Tsurugiの書籍が出ました!
普段から興味ある本を読んだらブログに感想を書いているんですが、この本に関しては自分も著者の一人なので、それを隠して感想を書くとステマになってしまう…。ということで、感想ではなく見どころを書いてみたいと思います。
というわけで、自分の人生では書くことが無いだろうと思っていた注意書きを書いておきます(笑)→当ブログの内容は個人の意見です。所属する会社の見解とは異なる場合があります!
で、本題ですが。
この本は3部構成になっていて、第1部がTsurugiの使い方、第2部がTsurugiの内部構造、第3部がTsurugiのトランザクション理論となっています。
まずは順当に第1部の第1章『Tsurugiとは』を見るのが良いでしょう。
第2章にはTsurugiをインストールする方法が書かれています。
第3章は試しにSQLを実行する例です。TsurugiでSQLを実行する際は他のRDBMSと違って特にトランザクションを意識する必要があり、その概要が第3章に書かれているので、必見かと(自画自賛)。
第4章はTsurugiで実行したベンチマーク用バッチ処理の説明がメインです。大半がその仕様説明なので、そこはまぁ…。しかし4.6節のベンチマークの実行結果の評価は興味深いです。
第5章は6~9章で紹介されるクライアントツール・ライブラリーおよび第2部で出てくるコンポーネントの概要説明です。
これ以降は使いたいツール・ライブラリーの章を見るのが良いと思います。
第6章はtgsqlというCLIツール(PostgreSQLのpsqlのようなもの)の説明です。たぶんTsurugiを試しに使う上ではまずこれが使われると思います(自画自賛)。
第7章はPostgreSQLをTsurugiのフロントエンドとして使う方法です。JDBCを使いたい場合はこの構成で使用します。
第8章はJavaライブラリー(JDBCではない)の説明です。JavaでTsurugiに対してSQLを実行するには便利だと思いますよ!(自画自賛)
第9章はTsurugiのWeb API(REST API)です。
第2部は基本的にTsurugiの内部構造の話なので、Tsurugiを使うだけならあまり関係ありませんが、SQLがTsurugi内部でどう処理されているかを知りたい人には興味深いことでしょう。
ただし第11章のJava通信ライブラリーはクライアント側のライブラリーでもあります。JavaでTsurugiを扱うツールやフレームワークを作るなら、第8章のライブラリーよりこちらを使った方が良いかもしれません。
それと第12章には、Tsurugiを起動・停止するtgctlコマンドの使い方や、Tsurugiの設定である構成定義ファイルの説明があります。
第3部はTsurugiのトランザクション理論です。
これを知らないとTsurugiのチューニングは出来ないとのことなんですが、正直かなり難しいですorz
今回初めて本を書く作業に携わったのですが。
書いた原稿が最初にpdfになって戻ってきたときは、表題や段組みが綺麗になっていて「おおっ」と思ったんですが、実際に本になったのを見るとまた感慨深いですね(ちなみに表紙を初めて見たときは「黒い!」と思いました(爆))
それに結構重くてノートPCと一緒に持って帰るのも大変でしたが^^;、多くの人に見てもらえると幸いです。