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街頭演説会


引きこもった室から
冬まだはやい街へ出る
高崎駅前の高層化に
浮かれ気味とすこしの戸惑い

向かうところは
ネットで知った街頭演説会
重度障害者二人を議員に
国政政党になったばかり

「頑張らなくても良い社会を!」

気づかぬ思いが
夢にたなびき
聴衆の吐息とともに
ネオンを渡っていく

「生きてるだけで価値がある!」

沈黙の羊たちよ
抹消された哀しみよ
福祉は顔々を同じにし
そぐわぬ合理性に
一縷の希望が点灯する

幸せよ 来い
みんなに 来い
俺に 来い
こころの中で呟き
ふたたび冬の街へ

                 「群馬年間詩集No43」2020.11.14
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