寄席に行くのが好きな私にとって、名古屋に来て最初にしたかったのは、名古屋地区唯一の寄席である「大須演芸場」に見に行くことだ。
大須演芸場といえば何十年も昔から、いつ潰れてもおかしくないとか、芸人と客のマンツーマンも珍しくないなどと言われる寄席であります。それでも大須から活躍した芸人は「大須芸人」などと呼ばれることは珍しくもありません。
それでいつ見に行こうかと調べていて驚いたのは、1月いっぱいで閉鎖すること!建物・土地共に賃借で、賃料が滞り裁判となったようで、名古屋地裁の強制執行が2月3日の昼過ぎに行われること。ぎりぎりの時期に来てよかった!1月31日には在名マスコミによって閉鎖が報じられ、本来は31日いっぱいだったのが、強制執行の瞬間まで特別営業するといい、木戸銭も無料とのこと。ただしなるべく”寄付”してくださいとのこと。さすがただでは転ばない演芸場だ(笑)。1日は休みでしたので出かけました。
名鉄で金山に出て名城線で上前津へ。昼食を済ませてから12時半少し前に大須演芸場に向かいますと驚いた!人だかりができていて。それでも立ち見なら問題なく入れるというので突入です。
場内は二階まで満員御礼で、大須では数十年ぶりじゃないのか?と思うほど。それでも立ち見は10人ほどでしたので見るには問題ありません。入った時にはマジックを行っていました。その後はジキジキという夫婦コンビの脱線音楽(?)があり(初めて知りました)、鈴々舎馬るこのハングル寿限無あり、雷門獅篭も出てきて…。一度見たいなと思っていた落語家でしたので嬉しかった。立川時代にモーニングに「風とマンダラ」を連載していましたが、当時の自画像と変わっておらずすぐに分かったし、自分を客観的に描けるんだなって思った。快楽亭ブラック師匠もみたかったけど早い時間に出たそうで…、残念!その後も柳家三亀司の独楽は客とかけあいながらで面白かったし(個人的には三増紋之助より好きだなあ)、トリは露の団四郎で14時15分に終了。あまりに待っている人が多いので入れ替え制ですとのことで外に出ました。
するとすごい人、人、人!!日本人って無くなると分かると混むようになるのは鉄道の廃線にも通じますね。コメ兵まで延びて折り返しちゃっています。マスコミも多く、確認できただけで毎日新聞や東海テレビがいました。
最初で最後の大須演芸場。でも来られてよかった。動画も撮影しました。Youtubeにアップしましたのでどうぞ。
http://youtu.be/rfvKKkczlhc