ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

無邪気な悪代官もいつかいなくなる

2012-12-18 22:48:25 | 日記
 日本将棋連盟会長の米長邦雄永世棋聖が亡くなった。
 氏の人生は前半と後半で全く違った印象を受ける。ひげめがね日記は基本的に他人の悪口は書かない主義であるし、まして死屍に鞭打つなどもってのほかであるのだが、あえて書けば、後半生は本当に悪い人だった。どのくらい悪いかというと、「ちこう寄れ、良いではないか、良いではないか、ムフフフフ」と若いおなごをてごめにしようとしているのに、それが悪いことと全く思わない悪代官くらい(笑)。だから、米長氏が死ぬ日が来るとは思わなかった。
 米長会長は、とにかく権力志向のすこぶる強い人であった。それは某十五世名人に対する恨みを晴らさんとするためだったのではないか、と私は思っている。その権力志向が悪い面に多く出たが、いい面に出たこともある。ひげめがねの中での最大の功績は瀬川氏のプロ試験実施だった。「人生をかけた勝負」は多くのサラリーマンに夢と希望を与えてくれた。私もわざわざ紀伊国屋ホールまで行った日のことを忘れられない。このイベントは将棋界きっての興行師、エンターテイナーの本領発揮であった。
 氏の前半生についてはあまりに語られすぎているので多くは書かないが、私が印象に残っているのは▲6七金寄。将棋を斜に見ないとこういう手は浮かばない。正攻法なところもあるが、将棋を信じ切っていないようなところがあり、そこが魅力でもあった。泥沼流、米長玉はその象徴であろう。
 良くも悪くも将棋界の大きな星が墜ちてしまった。合掌。

アテンザディーゼル 意外にもとがってない。

2012-12-15 20:11:41 | 日記
 アテンザが発売されて約1か月。ようやく試乗することができました。
 試乗したのはアテンザワゴンのディーゼル。
 以下、試乗しての感想。

・見た目はとにかくかっこいい!写真より3倍はかっこいい!これは直接見ないとわからない。
・ただ、サイドのプレスラインの作り方は若干過剰かも。そして、そのサイドのラインに合わせてインテリア(ドア内側)もラインどおりに削ってある!そんなの要らないからその分安くしてくれ(笑)。
・とにかくでかい!横幅は予想より大きく感じなかったが、全長が長すぎるよ!セダンはワゴンよりさらに全長が長いと考えると…。
・CX-5のディーゼルはトルクがドバっと出る設定だったが、アテンザのディーゼルはほとんどガソリンと変わらない感覚になるようチューニングしてある。そのため感動はないが、ジェントルで扱いやすいともいえる。今回はAT試乗であったが、この設定であればMTのほうが楽しいかも。
・安全装備がてんこ盛りであった。2車線で左右にクルマが近づいてくると、ミラーに警告マークが出る!そして、ウインカー出そうとしても拒否される!これはすごい!!あと、マツダ版アイサイト(なんというのかわからないが)もなかなかのでき。やはりクルマは日々進化してるし、新しいクルマ買った方がいいなあ、と素直に思わされる。ただ、アイサイトよりも高い金額設定の模様。
・アイドリングストップのi-stopは非常によく効く。今までのは、「エンジン止まるのが面白い」くらいの機能であったが、これは確かに燃費に貢献しそう。

 そしてひげめがね的結論
・スタイルが気に入ったなら文句なし買い!でも、スタイルだけで300万以上払える人がどれだけ今の日本にいるか?
・機能は確かにすごいが、とがってない。性能で「ほしい」とは残念ながら思えない。スタイルを無視すれば、BMW3シリーズが100万円以上安く買える、と思って買うクルマ。でも、躊躇なくアテンザ買えるくらいの経済力ある人は、黙ってBMWの3シリーズ買うだろう。そういう意味では、最初は売れるかもしれないけど、結構商売としては難しそうと感じました。
・やはり、せっかくのディーゼルなので、トルクがドバっと出る設定のほうが性能的にとんがって良かったのでは?

 試乗した後、ひげめがねのアコードに乗ったら「こっちの方が好ましい」とすら思えた。ケイマンR乗った後は「アコードなんてイモ」としか思えなかったのに。
 さらにアテンザのでかさを考えると、購入はちょっと見送りですね…。

