Tsurugi Advent Calendar 2023の1日目です。
今年、新しく開発されたOSSのRDBMSである『Tsurugi』が公開されました。
開発自体は2018年頃から始まり、Tsurugiの名前が初めて世間に出たのは2019年の日経xTECHの記事かと思います。
当初は2022年度末にリリース予定だったので、若干遅れましたが、2023/10/5に公開されました。(Early Access版は2023/6/27)
また、公開と併せてTsurugiの書籍が発売されています。
現在のTsurugiのバージョンは1.0.0-BETA1で、そろそろ1.0.0-BETA2が出ると思われます。
Tsurugiの特徴は以下のようなものです。
- インメモリーDB
- 基本的にデータは全てメモリー上に置かれる(BLOBは例外的にファイルになる予定)
- 永続化は行われる(ディスクに書かれる)ので、再起動してもデータは消えない
- トランザクション分離レベルはSERIALIZABLE
- 内部構造は、トランザクション機能付きKVS(Key Value Store)
現代的な(最新の)サーバーはコア数が100を超え、メモリーも2~3TBとか、一昔前のHDD並みのサイズです^^;
既存のRDBMSは、コア数が少なくメモリーが貴重だった時代のアーキテクチャーなので、現代的なサーバーのリソースを有効に使えないのだそうです。
また、ビッグデータブームの頃に流行ったNoSQLでは、トランザクション機能を省き、KVSを使ったものが多く出ました。
RDBMSは、トランザクションの分を差し引いてもKVSに比べて遅すぎる、という考えもあったようです。
そういったことがTsurugi開発の動機らしいです。
なお、Tsurugiの動作確認をするだけなら(パフォーマンスを求めないなら)、そんなに高スペックのサーバーでなくても、普通のサーバーで動作します。
余談ですが、「Tsurugi」でググると色々なものが引っかかるため、個人的にはハッシュタグ等ではtsurugidbを推したいと思っています。
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