「思い出の山・燕岳から常念岳へ」 の続きです。
燕山荘のテラスで 朝焼けのショーを楽しんだ後は
北アルプスパノラマ銀座と呼ばれる 縦走路を、大天井岳へ向かいます。
これが蛙岩? 確信のもてないまま大岩の間を進み
時折振り返っては 展望を楽しみながら 大下りまで来ると、槍ヶ岳がいっそう大きくなりました。
所どころに咲く コマクサや チシマギキョウなどを見ながら
コマクサ/コバノコゴメグサ、ミヤマママコナ/チシマギキョウ
朝の爽やかな 稜線を 快適に歩いていくと
やがて、大天井岳が聳え立つように見えてきました。
左上に伸びているのが 大天荘と頂上への道で
右へは かつて辿った道、喜作新道から槍ヶ岳へと続く 登山道が見えています。
短いクサリ場で 少し渋滞 し
喜作レリーフのある 鞍部へ下って
ハシゴで登りかえします。
やがて、豪華な山名の揃った 指導標が立つ 分岐にでると
今日歩いてきた稜線が一望できました。
分岐で小休止していると、槍ヶ岳へ向かう一団が 通り過ぎていき
少しだけ心が動きましたが 、予定通り 大天井岳へと登って行きます。
この頃になると 真夏の日射しが照りつけ、ほんの少しの登りもつらくて のろのろでしたが
大天荘から大天井岳へ向かう左手は、もう大パノラマで
チングルマのお花畑は後回しにして、10分ほど先にある山頂を目指します。
祠の立つ山頂からは 360度の大展望で、東鎌尾根と大きな槍ヶ岳にうっとり
お天気のいい日に登ってこられて幸せ でした。
大天井岳(2922m)山頂
展望とお花畑を楽しんだら、大天荘に戻って 早めのお昼ごはん
営業時間前だったので、少し待って
人気のメニューの
インディアンカレーランチを食べました。
すっかり満足して のんびりとしてしまいましたが
今日の行程は、まだ 三分の一が終わったばかりです。
さぁ! 遠くに見えている常念岳へと向かうことにしましょう。
振り返り見る大天荘と大天井岳
右手に大パノラマを望みながら 東天井岳(2814m)を巻き
雪渓や
お花畑に遊んで
横通岳(2767m)も巻いて進むと
どっしりとした 常念岳と、鞍部に建つ 常念小屋が見えてきました。
ここから下って ようやく常念乗越に建つ 常念小屋に到着です。
ああ 疲れた~~!!
宿泊手続きをして 少し休んだ後
今日のうちに 常念岳へ登ることにします。
先日の台風による土砂崩れで
一ノ沢林道が 一部通行止めになっていて
タクシーに乗るにも
通常より 2時間余分に歩くことになるからです。
乗越しから常念岳の山頂は 隠れていて見えず
なだらかに見えるものの
岩屑の九十九折の道は なかなか大変
疲れた身体でようやく到着したときには
槍穂の眺望は ありませんでした。
三股までの林道が やはり通行止めなので
蝶ヶ岳へ行くのは 断念しましたが
ここから蝶ヶ岳へも
かなりのアップダウンがありそうです。
横通岳の奥には
そこから4時間近くかけて歩いてきた 大天井岳が見えていました。
* * * * 三日目 * * * *
昨夜は お布団一枚に二人となり、イビキやら暑さやらで、毎度の睡眠不足でしたが
それでもステキな朝は やってきました。
常念岳の斜面では、ヘッドランプが一列になって 登山道を動いています。
やがて雲海の上に太陽が顔をのぞかせ、山が赤く染まりました。
乗越からの穂高は 北穂が見えるだけで、小槍も 槍ヶ岳の後ろに かくれてしまっています。
でも、この空の色 今日もいいお天気です。
常念岳の上も青空ですが
このまま ヒエ平へ下ります。
沢沿いの登山道は ジグザグの急坂で
展望はありませんが
右手には 時折 常念岳が見え
たくさんのお花たちも 元気づけてくれました。
一ノ沢登山口に下り立ち 林道を歩き出すと
山からの土砂で道が埋もれていたり 路面が崩落していたりで、復旧にはまだ時間がかかりそうでした。
長い林道歩きの後、予約していた タクシーの座席で涼み、しゃくなげ荘で汗を流して
大展望の山旅を終えました。
2日目 燕山荘ー大天井岳ー常念岳ー常念小屋
3日目 常念小屋ーヒエ平ータクシー乗り場
標準 CT は、それぞれ 7時間35分と 5時間10分です。