11月28日は税関記念日です。
鎖国政策を続けていた江戸時代は、長崎の出島が日本と外国を結ぶ唯一の港だったので、1698(元禄11)年に長崎会所が設置され、貿易に関する一切の管理を行っていましたが、幕末の1854(安政元)年3月31に江戸幕府(日本側全権は林 復斎)とアメリカ合衆国(全権はマシュー・ペリー)との間で締結・調印された全12箇条からなる日米和親条約を皮切りに、日本は諸外国に対し次々に港を開きました。
その後、1859(安政6)年6月に長崎・神奈川・箱館(函館)の港に「運上所」が設けられ、今日の税関業務と同様の輸出入貨物の監督や税金の徴収といった運上業務や外交事務を取り扱うことになりましたが、これが税関の前身です。
そして、1872(明治5)年の今日(11月28日)、運上所は「税関」と改められて、税関が正式に発足しました。(ただし、当初は、税関は開港場所のみを管轄しており、日本全国のどの地域もどこかの税関の管轄区域になっている現在とは様相を異にしていました)。
このことを記念して、大蔵省(現・財務省)が1952(昭和27)年に11月28日を「税関記念日」に制定しました。
全国の税関では、毎年この日を中心に様々なイベントを開催しています。
税関は、関税及び内国消費税等の徴収、輸出入貨物の通関、密輸の取締り、保税地域の管理などを主たる目的・業務とする国の行政機関で、日本においては財務省の地方支分部局として9つの税関(函館税関・東京税関・横浜税関・名古屋税関・大阪税関・神戸税関・門司税関・長崎税関・沖縄地区税関)が置かれています。
そして世界の多くの国々にも同様の機関が設けられていますが、その業務範囲は国によって異なっています(例えば、アメリカ合衆国・国境警備局やフランス税関・間接税総局などは出入国管理や国境の警備も兼ねますが、日本では出入国管理などは法務省出入国管理在留管理庁の地方支分部局である地方出入国管理在留管理局が行います)。
また税関関連の国際機関としては、世界182か国・地域からなる世界税関機構があります。
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