ともかく最初は、われらが住んでいるこの陸地は、海底の地面とはまったく違うものだぜよ、という話。
これ、誰でも知っている話ではないですね。素朴に暮らしていれば。「海は低い所に水が溜まった場所」だと思う。
そうではないのですね、これが。
単純に言えば、陸地は軽い岩石でてきていて、「浮いて」いる。何の上に浮いているかはややこしいので、まあマントルの上に浮いているでいいでしょう。
海の地面はそうではない。これは「マントル」自体が冷えてできたもの。最初は熱くてどろどろだったものが、冷えて表面に殻ができた。基本的にはそれが海の地殻。
ほかのことは今は置いておいて、ともかく、この2つは全然違う。で、本来はマグマが冷えて固まった「海洋地殻」が地球を覆うはずなのに、なぜ軽くて浮く「大陸地殻」ができたのか。
言い換えれば、マントル=橄欖岩が冷えてできる玄武岩で構成される海洋地殻と、安山岩・花崗岩などでできている大陸地殻は違う。
この安山岩・花崗岩はどうやって生まれたのか。それが「大陸地殻誕生の謎」なわけですね。
もっとも、大陸地殻が何でできているかは実ははっきりわかっていない。実際に全体を調べられないし。上部は花崗岩、中部は安山岩質深成岩の閃緑岩やトーナル岩、下部は玄武岩質の斑糲岩、で、全体を平均するとだいたい安山岩、ということらしい。
ちなみに、海洋地殻は全地球表面の7割を覆っていて、後の3割が大陸地殻。しかし、大陸地殻は海洋地殻の体積の7倍、重量で4倍にもなる。つまり海洋地殻は薄いクレープみたいなものなのに対して大陸地殻は団子という感じ。比重は大陸地殻が2.7、海洋地殻は3.0、マントル橄欖岩は3.3。
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