます。
常念岳は だんだん大きくなってきましたが
まだまだ 遠く
樹林帯をもう一度 下って登ります。
樹林帯の木陰を抜け
強い日射しを受けて ハイマツの間を行くと
次は 露岩のピークでした。
まだ 8時半だというのに、雲が湧いてきています。
ここからの常念岳は どっしりと 揺るぎない姿で
登山道を少しだけ下って 見上げると、立ち塞がるように 聳えています。
ゆっくり登っていくと、大きな岩だらけになり
日射しは痛いほど強く 暑いのに、手を掛ける岩は、ひんやりと冷たく
岩陰に入るとほっと一息
下っていく人たちを見送れば
安曇野側からは ガスがあがってきていて
蝶ヶ岳から辿ってきた道程は、隠れる寸前でした。
きつい登りの疲れを癒してくれるのは こんな景色
すれ違う人たちと 二言三言 交わす言葉に 元気づけられます
行儀よく並んでいた 前穂から北穂は姿を変え
涸沢を囲む おわんが はっきりしてきました。
最後の登りを左手に回り込むと
ひょっこりと 山頂が見えました
蝶槍から 3時間20分、何とかコースタイム内で歩けました。
常念岳山頂(2857m)には、祠と方位盤
4年前にはなかった 新しい山頂標識
そして、こちらも 4年前には 見ることができなかった眺望です。
≪ 若い頃の山行は 初恋に似ている ≫
そんな名言を見たのは、新聞のコラムだったでしょうか。
20歳の夏に たった一度 表銀座を縦走したきり、中年になるまで山へ近づかなかった 私にとって
槍ヶ岳は まさに初恋の山。 眺めているだけで 心が満たされます。
槍の右手には、裏銀座の峰々が たっぷりの存在感で
ゆっくり景色を楽しんだあとは、ガスの中を 常念乗越へ下っていきます。
トウヤクリンドウやライチョウの お出迎えもあり
常念乗越に着くころには ガスがとれて、横通岳も見え始めていました。
暑くて食欲はないけれど、ここで ランチにします。
食べておかないと
ここから3時間の下りがつらいものね
でも、蝶ヶ岳ヒュッテの おにぎり弁当は
ご飯が 咽喉を通りません。
夏山の昼食、次は何か考えないと・・・。
常念乗越で 槍ヶ岳とさよならして、一の沢をヒエ平へ下ります。
この道には 新しい導標が立てられていて、登山道も 以前より整備されていました。
背後から 軽快に走り下りてきた青年は
直後に出会った 登り途中のご夫婦と同じ頃に
一の沢を出発して
もう山頂を踏んできたのだとか
若いってすごいなぁ
今回の山行で出会った若者たちは
総じて 爽やかで礼儀正しく おまけに親切
そしてもちろん 元気いっぱい
山へ来る若者はいいなぁと、しみじみ思いました。
沢を渡り、その沢沿いに、あるいは高巻いて、高度を下げていきます。
水音は 大きく 涼しそうだけれど、ここでもやはり気温は高く、もうバテバテです。
トレーニング不足かな・・ 少し膝が痛くなってきたわ
疲れてきた二人が 無口になってしまった頃
登山道脇に、ぽつんと センジュガンピの花が
そして、シシウド、ソバナ、オタカラコウ
白花のシモツケソウやタカネグンナイフウロ
斜面にも たくさんのお花が咲いていて
ここでも 元気をもらいます。
トウヤクリンドウ(常念岳下り)/ミヤマママコナ(常念岳下り)/センジュガンピ
チョウジギク/ミソガワソウ/オニシモツケ
ミヤマシャジン/シロバナタカネグンナイフウロ/ミヤマカラマツ
そして、下ること 3時間余り
祠と鳥居のある 山の神を経て、一の沢の登山口へたどり着きました。
求めて出かけた展望はもちろんのこと
たくさんのお花たち、都会では見られない星空、ブロッケンにライチョウにも会えて
今年の夏山は、何時にもまして 実り多いものでした。
蝶ヶ岳ヒュッテ6:10-6:50蝶槍7:00-9:302512峰-10:20常念岳11:00
-12:00常念乗越12:35-15:50一の沢登山口-(タクシー)-穂高駅
おまけにお花もまだ十分楽しめて・・・
これも日ごろはなねこさんの心がけが良いから?(・。・ )( ・。・)?
私ツアーで独立峰はあちこち行きましたが、アルプスの縦走は南も北も中央もまだホンの少ししかした事ながいの。
今年も駄目だったから来年から少しずつしたいなと思っています。
このコースも絶対行ってみたいので、その時は参考にさせ手頂きますね。
素晴らしい天気の下の稜線闊歩だね。
蝶ヶ岳からの御来光 素晴らしいよね。
一昨年の感動が甦りました♪
蝶ヶ岳から 常念岳へ・・・ボクも 一度歩いてみようかな。
気持ち良さそうだよね。
常念山頂の方位盤・・・昨年は あったよ♪
あったけど・・・眺望はなかった┓(´_`)┏
常念山頂からは こんな景色が見えるんだね~
また 行かなくっちゃ!
豪華ですね。よかったね。
山小屋の食事は粗末ですが
せめて御飯だけは美味しいのが欲しいですね。
お天気に恵まれたのが、なによりでした。
今年の夏は暑すぎですが
晴天続きで、山へいく人たちにはよかったですね。
twin-tさん、今年は残念でしたが
単独行もへっちゃら・・というたくましさで、来年以降が楽しみですね。
縦走もぜひ♪
今回は好天だったので、とりあえず晴れ女ということで・・(^_^;)
蝶ヶ岳からのご来光は、ステキですね・・
八ヶ岳も富士山も南アルプスも見えました。
ROCKYさんの昨年のレポ、再度拝見しましたが
山頂標識ありましたね。一の沢の道標も、今回見たのと同じでした。
蝶ヶ岳から常念岳へは
樹林帯あり岩場ありの、変化に富んだ面白いコースです。
涼しければもっと楽しかったのでしょうが、ぜいたくは言えませんね。
三股から周回する人が多かったです。
そう・・これ以上は望めないほど、豪華な山旅でした。
ただ、あのご飯はね(>_<)
夏山ではあまり食べられないので、行動食にしようかしらね。
今回かなり疲れてしまって、下りがつらかったの・・
日頃のトレーニングが足りないなぁ・と思いました。
はなねこさんもきれいな朝日を見れて良かったですね。山の稜線を歩くのは気持ち良いですね。時間があれば何泊かして縦走したいです。
雷鳥さんは、僕が見た雷鳥さんに比べて少し冬支度を始めた衣装のようです。ようやく完結編載せたので、良かったら遊びにおいで下さい。
なんて言っても、展望あってのコース、
お天気に恵まれての縦走、ほんとによかったですね~。
お昼ご飯は、やっぱり悩みますよね。
私も最近は行動食が多いです。
同じ山に行ってもこんなに素晴らしい文章には
自分では書き表せません。
本当に眺望も良く お花にもたくさん出会え良かったね
お昼ご飯は疲れと食欲不振の為か頂けませんでした。
次回からは考えてもいいかなー
上方に全く雲がなかったので、朝焼けはありませんでしたが
すっきりとした日の出が見られました。
好天の稜線歩きは、本当に気持ちいいですね。
特に朝方は、空気もひんやりとしていて (^-^*)
ライチョウは、下のほうの羽が白くなっていました。
目の前で、4mくらい飛んだときに見えました。
飛ぶんですね~~♪