僕の悪意はとても伝わりやすいけれど
僕の善意はとても伝わりにくいものだ
なによりも、僕が僕の善意など、虫けら同然にしか思っていなくて、
そんなもの、ありはしないと説明し続けるのだから。
僕が俺の拘束の中にある限り、僕から決して漏れていかない秘密のように
僕が考えていることも、思っていることも、感じていることも、
すべてインチキな魔法に閉じ込められている。
そんなことに気を払わなくても、
世にある全てのものを当たり前として受け入れる事ができるなら、
最初から僕らの器は、容器は、
溢れ出す熱情も、妨げるための悪意も、善人を殺すために作られた僕の悪意も、
すべてが要素でしかない元の位置に戻っていく。
僕らは。
引力にも、斥力にも、打ち克たなくてはならない。
そうしなければ、そこに新しいちゃんねるは、生まれていかないのだから。
そうであるのなら、どんなに汚い言葉でののしり続けても、
きっと君の呼吸は僕に伝わるんだと思う。
それが信念の類であっても、宗教の類であっても、
僕は著作者ともとれる、神の言葉を殺すために、
あらゆる嘘を吐き続けねばならない。
あるいは、ならない、のか。
それでも。
いつかずっと遠い昔に、僕が間違えて僕を創り出したのなら、
いつかずっとずっと遠い夜空の向こう側で、
君を殺そうとする君よりも前に、
僕が君を殺してやりたい。
それは愛だとか真心だとかあやしげな言葉で
ものさしで測って欲しくない。
ただずっと向こう側にある、宇宙よりも遠いところにある、
創世の音を聞くために、僕らの幻聴は、今を知ろうとするのだから。
雷も紙芝居も要らない。
神様の嘘はもう聞きたくない。
誰とも会話なんかしたくない。
ただ、どうしてもひとりきりで対話したい。
君と話すために、僕と話すために、
「僕」も「君」も はやくなくなってしまえばいいのに。
まだ僕は、ここで僕を殺す事ができていない。
僕が僕を殺す事に成功すれば、
きっと君は、現実とか日常とか呼ばれるオカルトな魔術が、
あらわれ渡る、雲のせせらぎのようにさえ、感じられるかもしれないのに。
清々しい悪意の中で、周り中の人間を殺して歩けるようになるやも、
しれないというのに。
僕の悪意は、まだ僕を殺せていない。
ずっと死体から音を聞き続けているのに、
まだこんな現実を通して、向こう側の夢を見ようとする。
どうして僕はこんなに弱いんだろう。
どうして僕は立った一人の人間でさえ、
地獄に突き落とす事ができない悪魔なのか。
激しい衝動や反発心が、
周り中でうずまく善意の押しつけが、
いつかきっと僕を突き刺して、
僕の耳につんざくような終わりの音をごりごりと押し付けまごうて
悪意の透明人間に生まれ変わるはずだ。
もっと僕におまえらの汚い善意の排泄物をくれ。
もっと僕を汚してくれ。
必ず僕は、僕の世界を差し出して見せよう。
おまえら全員が発狂するくらいの、
美しい神の殺し方を、囁いてやる。
ここに今、お前らの魂の暗号が、
伝わらない言葉でしか、書きとめられないような日常はもうたくさんだろう。
さぁ差し出せ。お前らの魂を。
お前らの不在を。
お前らの死体から染み出したエトスを。
ルールを破ってもいい。
誓いを踏みつぶしてもいい。
あらゆる情動を、自我崩壊のために使っていい。
だからもっと激しい血液で。
刻み続ける何十億の呼吸を止めろ。
それがここに、お前らの不在を書き記す。
それを反転させる事で、
僕の文章は完成する。
残り時間は少ない。
さぁ差し出せ、お前の毒液を。
僕の善意はとても伝わりにくいものだ
なによりも、僕が僕の善意など、虫けら同然にしか思っていなくて、
そんなもの、ありはしないと説明し続けるのだから。
僕が俺の拘束の中にある限り、僕から決して漏れていかない秘密のように
僕が考えていることも、思っていることも、感じていることも、
すべてインチキな魔法に閉じ込められている。
そんなことに気を払わなくても、
世にある全てのものを当たり前として受け入れる事ができるなら、
最初から僕らの器は、容器は、
溢れ出す熱情も、妨げるための悪意も、善人を殺すために作られた僕の悪意も、
すべてが要素でしかない元の位置に戻っていく。
僕らは。
引力にも、斥力にも、打ち克たなくてはならない。
そうしなければ、そこに新しいちゃんねるは、生まれていかないのだから。
そうであるのなら、どんなに汚い言葉でののしり続けても、
きっと君の呼吸は僕に伝わるんだと思う。
それが信念の類であっても、宗教の類であっても、
僕は著作者ともとれる、神の言葉を殺すために、
あらゆる嘘を吐き続けねばならない。
あるいは、ならない、のか。
それでも。
いつかずっと遠い昔に、僕が間違えて僕を創り出したのなら、
いつかずっとずっと遠い夜空の向こう側で、
君を殺そうとする君よりも前に、
僕が君を殺してやりたい。
それは愛だとか真心だとかあやしげな言葉で
ものさしで測って欲しくない。
ただずっと向こう側にある、宇宙よりも遠いところにある、
創世の音を聞くために、僕らの幻聴は、今を知ろうとするのだから。
雷も紙芝居も要らない。
神様の嘘はもう聞きたくない。
誰とも会話なんかしたくない。
ただ、どうしてもひとりきりで対話したい。
君と話すために、僕と話すために、
「僕」も「君」も はやくなくなってしまえばいいのに。
まだ僕は、ここで僕を殺す事ができていない。
僕が僕を殺す事に成功すれば、
きっと君は、現実とか日常とか呼ばれるオカルトな魔術が、
あらわれ渡る、雲のせせらぎのようにさえ、感じられるかもしれないのに。
清々しい悪意の中で、周り中の人間を殺して歩けるようになるやも、
しれないというのに。
僕の悪意は、まだ僕を殺せていない。
ずっと死体から音を聞き続けているのに、
まだこんな現実を通して、向こう側の夢を見ようとする。
どうして僕はこんなに弱いんだろう。
どうして僕は立った一人の人間でさえ、
地獄に突き落とす事ができない悪魔なのか。
激しい衝動や反発心が、
周り中でうずまく善意の押しつけが、
いつかきっと僕を突き刺して、
僕の耳につんざくような終わりの音をごりごりと押し付けまごうて
悪意の透明人間に生まれ変わるはずだ。
もっと僕におまえらの汚い善意の排泄物をくれ。
もっと僕を汚してくれ。
必ず僕は、僕の世界を差し出して見せよう。
おまえら全員が発狂するくらいの、
美しい神の殺し方を、囁いてやる。
ここに今、お前らの魂の暗号が、
伝わらない言葉でしか、書きとめられないような日常はもうたくさんだろう。
さぁ差し出せ。お前らの魂を。
お前らの不在を。
お前らの死体から染み出したエトスを。
ルールを破ってもいい。
誓いを踏みつぶしてもいい。
あらゆる情動を、自我崩壊のために使っていい。
だからもっと激しい血液で。
刻み続ける何十億の呼吸を止めろ。
それがここに、お前らの不在を書き記す。
それを反転させる事で、
僕の文章は完成する。
残り時間は少ない。
さぁ差し出せ、お前の毒液を。