一世一代の芸、生き残る芸

2012-12-05 22:38:12 | 日記
 朝早くに中村勘三郎逝去の報。「残念」以外の言葉が出ない。
 勘三郎の芸は一世一代の芸であったというのが私の認識である。一代の芸を持っている人は歌舞伎役者の中でも数少なく、ぱっと思いつくだけでも過去の役者では六代目菊五郎、歌右衛門。現役では玉三郎くらいか?あとは海老蔵の目?(笑)。
 勘三郎の一代の芸はその「愛嬌」であったと私は思っている。舞台に出てくるだけでぱっと明るくなる、あれは個人の持っている天賦の才以外の何物でもない。親父の勘三郎さんのことは知らないが、同じものを受け継いだと物の本には記されている。ただ、残念ながら現勘九郎にはその才は受け継がれなかった。それは努力が足りないとかいう類の話ではないので、こればかりは致し方なしと思っている。
 私は勘九郎(すみません、ひげめがねが観ていたのはほとんど「勘九郎」時代だったので、以下こう記します)が大好きだったので 歌舞伎座も平成中村座も、コクーン歌舞伎も見に行った。その中でも一番思いだされるのは、20年近く前だったか、「棒縛り」の時。あまりに客を楽しませようとして余計な動きをして棒を落としてしまった。それを見て観客から「あーー」という声が漏れたが、「残念」というより「まあ、中村屋の勘九郎ちゃんだからしようがない」という感じの嘆息であった。勘九郎は生粋のエンターティナーであると同時に、テレビなどの露出も多く「中村屋」の家のことをみんな知っていたから、役者としても一人の人間としても本当に皆から愛されていた。それを痛切に感じた瞬間であった。
 勘九郎は猿之助(現猿翁)のことを「兄さん」と呼んで慕っていたという。やはり同じエンターティナーだからだろう。しかし、その表現の仕方は異なると私は思う。勘九郎は一代の愛嬌であるが、猿之助は芸をシステム化した。それは「技」と呼ぶのがふさわしいのかもしれない。早替り、宙乗り、本水…。そういうことは今も生きていて、猿翁が舞台に居らずとも、現猿之助がそれを体現してくれる。もちろん役者の持っている「肚」は違うが、だからと言って舞台の楽しさが減ずるわけではない。猿之助歌舞伎を創出したのは猿之助の執念だと思う。詳しくは書かないが澤瀉屋は歌舞伎界のアウトサイダーであった。猿之助は何とか自分の芸を後世にも残したかったのではないか。そのためのいろいろな仕掛け、システムだったのだと思う。
 正当な歌舞伎で食っていける勘九郎も、舞台装置や仕掛けはあまり作らなかったかもしれないが、平成中村座という箱自体を作ってしまった!そして、彼の愛嬌に魅かれた人間たちを巻き込んで新しい歌舞伎を作っていった。平成中村座は今後も続くだろうし、創作歌舞伎もこれから上演されるであろう。でも、繰り返すが、彼のような歌舞伎役者はしばらくは出てこないし、彼の芸や肚は引き継がれることはない。本当に残念である。歌舞伎を見に行く動機が1つ減じてしまった。合掌。

[要注意]冬の大門街道

2012-12-01 18:23:26 | 日記
 このブログでも書きましたが、週に1往復は白樺湖を通る大門街道を通勤する生活を送っておりました。そして、本日も大門街道をずっと白樺湖に向かって走っておりました。
 ちなみに本日は上田市も午前中に雪がふぶいておりました。平地では初雪かもしれません。ただ、私は峠道で今シーズンもう何度も雪を見ておりますので、感慨はございませんでした。
 そうはいっても、今日の上田市は午後になると太陽が燦々と降り注ぎ、まさに小春日和と言える日でございました。それに、上田市を出発したのは午後2時。さすがに道路は凍結していないだろう、していたとしてもしっかり除雪はしてあるだろう、と思っておりました。

 しかし…

 出発して約30キロ、大門街道の頂上まで残り1キロ、登坂車線もある急坂で、トラックも乗用車も立ち往生…。
 皆様、雪道で立ち往生ってイメージつきますか?渋滞して全く動かない、というのとは違うのですよ。
 クルマがてんでバラバラに道路の真ん中で止まっているのです!
 乗用車のおば様が道の真ん中でチェーンを巻いておられます。
 その傍らではトラックの運転手とおぼしき人たちが、ガスバーナーで道路の氷を溶かしたりしているのですよ!
 つまり、登坂写真を含む2車線はクルマが塞いでいます。本当は写真にとればわかりやすかったのですが、さすがに写真を撮れませんでした。
 やむなく、注意しながら対向車線に出てクルマの屍を抜いて行こうとしたところ……タイヤ空転!!VSAという横滑り防止装置も作動しまくっているのですが、横滑りではなく縦滑り?のため、全く効果はありません(泣)。
 やむなくバックして30キロの道のりを帰ることにしました…。
 ちなみに頂上付近での車内の気温計は氷点下3度を指しておりました。わが愛車の気温計は少し高めに出る傾向にありますので、実質氷点下5~6度くらいだったでしょう。降った雪が溶けたものの、気温が低いのでまた凍結、という最悪のパターンだったようです。

 冬の大門街道は危ない、と地元の方からよくお聞きしていましたが、本当に危ないです!!ネット上であまりこういった話題がないようですので、記録した次第でございます。皆様、冬の峠は通らず、やむを得ないときでも有料道路を使うようにしましょう。